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社会の歪みを是正すべきでは?…。
1990年代初頭のバブル崩壊に、端を発したデフレ不況などが20年以上続けば、自己責任論などでは簡単に片付けられない、深刻な状況になることなどは、誰だって解ろうものなのに、今の日本社会は、トンチンカンな方向へ怒りの矛先が向いてしまう不幸…。 そもそも政治家の本分(責務)は、200万を超える主権者が最後の命綱であるところの生活保護を受給しなければならない様な社会の歪みや異常極まる現状の原因を摘み取ることであり、政府をはじめ国会議員など政治家の最も重要な本分であるとわたしは考えます。片山さつき議員の悪質なキャンペーンは、言語道断で、国会議員としての職務怠慢であると断ぜざるをえません。生活保護を受給できずに、餓死や凍死等で命をなくす事件が各地で現実に起きていることに思いを至し、最低限、社会の怠慢により命を落とすことがないよう万全な対策を施すべきだと強く思います。
今現在の“生活保護受給バッシング”により受給申請を躊躇する主権者が多くおみえになるという報道もありましたが、秋原葉月さんが以前よりご指摘なさってみえる通り、日本国憲法第25条により主権者は庇護されていることをわたしたち主権者は、再認識し肝に銘ずる必要がありますね…。
片山さつき議員は、先日、テレビ朝日系列のとある番組で恐ろしいことを述べました…。『生活保護の不正受給を防ぐべく、全国の自治会(町内会)で、自治会会長が中心になり、生活保護受給世帯の行動を仔細に監視し、何か疑わしい行動を発見した場合、所管部署へ通報するシステム・体制等をつくるべき。』と…。わたしは一瞬、耳を疑いましたし、番組司会者や他の著名なエセ文化人が数人出演してましたが、誰ひとりとして片山さつき議員の暴言に対し諌言を発しようとせず、見事にThroughされたのには、二度、驚かされました。まるでナチスドイツの密告社会を彷彿とさせる暴論…、断じて許せません。
暴力団構成員などが明らかに不正受給していたり、暴力団関係者による生活保護受給者の現金を奪うなどの貧困ビジネスが横行しているやに聞きますが、そうゆう“明らかな不正”を厳しく取り締まるべきであり、生活が困窮してみえる市民には遺漏なく生活保護が支給され、命が確実に守られる日本社会になるよう切望します。
生活保護騒動・雑感
河本さんも梶原さんも、想像以上に行政(市役所の生活保護部局)と連係を取っていたことに驚いています。特に梶原さんは知れば知るほど、生活保護の本旨に基づいていると思えてなりません。この一件でどうしても批判したいのなら、行政にすべきだと思うのですが、どういうわけか見事なくらい行政への批判はないです。
濫給よりも漏給の解消が切実なのに、今回の一件で吹き飛ばされてしまいました。
ぼくが経験した水際作戦
5、6年前、交通事故の被害者である在日中国人のAさんとお会いする機会がありました。その方は、日本人である夫から暴力を振るわれ、当時母子寮に避難していました。事故による身体の不調と生活が相当に苦しいことを拙い日本語で訴え、ぼくは生活保護をうけるようアドバイスしたのですが、本人いわく、そのことで何度か市役所に行っているのだけれども、担当者がけんもほろろの態度でまったく埒が明かないということでした。行きがかり上知らん顔もできないので、ではぼくも同行しようということになって市役所の担当部署へ行くことになりました。当時、ぼくが生活保護に関して知っていることといえば、水島宏明氏の「母さんが死んだ しあわせ幻想の時代に」という著書を通じて、生活保護申請者に対しいわゆる水際作戦が横行しているらしいことでした。水島氏の著書を読んでおられない方もいるでしょうから、その本のエピローグをご紹介します。
昭和62年1月。3人の子供たちのお母さんが死んだ。死因は、"餓死"。子供達は、下から小学4年、小学5年、中学2年と、いずれも男の子ばかり。おかあさんは、離婚したため夫はなく、一人で育ち盛りの子供を育てていた。おかあさんは、必死で働いた。生活保護を打ち切られて5年間。収入の少なさは次第に生活のアチコチに"無理"を生じさせた。借金――それは親しかった友だちとのつながりを断ち切った。そして病気。疲れ果て体調を崩したお母さんは、アパートの一室で、身動きひとつできなくなった。そして、とうとう真冬の寒い夜、天井を見つめながら息を引き取った。お母さんは福祉行政に何度か助けを求めていた。もし受給することができたなら死なずにすんだ生活保護には、けっきょく、冷たく拒絶された。
事件の詳細及び生活保護拒否による人災事故の広がりについては下記の記事が詳しい。
http://yabusaka.moo.jp/sapporo-gashi.htm
昭和62年といえばいわゆるバブル時代のことであり、日本は「JAPAN as NO1」などと経済大国であることに浮かれていた時代です。一方における美食・飽食の広がりと、他方における福祉行政の貧困による餓死。お金が有り余っていて、税収が多かった当時でさえ、水際作戦などといって法律上の根拠がない窓口指導により本来なら生活保護を受けて然るべき人たちが生活保護申請を事実上拒絶され、餓死にまで追いやられていたわけです。そして、そこで持ち出されていたのが扶養義務者への扶養請求権の先行請求です。生活保護を受ける前に、配偶者なり兄弟なりに面倒をみてもらえということです。ぼくが同行した先でも同じ理屈が持ち出されました。
「Aさんのだんなさんから養育費をもらったらどうですか」
「Aさんのだんなさんは無職ですよ。収入のない人から養育費なんてもらえるはずないでしょ。それに、彼女はだんなさんからの暴力から逃れるため今母子寮に住んでいる。そういう現実を踏まえた上で提案してください」
「では、弟さんが日本にいると聞いております。そちらから援助していただくことは可能ではないでしょうか」
「馬鹿なことを言ってはいけませんよ。彼女はすでに弟さんから援助をしてもらっている。弟さんも日本に来てまだ間がないし、裕福ではない。もう借りられず、八方手を尽くした結果、生活保護に頼ろうとしているんです」
さらにこういう屁理屈まで持ち出してきました。
「Aさんは車をお持ちです。生活保護を受けるためにはそういうゼイタク品をまず処分し換価してからでないとダメです」
「彼女の軽自動車がゼイタク品ですか。あれがないと通勤も不便だし、しかもお子さんは難知性の喘息持ちです。ぼくもかつて喘息に悩まされたことがあるのですが、あれは時に死にいたることもあります。そのため、病院への救急外来の必要もあるのですが、貴方はそのとき代わりに車を出す覚悟はできているのですか」
さらにさらにこんな詭弁まで弄してきました。
「Aさんは交通事故の被害者だと聞いています。後遺障害もあるようです。その保険金をまずもらうことが先です。それでも足りない場合に生活保護をうけるべきです。」
「彼女は後遺障害が残存していると主張しているのは事実です。しかし、いったん治療を中止して2ヵ月後に治療を再開した経緯があるのです。この場合、再治療と事故との因果関係が当然に疑われます。後遺障害があるかどうかは自賠責調査事務所が判断します。ぼくの経験から言わせてもらえば、後遺障害に該当する可能性は先ほどの理由から極めて低い。仮に後遺障害に該当し保険金が降りるとしてもそれは数ヶ月も先の話です。彼女は今生活に苦しんでいる。先の不確かな話を持ち出してもしょうがないでしょう」
俗に水際作戦と呼ばれる窓口指導は、法律上の根拠を持たない事実行為であり、いわゆる行政指導の一つです。この窓口指導については行政手続法33条に申請に関する注意規定があり、
「申請の取下げ又は内容の変更を求める行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない」
さらに同法35条で、
Ⅰ「行政指導に携わる者は、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない」
Ⅱ「行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない」
となっています。
つまり、35条2項により、行政担当者に対して水際作戦の内容とその責任の所在を明確化・書面化することを要求することで、「密室における内輪の関係」から「緊張感のある外部関係」(「行政法のエッセンス」櫻井景子より抜粋)に事態が変わります。行政指導では相手方は任意に従っているというフィクションがとられるのですが、35条Ⅱの請求権を行使すれば水際作戦の内容はとても書面化できませんし、その責任の所在を明確にすることもできないでしょうから、その時点でそのようなフィクションは成立しなくなります。生活保護を申請しようとした人の中にはこの水際作戦で嫌な思いをしている人がたくさんいるでしょうから、もうそんな経験はごめんだという方は、配達証明付内容証明という方法があります。生活保護申請は様式行為ではないので、役所の申請用紙は必要なく自分で勝手に文書を作ればいいのです。皆さん、周辺に生活に困っている方がおられるようでしたら、この逆風の中、いやこの逆風だからこそ同行してあげましょう。
話はまったく変わりますが、先ほど手こぎボートで太平洋横断に挑んでいた英国人冒険家の男女が救助されたというニュースをありました。いい話だなあ。かつてフランスの冒険家・アランボンバールが自殺行為だと言われたにもかかわらずあえて大西洋をボートで横断した。それに続けといわんばかりのいいニュース。片や、弱いもの虐めをしてそれを政治利用して恥じないニュース。人生は一度きりなのに、これでも同じ人間のすることなのかなあと思ってしまいました。
青い鳥さん
国会議員であれば、『生活に困窮してみえる人を発見した場合、速やかに生活保護を受けられるシステム・体制等をつくるべき。』じゃなきゃいけないですよね。
河本さんの場合不正受給ではなかったのですから、片山さつきは謝罪しブログを閉鎖、国会議員を辞職するくらいのことをするべきだと考えます。国民の代表である国会議員が主権者である国民を世界中に名指しでもって貶める行動を起こしたのですから当然のことと思いますね。
国民への見殺し作戦
私も何だか出来レースのような気がしていました。「連立」の前に見事な「連係プレー」です。おそらく自民も民主も霞ヶ関も、自分たちが推し進めようとしている政策(消費税増税、TPP加入等)が実現すれば、国民の中に今以上に困窮者が続出することは百も承知しているのでしょう。にもかかわらず、彼等はそれを行おうとしています。(自民党は現在、TPP加入には慎重、または反対のようなことを言っていますが、過去からの流れを見れば、わかったものではありません。もちろん、自民にも民主にも、個別の議員さんの中には真面目な反対者もおられるらしいのがまだ、幸いですが)当然、生活保護の申請者も激増するでしょうが、「その前に手を打っておこう」という意図が見え見えです。つまりこれは「国民への見殺し作戦」の一環だと私は思っています。
>青い鳥さん
片山氏が、まだ、そんなことを言っているとは知りませんでした。このところの彼女のやることなすことは、本当に国会議員に値しないと私も思います。そんな片山氏に同調して「生活保護の受給条件を今以上に厳しくすべし!」、「受給者の行動を監視したり、現物支給にしたりしろ!」と叫ぶ人たちは自分だけは「見殺し」にならないとでも思っているのでしょうか?でも、それは大甘もいいところだと思います。
たいした富も地位も持たない者同士が、ねたみ合わされ、いがみ合わされているうちに、本当に大きな力を持つ者たちの餌食にされてしまう。おそらく、歴史の中で何度も繰り返されてきたことなのでしょうが、とても悲しいです。
>nobuさん…、>風鈴草さん…
>片山さつきは謝罪しブログを閉鎖、国会議員を辞職するくらいのことをするべきだと考えます。国民の代表である国会議員が主権者である国民を世界中に名指しでもって貶める行動を起こしたのですから当然のことと思いますね。
全く同感です。権利の主体である主権者の生命を危機に晒し、格差の固定化・貧困の原因の究明や是正に頬かむりする、片山さつき議員の様な政治屋はnobuさんご指摘の通り、辞職すべきと思います。片山さつきを飼育することこそが、歳費(血税)の最大の無駄遣いであると確信します。
>風鈴草さん…
>たいした富も地位も持たない者同士が、ねたみ合わされ、いがみ合わされているうちに、本当に大きな力を持つ者たちの餌食にされてしまう。おそらく、歴史の中で何度も繰り返されてきたことなのでしょうが、とても悲しいです。
同じ思いです。橋下市長の“公務員叩き”・“労働組合叩き”を賞賛し、溜飲を下げる構図と酷似しています。 この茶番劇の裏で、巨悪(ひと握りの富裕層)がほくそ笑む…。こんな馬鹿げたことを、いつまで繰り返すのでしょうか?…。ほんとうに悲しくなります。
わたしたち主権者は、政治の本分・本質を捉え、主権者の生存権を第一に考え、富の再分配の強化;ノーブレス-オブリージュ実現に真摯に取り組む政治家をたくさん議会へ送りたいものですね…。
新自由主義(ネオコン)・市場原理主義を信望して憚らないハシズム陣営などが台頭することが予測される次期“総選挙”…、日本の憲政史上最悪の結果を招く予感がして、背筋が凍りつきます…。
国士様たち、出番ですよ!!
>手こぎボートで太平洋横断に挑んでいた英国人冒険家の男女が救助されたというニュース(中略)いい話だなあ。
私もそう思います、冒険が失敗してしまったのは残念ですが。
ただ、ネット国士様たちは何をしていらっしゃるのでしょうか! 日本の貴重な税金が外国人のために使われているのですよ!!
今こそ抗議の声を上げるべきではないでしょうか(皮肉)。
恐れていた事態が
想像していた通り「不正受給」でななく、「生活保護受給者」そのものに対する、バッシングが始まったようです。
ダイヤモンド・オンライン
「不正受給問題であたかも犯罪者扱い!?生活保護受給者が脅える凄惨な仕打ちと悲惨な日常」
http://diamond.jp/articles/-/19744
ダイヤモンド社のような“最前線ビジネスマン”(あるいはそうなりたい人)向けの報道で、このような記事がでてきているのが興味深いです。(同サイトでは、この問題に対して比較的冷静に報道しています。)
やはり、日本そのものが活力を失っている気がしてなりません。
その結果としての「生活保護バッシング」なのか、「生活保護バッシング」がきっかけとなっているのか、その両方なのか?
いずれにせよ、日本が「ものすごく嫌な方向に向かっている」様に見えます。
>ohdede 様…
>ダイヤモンド・オンライン
「不正受給問題であたかも犯罪者扱い!?生活保護受給者が脅える凄惨な仕打ちと悲惨な日常」
>日本が「ものすごく嫌な方向に向かっている」様に見えます。
ご提供の記事、拝読しました。やはり、生活保護制度は日本国憲法第25条で保障されている主権者国民の権利ですので、なんの気がねなく、全ての主権者が申請し、受給可能にすべきです。遠慮したり、後ろめたさを感じ申請を躊躇し、餓死や凍死等で、命を亡くすことは、絶対にあってはならないと強く思います。風鈴草さんも記された通り、他人事ではないと思います。この不透明な時代…、誰にだって「生活保護」で命を繋ぐ事態になる可能性は在るのです。生活保護制度は、“明らかな犯罪的な不正受給”以外は、全て受給できる様にすべきです。申請窓口に弁護士などを交代制で常駐させ、主権者がなんの不安を感じることなく、堂々と申請できる様にすべきです。生活保護申請を門前払いすることなどは、もってのほかであり、“殺人罪”に匹敵する犯罪です。
ほかに、こんな記事もありました…。
【生活保護緊急相談/厚労相発言に不安 ・ “バッシング”肩身狭い】
http://n.m.livedoor.com/a/d/6645797
日本が人間に優しい“共生社会”に一日も早くなることを、願ってやみません…。
人間の醜さというか。
たった200万人くらいでガタガタ言うなっちゅうねん。50分の1じゃないか。一千万人越えた位で初めて問題視しろ!
全く日本人っちゅうのはケツの穴がちっせえ。
欧米はキリスト教文化だから、困った人を助ける精神が行き届いていてチャリティーもいっぱいあるけど、日本人はケチだからホームレスに恵んだりしない。だから生活保護がある。
生活保護を受けてる人はそんなに幸せじゃないんだよ。ギリギリだしね。大半の人は本当は普通に働いて稼ぎたいよ。
俺の妹は障害があって生活保護だが、いつも金欠だよ。
とりあえず思ったこと
昔からそう思い込まされてきただけで、気休めのために作り上げられた「神話」でしかないなんて言ったら言い過ぎでしょうか。今ほどは、弱い者同士が足を引っ張り合う世の中では無かった、と信じたいところですが。
>たいした富も地位も持たない者同士が、ねたみ合わされ、いがみ合わされているうちに、本当に大きな力を持つ者たちの餌食にされてしまう。おそらく、歴史の中で何度も繰り返されてきたことなのでしょうが、とても悲しいです。
洋の東西を問わず、支配者たちの頭の中は「民百姓は生かさず殺さず。カネとヒマを与えるとロクなことにならない」「①ボスはいつも正しい。②①が間違っていると思ったらもう一度①を読め!」コレに尽きると思いますよ。