バレンタインチョコ:校内持ち込みで部活停止…愛知の中学
2012年3月3日 20時33分 更新:3月3日 22時21分
http://mainichi.jp/select/today/news/20120304k0000m040043000c.html
愛知県稲沢市祖父江町の市立祖父江中が、2月14日に生徒が校内にバレンタインチョコなどを持ち込んだとして、一部の部活動を1週間ほど停止していたことが分かった。「厳しすぎる」という父母の声もあるが、学校側は「校則違反であり、守っている生徒もいる」としている。
同校によると、チョコなどは主に同じ部活動の部員同士でやりとりし、部活動を引退した3年生を除く1、2年生に聞いたところ、約140人が持ってきたことを認めた。このため、「勉強に不要な物は持ち込まない」という校則に違反するとして、11の部活動のうち、違反した生徒が所属する剣道や陸上など七つの部活動を1週間ほど停止とした。チョコなどを持ち込まなかった生徒も部活動ができなかった。
仁科正二校長は「バレンタインデーを否定するつもりはないが、校則を守っている生徒もいる。指導を受けた生徒も理解してくれている」と話した。【渡辺隆文】
「規則は規則」「校則を守ってる生徒もいる」
・・・やれやれ。
最近のバレンタインは、好きな男の子に本命チョコ、あといくつか義理チョコ、というのではなく、主に友チョコが中心で、女の子どうしが腕をふるって美味しいチョコ菓子を交換し合う楽しいイベントになっているようですね。一体何がいけなくてこんな厳しい禁止令を出すのか私にはさっぱり理解できないのですが・・。
こういう思考停止の強制は「君が代斉唱は職務命令。命令なんだからとにかく従え」というのと何ら変わらないメンタリティだと思います。
日本独特のこういう教育は「管理されることに慣れた従順な社蓄」という日本人を再生産していくのではないでしょうか。
以前過去記事でもそういう内容かいたことがあります。
日本の教育は教育ではなく管理である。
私が教育される側であったときからずっと感じ、反発してきたことです。
たとえばスウェーデンなんかは日本とは正反対
「算数ができることよりも、自分の意見が持てる人を育てる。大人のいっていることを信用せずに批判できる子供を育てる」のがモットー。一人一人の個を尊重し、自主性を育てるのが教育です。(改正前の教育基本法は少なくともそういう方針を明示していました。実践できたかどうかは別として)
ところが日本では全く違います。(特に教育基本法改正により管理教育はますます加速してる感があります。)
うるさい校則も「規則なんだから守れ」と問答無用の服従を迫られる。NOをいい、自己主張し、反抗することは押さえつけられます。スカートは膝下何センチとか、喫茶店に入ってはいけないだとか、とにかくくだらない細かいこと・・・あと、君が代は起立して歌わねばならないとか!
勉強は、テストテストで偏差値競争をさせ、ぎちぎちに管理する。
こういう教育は、自分の頭で考え、おかしいモノはおかしいとはっきり上に物言える人間を育てるのでなく、うまく管理される人間を育てています。(ちなみに育てる側の先生自体も凄い管理の下におかれています)
高校を卒業するまでに管理されることに慣れてしまうので、企業に都合の良い、NOといえない労働者のできあがり。理不尽な差別にも我慢し、権利主張もしません。
日本人の長い長い伝統である羊のような従順さは、管理教育によって脈々と伝承されてきたと思います。お上に楯突いて社会を変えようとするより、その既存の社会の中でいかにうまく立ち回って生き残るかを考える(互いに蹴落とす受験戦争はまさにそれですから)。
そうすると怒りやストレスのはけ口を弱い者に向けるのみ。
(引用ここまで・「管理教育は、連帯せず分断しやすい国民を作る」より)
よろしければこちらも参考までに
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スウェーデンの教育を見てみよう~その2・質の高い民主主義教育自分たちの頭で考え、自由に意見を出して、話し合う。
これは民主主義の基本です。
民主主義教育では、民主主義や人権の知識を学習することも大事ですが(といってもこれすらもないのが日本の教育)、日々の学校の生活の中でも「実践」していくことが大事じゃないかと私は思います。話し合いとか交渉とかは、体験して身につけていくしかないですから。
もし生徒の皆さんが、この校則はおかしい、変えて欲しい、と思うなら、クラスや学年で意見を出し合う機会を持ち、先生達にこの校則について話し合うことを申し込んでみたらどうでしょうか?行動することも民主主義の一環です。
先生方も生徒が望むなら是非話し合いには応じてくださると嬉しいですね。話し合いの拒否は「議会で議論なんか必要ない」と放言して強行採決をしてもそれをとがめない土壌を生みます。
先生にも生徒にも、いい民主主義の鍛錬になりますね。
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