●「気になって仕方がない政治家が久々に現れた。既存の「権威」やタブーに切り込み、そして人々に問いかける。リアルな肉体感覚を伴った言動が喝采を浴びる。一方、独断的な手法には怖さも感じずにはいられない。」
→まず出だしからして橋下氏にすり寄る卑屈さが漂いまくっています。
何かをやってくれそうな期待感をあつめる彗星のような政治家、とでもいいたげな表現ですね。村野瀬玲奈さんから「巧みなヨイショ以外の何物でもありません。たとえば『リアルな肉体感覚』ってところ、無内容な広告コピーみたいです。」 とのコメントをいただきましたが、全く同感です。
書くんなら「危険きわまりない政治家が久々に現れた。法律や憲法を破りまくり、そして人々を煽動する」って感じかな。
昨今のマスコミのバカ殿への媚びっぷりはもう情けないのを通り越して空恐ろしささえ感じます。2割しかいない少数派の府民さんの次のご指摘通りです。
本日21時のNHKのニュースにて、この問題(労組の思想調査)が取り上げられたのですが、他のニュースにはキャスターの解説や問題提起などのコメントがあるのですが、このニュースに関してはトップで取り上げたにもかかわらず、何のコメントもなし。バカ殿のやることに論評をしてはいけないと言う内規でもあるのかと思わずにはいられませんでしたね。
これほどまでに明らかな人権侵害に対して何も言わないのでは、マスコミの権力の監視という役割を自ら放棄していると言わざるを得ないと感じました。
バカ殿ヨイショ局のテレ朝のニュース番組も、維新の怪の国政の公約は大きく取り扱っても、労組の思想調査は黙殺。公権力が憲法違反という大罪を犯してもスルーとは、恐るべき翼賛報道。
●「今の日本人の生活レベルは世界でみたら、五つ星ホテル級のラグジュアリー(贅沢〈ぜいたく〉)なものです。蛇口をひねればきれいな水が出る。教育も医療もレベルは高い。失業保険、年金もあり、最後は生活保護がある」
→確かに日本は戦後著しい経済成長を遂げましたが、バブル崩壊後の「失われた20年」で貯金を食いつぶしてる状態です。
教育もPISAランキングは落ちています。
医療の供給側は、レベルの高い医療があっても慢性医者不足で小児科や産婦人科医は危機的状態。一方医療を受ける側では、普通に医者にかかれずに命を落とす低所得者も増えてきました。
いまや労働人口の3割を占める非正規労働者に失業保険は基本的にありません。
年金も支給年齢が引き上げられたり金額が削減されたり後期高齢者医療や介護保険で天引きされたりで、とてもそれだけで満足な暮らしを立てられないお年寄りも多いのです。
貧困率が16%とOECD加盟国の中で第2位。
こういう現実を無視して「五つ星ホテル級のラグジュアリー」って、バカ殿には「現場を知らない」という台詞をお返ししたくなります。
●「東アジア、東南アジアの若者は日本の若者と同じような教育レベル、労働力になってきました。そのような状況で、日本人がラグジュアリーな生活を享受しようとするなら『国民総努力』が必要です。競争で勝たないと無理です」
→東アジア、東南アジアがあがってきたら「競争して勝たないと今の生活が維持できない」ってどういう意味ですか?東アジア、東南アジアがあがってきたら代わりに日本が沈むんですか?シーソーじゃあるまいし、日本か東南アジアかどちらかしか浮上できないんですか?全く意味不明です。
●「僕が一番重視しているのは、行政サービスをユーザーの選択にさらすことです。医療も教育も介護もニーズに合っているものは付加価値が高い。行政が一方的に供給するものはあまり価値がない」
→何度も言ってますが、自治体は会社経営ではありません。金儲けが目的ではないのです。
橋下氏が見ているのは住民のニーズに応えることではなく、単にその行政サービスに採算性があるかどうかだけ。
(もっともバカ殿がお好きな南港開発やらリニモやら道頓堀川プールといった大型公共投資も採算性があるとは思えませんけどね。まあゼネコンのニーズには応えてますけど。)
行政が供給して採算がとれないような部門は、たとえ住民のニーズがあっても切ろうとしてるじゃないですか。
だから救急車を有料化しようとしてるのでしょう?児童文学館を廃止したのでしょう?
少数者のニーズは見事に切り捨ててるじゃないですか。
障がい者の楽しみの場である稲スポーツセンターを廃止しようとしてるでしょう?
でもそういう少数者のニーズにも応えることこそ地方自治体の存在理由なのですよ。
他にも数え上げればきりがないので詳しくは
こちらや
こちらでどうぞ。
●ー国民みんながありとあらゆることで「選択」や「競争」を迫られるのは、けっこう大変ですね。
「国民の覚悟が必要です。その号令をかけるのが政治だと思います」
→いいえ、世界ではもうそのような競争原理の新自由主義の時代は破たんし終焉を迎えているのです。先進国は皆そこから脱却しようとしています、日本とアメリカ以外は(アメリカでは「99%」がウォール街占拠を頑張っていますが)。
橋下氏のかなりの周回遅れな世界に私たちを駆り立てないでください。
●「所得の再分配もしっかりやります。僕のやり方は事後調整型の格差是正です」
→格差是正、所得再分配はある意味みんな事後調整じゃないんですか?失業等で格差が生じる→それを是正するために支給が為される、というのが一般的な図式でしょう。「僕のやり方は事後調整型」って一体なにを想定してるのやら?なんかまた無意味なことを得意げに言ってるなあ。
それは置いとくとしても、未だかつてバカ殿が所得再分配に力を入れたことがありましたっけ?知事時代にやりました?どなたか教えて頂けたら嬉しく思います。
「最高の教育をタダで子どもたちに受けさせる」
→熾烈な競争を勝ち抜いたほんの一握りの子どもだけに、ね。
学区を廃止し公立校の統廃合を行えば、はじき出されるその他大勢の「負け組」の子どもがたくさん出てくるでしょう。そういう子に対してバカ殿はなんといいましたっけ?「通学費くらいバイトして稼げ。甘えるな」って吐きませんでした?
●ブリーチャー・バムさんのコメントから
(引用ここから)
――70歳や80歳になっても、努力しなければならないのですか。
「何歳で努力から解放されるかは制度設計次第で、役人にはじいてもらわないと具体的には言えません。常識的には60歳あたりでしょう」
――ちょっと逃げてません?
「それは役人が担当する領域です」
(引用終わり)
以下は私の感想です。
・何で役人が考えなければならんの?自分で制度設計すればいいんじゃないの?
・この受け答えから見ると、全部役人任せになりそうだけど、「公務員」嫌いの皆さんは突っ込まなくてもいい の?「役人」ならOK?
バカ殿って都構想に代表されるように、奇抜なアイディアの外枠だけ思いついて打ち上げて、実現可能性があるかどうかも検討せずに職員に丸投げだから、バカ殿に振り回される職員は大変です。おまけに気まぐれに言い分をクルクル変える「クルクル王子」ですから、徹夜に継ぐ徹夜でなんとか調整した詳細案も全てパー。その上絶対服従を強いられて公務員バッシングでいじめ抜かれるとなれば、精神を病んで当然の職場になりますね。
●「議論はし尽くすけれども、最後は決定しなければならない。」
→まず。バカ殿が議論をし尽くした所を見たことがないんですけど。府議会で君が代強制条例を強行採決し、「議論なんか要らない」とうそぶいたのはどこの誰でしたっけ?
● 「弁護士は委任契約書に書いてあることだけしかやってはいけないけれど、政治家はそうじゃない。すべてをマニフェストに掲げて有権者に提起するのは無理です。あんなに政策を具体的に並べて政治家の裁量の範囲を狭くしたら、政治なんかできないですよ。
選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ」
→出ました、
選挙は白紙委任その前に小さいツッコミを済ませときましょう。
「弁護士は委任契約書に書いてあることだけしかやってはいけないけれど、政治家はそうじゃない。」
弁護士が民事事件を受けるとき委任契約書を交わすようになったのは比較的最近のことのようです。しかし「委任契約書に書いてあることだけしかやってはいけない」とは言っても、依頼に関してほぼ全面的な委任を行うので弁護士は実質フリーハンドなんです。
ですから、バカ殿のこの弁護士と政治家の比較は無意味と言っていいでしょう。
バカ殿は良くこの手の無意味な発言をしますね。
さて、本命。
結論から言えば
「有権者は選挙で選ばれた代表に白紙委任状を渡したわけではありません」「あんなに政策を具体的に並べて政治家の裁量の範囲を狭くしたら、政治なんかできないですよ」っていってますけど、これ、公約なんか無視しちゃってOKという意味ですよね?
いやいや、選挙民としてはマニフェストをみて、その政策に賛成して一票を投じます。白紙委任ならそのマニフェストを無視してもノープロブレムということ。ではいったい何のためにマニフェストはあるんですか。選挙民は何を基準にして代表を選べばいいの?
選挙民はその候補者の政治理念なり政策なりに賛同して投票するのだから、選ばれた候補者には民意があると言えるんです。それがバカ殿の場合、いきなりマニフェストになかった君が代条例強行採決ですから、どこに「民意」があるのかと。
バカ殿は今回の市長選では都構想ばかりを訴えて教育基本条例なんかはほとんど出しませんでしたよね?だからそれを知らずにバカ殿に投票したけど、今になって教育基本条例を知り、ビックリして反対してる親御さんも結構いらっしゃると思います。そういう人たちはバカ殿に投票したけど教育基本条例に賛成していない~そこに民意はないのです。
少なくとも平松氏に投票した522641人の民意はバカ殿には反映されていないのに、あたかも全住民の民意を自分が反映してるがごとき擬制はあきらかに事実に反します。
バカ殿に投票した人だって、バカ殿のやることなら全て諸手を挙げて20000%いつでも賛成します、という人ばかりじゃないでしょう。「いくらなんでもそれはないわ」という限界があるのです。
フレキシブルさは必要ですが、でも、何をやってもいいわけではありません。
・参考記事:
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-627.html白紙委任状って選挙民の誰もが猛反対するようなことをしようが、全然問題なしってことです。つまり「白紙委任」は「民意」にどれだけ反したって全然問題なしという意味になるのであって、普段バカ殿が好んで言ってる言葉「オレ様のいうことが民意」とまるきり矛盾してしまいます。
それに白紙委任ならリコール制度があることの説明もつきません。
白紙委任とは「オレ様がやることに文句をいうのはゆるさん」と言う意味であり、たとえ民意に背こうが暴走しようがそれを住民が止めることは許さない、と言う意味です。そんなのはもう民主主義ではありえません。それは独裁と呼ばれます。
「私は終身大統領になると決定した!選挙は廃止だ!」「え~?選挙がなきゃ民意が問えないじゃないですか」「選挙で選ばれた俺様が選挙をやめるというのだから、選挙廃止こそが民意なのだ!嫌なら選挙で落とせばいいだろ!アハハ」
ということになりかねませんね。
代表とは何か。選挙は白紙委任状をあたえるものか。
こんなことは民主主義の初歩入門編の試験問題なんですが、バカ殿はまたしても落第のようです。
というか、朝日新聞、ツッコミなさいよ!
●「どんなに首相を代えようが、新しい政策を出そうが、明治以来続いてきた社会システムや統治機構、すなわち体制を変えない限り、政策は絶対に実現できません」
→今の政治が悪いのは統治機構が悪いからだ
はい、「すり替え」はいりましたー!
●保育政策についてはこちらで批判しています。
→
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-650.html軒づけ日記さんが保育ママについて書いてらっしゃるのでご案内
・橋下さんが「保育ママ」押し
http://yurihinana.blog.fc2.com/blog-entry-199.html・続・橋下さんが「保育ママ」押し。
http://yurihinana.blog.fc2.com/blog-entry-199.html他にツッコミ漏れはたくさんありますが、そろそろくたびれてきたので、皆さんのツッコミに期待します(^^)/
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