アメリカはじめイギリスやオランダなどとっくの昔にイラク戦争の検証を終えているのに、日本はちっともやらないなあ、と思ってたらやっと外務省が検証を終えたようです。
で、その検証がもうなんと言ったらいいのか。
◆東京新聞
米国支持、やむを得ず イラク戦争で外務省
2012年12月21日 18時05分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012122101001847.html
外務省は21日、2003年のイラク戦争で日本が米国の開戦を支持した経緯を検証した報告書の概要を発表した。「イラクが大量破壊兵器を隠し持っている」と信じ込んだ経緯に関し「存在しないと証明する情報がなかった」と結論付け、事実を誤認したのはやむを得なかったとの見方を示した。
イラク戦争への対応を検証したのは初めて。概要は「イラクが大量破壊兵器を隠匿している可能性があるとの認識が国際社会で広く共有されていた」とも述べている。米英両国などは当時、イラクによる大量破壊兵器の隠匿を開戦の大義名分に掲げていた。
(共同)
◆赤旗
イラク戦争検証 外務省報告
意思決定解明されず
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-12-22/2012122202_02_1.html
外務省は21日、2003年のイラク戦争に関する日本政府の対応について検証した報告書の概要を公表しました。概要は、当時「イラクに大量破壊兵器が存在しないことを証明する情報を外務省が得ていたとは確認できなかった」として、イラク戦争の口実となった大量破壊兵器の存在を確認しないまま、米国がおこしたイラク戦争を支持したと結論づけました。
イラク戦争への対応の検証は各国で進められ、米国は04年に「大量破壊兵器は存在しなかった」と断定する約500ページの報告書を公表。英国やオランダでも議会を中心に厳しい検証が行われましたが、日本はイラク戦争支持を正当化し続けてきました。
民主党は野党時代、小泉自公政権のイラク戦争支持や自衛隊派兵を厳しく批判し、適切な検証を行うと主張していました。ところが、外務省が発表した概要版はわずかA4用紙4ページ分。報告書全文は「各国との信頼関係を損なう」ことから非公開としています。
また、当時の省内関係者にインタビューを行ったなどとしましたが、聞き取り範囲も示されておらず、大量破壊兵器の存在が確認されないまま、なぜイラク戦争を支持したのかといった意思決定の過程はまったく示されていません。
自衛隊イラク派兵差止訴訟弁護団の川口創事務局長は「検証の名に値しない。こんなものを『検証』と称して公表すること自体、国際社会の恥だ」と批判。「この時期に出したのは、アリバイ的にイラク戦争の“検証”を終え、集団的自衛権の行使に向かうためではないか」と指摘しました。
公開されたのはたったA4用紙4ページ分。
イギリスやオランダでも厳しい検証結果は公開され、戦争を起こした当事者のアメリカでさえ500ページに及ぶ報告書を公表したというのに、“報告書全文は「各国との信頼関係を損なう」ことから非公開”って訳分かりません。
秘密保全法の先取りですか?
しかも公開された内容は
「だって、みんながイラクは大量破壊兵器持ってるって言ってたんだもん、だから信じたんだもん、ボク悪くないんだもん」
これで終わらそうっていうんですか(呆)
「(大量破壊兵器が)存在しないと証明する情報がなかった」って、もろに
「悪魔の証明」をイラクに求めたってことです。
日本だって核兵器が「存在しない」という証明、できますか?できませんよね?
あいた口がふさがりません。
これが国家が何年もかけて検証して出した結論ですか。
本当に「恥ずかしい国、日本」を取り戻しましたね。
もし9条改定して集団的自衛権を認めたら、こんないい加減な根拠に基づいて集団的自衛権を発動してアメリカと共に他国を攻撃することになるのです。
これがどういう結果を招くか想像するだけで恐ろしいです。
そしてその頃には存在するであろう秘密保全法が適用されて、何故集団的自衛権行使してアメリカの戦争に参加したのか、本当の理由はついに国民には知らされないままになるでしょう(国民はそれを探ろうとしただけで最長で懲役十年に処せられます)-・-・-・-・-・-・-・-・-
さて、これで年内のエントリ-は書き納めです(ツイッターのまとめは自動更新されます)
今年も拙いブログに沢山の方々が訪問してくださいました。心から御礼申し上げます。
今年は残念ながら暗い時代への幕開けになってしまったようです。
それでも、少しでもこの国の民主主義が前進することによって、少しでも多くの人々が、少しでも住みよい幸せな暮らしが出来るようになることを祈って、また来年からも書き続けたいと思っています。
それでは
メリークリスマス&よいお年を
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