久しぶりに障がい者自立支援法の話題です。
自立支援法は非常に重要な社会福祉問題であるのに、なかなか広く報道されません。この問題をいつも取り上げてくださる大脇道場の友さんに感謝です。
◆大脇道場
NO.2188 厚労省は約束を守れ!「自立支援法は廃止し、総合福祉法を作る」って、約束したじゃないか!!http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-2342.html とんでもない裏切り、約束破りをやろうとしています! 「自立支援法は廃止し、総合福祉法を作る」って、約束したじゃないか!! 普通の人には、「・・・また、障害者自立支援法を改正して、障害者の範囲を見直すことも検討している。」 なんて報じられても、何のことかわからず「「いいこと」と思われがちですが・・・。 実は、「障害者総合福祉法への提言」。 あの通りに新法を行おうとすれば、 2兆円も予算が必要となり、 そんな財源が無い以上、 平成25年8月の新法は 「障害者自立支援法の一部改正」で終わらざる得ないでしょう。 というこなんですね。 つまり、自立支援法を廃止して新法を作るという約束は反故にして、自立支援法の手直しで済ませようと・・・ 。 この間も、財政難を理由に障害者の権利を保障してこなかったわけです。「お前たちにかける金はないからお前たちは人間でいるな!」というに等しいものです。まさに障害者自立支援法がそうでした 。 「権利というものは金で左右されるものじゃない!」と声を大にして批判してきましたが・・・。 「同日の会合で長妻座長は、健康保険法と障害者自立支援法の改正が、部門会議の最重要課題だと指摘。3月中旬までに両法案の取りまとめを目指す考え。部門会議下の医療・介護ワーキングチーム(WT)と障がい者WTに、それぞれの法案提出に向けた調整を指示したという。この日の会合は非公開で行われたが、副座長を務める梅村聡参院議員が明らかにした。」と、報じられています。 今日、新年最初の親の会で話したんですが、この厚労省の裏切り情報をまだつかんでいませんでした。 裏切りを許さず、NO.2180 あなたの一筆が明日を切り拓く!・・・「第35次国会請願署名・募金運動キャンペーン」 にご協力ください。 の取り組みを、全力で広げましょう。
新年の「親の会」で話したこと。 「あけまして、おめでとうございます。 さて、ほんとにおめでたいのでしょうか・・・。 1昨日でしたか、奈良で85歳の老母が62歳の重度障害も長女を首を絞めて殺すという事件がありました。そして、昨日は富山で、24歳の息子が49才の母親を山中に置き去りにして死なせるという事件が報道されていました。母親は、統合失調症で一人では帰ることはできなかったのだそうです。 何とも痛ましい事件ですが、これは特殊な事件でしょうか? もう20年も前のことですが、私の知っている知的障害の女性がなくなられました。その方は50歳代。ご両親は80歳代でした。 その葬式に集まられた親御さんたちは、口々に亡くなった娘さんのことを「親孝行だ」とささやき合ったというのです。そうですよね、親御さんは、「子どもより1日だけ長く生きたい」といいます。自分が死んだ後が心配だ、兄弟にも負担をかけたくない・・・、だから、先立つ子を「親孝行だ」と言ってしまうのです。 でも、世の中にそんなバカな話があるでしょうか。「親に先立つのは最大の親不孝だ」というのがこの世の常ではないしょうか。それなのに障害のある人たちの生死については、全くの逆。 先ほどの事件が、こういう状況の中で起こっているとは思いませんか? 障害は「自己責任」だから自分でなんとかしなきゃいかん、親や家族が面倒見なきゃ…、そしてどうしようもなくなって、ついに・・・。 さて、私たちは今度、「自立支援法を廃止し、新しいほんとに仲間たちが大切にされる総合福祉法を作ってください」と署名に取り組みます。 状況はどうなってるでしょうか? 野田首相は新年から「社会保障と税の一体改革」をやるんだと盛んに意気込んでいます。 社会保障をこういう風によくしますよというメニューでもありますか?年金は切り下げ、医療費は吊り上げ、介護も生活保護も・・・、切り捨てメニューだけじゃないですか。 そして、消費税は10%に上げるという。年収200万の書体では1か月分の負担増ですよ。400万で14万、600万で19万の負担増と言われています。 大体、消費税を上げて社会保障をよくするといってきたけど、…よくなりましたか? 消費税が導入されてから23年です。その間皆さんが払った消費税は、238億円です。同じ時期に法人税は230兆円も負けてもらったのです。社会保障どころか、大企業の税金を肩代わりさせられたというのが消費税のホントの姿なんです。 こんなことに「ネバー…ギブアップ」って言うんですから、私たちが黙っていて、「立派な障害者福祉法を作ってくれ」という願いに応えてくれるでしょうか? 私たちは全国の仲間たちを手を取り合って裁判まで起こし、「障害者自立方は廃止を」と訴えてきました。そして国は「皆さんを傷つけました。悪うございました。もう、自立支援法は止めにします。」と、当時の鳩山総理が手をついて謝り、「新しい総合福祉法を皆さんの参加で、話を聞きながら作ります」って約束をしました。 日本では今まで聞いたこともない話です。障害者や関係団体の代表が沢山参加した会議で話し合いを重ね「骨格提言」が決まったのです。それは「障害者はかわいそうだから守ってあげましょう」から、「普通の人々と同じ生きる権利主体だ、その権利を保障しよう」という画期的中身です。(内容については、あとで署名担当職員からもう少し詳しい説明がありますが・・・) いま、厚生労働省内で法案作りが進んでいますが、中身を教えてくれないんです。後ろめたいんですよ。政府が、介護も年金も保育も医療も社会保障を全部切り捨てようとしているときに、障害者の話だけ聞いてくれるわけないでしょう?だから、だまって任せて預けられないんです。 署名運動は、「主権者としてきちんと注文を付けてモノを言う」請願権という権利を行使することです。自分たち自身の力で子どもを、その未来を守らなければ、・・・最初に話した悲劇は「明日は我が身」なんです。これまでと同じ気持ちで「はい、これだけ集めました」ではなくて、ほんとに今必死のがんばり時なんです。 あの20年前に陶友はスタートしました。作業所がなかったからみんなで苦労して作ったんです。そこに入れたから一安心でいいでしょうか。先人たちの苦労の産物をありがたく利用しながら、私たちは私たちの「今」で、精一杯やるべきことをやろうではありませんか。 ・・・幸い、仲間たちも元気でいきいきした日々を送っています。そんな普通の当り前の日常の奥底には、さっき話した国の福祉政策の流れがあること、このことをもしっかり勉強しながら、仲間たちの今日と未来を、みんなで力を合わせて守っていきましょう。 今年1年はそういう年です。 もっと、仲間たちのためにこんなことをしようということがありましたら、ご相談して皆で進んでいきたいと思いますので、今年が「おめでたい」年になるように、一年間よろしくお願いします。
・・・大体、以上なんですが、情勢をリアルにとらえておく必要がありました、・・・失敗です。 その上で、分かりやすく理と情に・・・。 心に届いてくれたんだろうか・・・。 (引用ここまで)自立支援法については過去こちらに書いてきましたので、おさらいも兼ねて(といってもほとんど大脇道場さんからの転載ですが^^;)
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/?tag=%BC%AB%CE%A9%BB%D9%B1%E7%CB%A1&page=1 民主党はマニフェストで自立支援法廃止を掲げていたので、自立支援法違憲訴訟は和解とし、訴えは取り下げられました。
このとき原告と被告(国)との間で締結された和解の内容は
・速やかに応益負担を廃止すること
・平成25年8月までに障害者自立支援法を廃止すること
・国は違憲訴訟を提訴した原告らの思いに共感し、これを真摯に受け止める
・障害者自立支援法を障害者の意見を十分踏まえず施行し、障害者の尊厳を深く傷つけたことに対し心から反省の意を表明し、この反省を踏まえ今後の立案・実施に当たる。(大脇道場さんの記事より)
障害者自立支援法廃止は民主党の公約という政治的な約束にとどまらず、裁判の和解という法的なものにまで高められたと言えます。
当然ですが、国はこの和解を忠実に守る義務があります。
ところが障がい者当事者の意見を十分に取り入れて新法を立法する、応益負担は速やかに廃止する、という約束はたちまち反故にされ、2010/12/03には自立支援法延命法が抜き打ちで強行されてしまいました。
そして今度は「平成25年8月までに障害者自立支援法を廃止する」という合意を完全に破ろうというもの。
民主党政権はこれでもう自立支援法に関して、最終的に
詐欺100%確定 ということになります。
政府自ら裁判の和解内容を全て破るとは、これはもう無法国家、ならず者国家と言っていいんじゃないでしょうか? 「財源はない」はもう聞き飽きました。今更震災は口実にしないで下さい。
復興支援に一円でも多く欲しいときに使途不明朗な官房機密費を減らすことなくいつもと同じ十数億円も計上したではありませんか。
本来ならば東電は何兆円もある自分の内部留保を取り崩して福島県民に賠償すべきであるのに、税金による賠償肩代わりを約束した原子力損害賠償支援機構法を東電のために制定して、賠償のツケを国民に回しているじゃありませんか。
莫大な内部留保にもっと法人税をかければいいのに、法人税は減税一方じゃないですか。
金持ち優遇の証券優遇税制だってまたまた延長したじゃないですか
既成政党への「思いやり予算」である政党助成金だって、震災復興のためにといって返上した政党がありましたか?
それどころか年末駆け込みでつくった新党「きづな」だかも政党助成金をもらっていくんですよね?
こういう努力なしに予算不足の不利益を障がい者に押しつけ、平然と和解を破るわけですか。
自立支援法はニュースとして大々的に報道されにくいので、政府が障がい者が人間らしく生きていけるための約束を平気で踏みにじろうとしていることを一人でも多くの人に知っていただきたく思いました。
余談ですが、私は、「公約とは破るためにある」を地でいく民主党の口から「マニフェスト・公約」といった類の言葉だけは二度と聞きたくないと思っているのですが、消費税の国際「公約」、共謀罪の国際「公約」なるものだけは断固として守り抜こうとしているようですね。
さて、自立支援法とは直接関係ないのですが、最近障がい者といえば思い出すのは、大阪の障がい者スポーツ施設である稲スポーツセンターを大阪府が廃止しようとしていることです。
こちらをどうぞ。
●「子供が笑う町大阪」はどうなったか
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-787.html 稲スポーツセンター廃止はいったん見合わせになったものの再び廃止の動きが出ているようです。
こちらのツイッターとブログが情報提供してくださいますのでご覧になってみて下さい。
稲スポーツセンターを守る会
@ina_spo
https://twitter.com/#!/ina_spo 稲スポーツセンターを守る会
http://inaspomamorukai.blog.fc2.com/ 民主党も大阪維新の怪も、障がい者のような社会的弱者から狙い撃ちにするあたりそっくりですね。
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