橋下氏の傍若無人ぶりは青天井(2)
- 2012/12/24
- 13:00
ところで、橋下氏は嘉田氏が兼任問題で追及されているかたわらで、市長と参議院議員が兼任できるように法律改正すべきだ、なんて勝手なことを言い出しています。
●日本維新の会:首長と参院議員、兼職禁止の撤廃 法案提出へ
2012年12月18日
http://mainichi.jp/select/news/20121218mog00m010005000c.html
日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)は18日、自治体の首長と参院議員の兼職を認めるための地方自治法などの改正案を、来年の通常国会に提出する方針を明らかにした。兼職禁止の撤廃を維新は衆院選の公約としており、来夏の参院選までに実現すれば出馬する意向を橋下氏は示している。
橋下氏は大阪市内で記者団に「党としての決定ではない」と前置きした上で、国会での重要提案とすることで石原慎太郎代表と一致したことを明らかにした。また、国の会計制度の複式簿記への変更も重要課題とする。
兼職規定の撤廃について松井一郎幹事長(大阪府知事)も18日、「自民党にきちっと説明すれば前に進めてもらえると思う」と述べ、協力を求める考えを示した。橋下氏は、兼職が認められれば松井氏とともに参院選へ出馬する考えを示している。【平野光芳、原田啓之】
そもそもこの方、市長選に出るとき「国政を目指してるのでは?」と聞かれてそれを否定してませんでしたっけ?ご自分で言ったことをすっっっかりお忘れのようで。
まあそれには目をつぶって「国会議員に俺はなる!」としてもです、石原氏のように首長職を退けばいいのにそうはしません。おそらく大阪知事も任期途中で放り出したため、市長職も続けて、との批判を受けたくないからでしょう。
自分のワガママを通すために法律まで変えようという唯我独尊ぶりはどこまで暴走するのでしょうか。
橋下氏はツイッターで参議院議員との兼職が無理かどうかやってみなければ分からないと述べていますが、この選挙期間中だけでも二足のわらじを履くことは無理だと証明されたではありませんか。
選挙が始まってから市長の公務日程、どれだけがら空きだったと思ってるんです?
また橋下氏は「兼職を否定する人は、結局は既得権。今の自分の身分を守りたい。新しい人が入ってくるのは嫌なだけだろう」などとご多分に漏れず「既得権」という言葉を使って攻撃しています。
しかし参議院議員は皆6年の任期で3年ごとに半数が選挙で選びなおされるわけですから、地方首長の立候補を認めようと認めまいと、現職参議院議員が「今の自分の身分」が脅かされることには全然なりません。橋下氏のいう「既得権」なんてものは存在しないのです。「架空の利益」ならぬ「架空の既得権」ですね。
むしろ、市長という身分のまま国会議員になれると言うことは、橋下氏こそ市長職という「既得権」を捨てたくないということになっちゃいます(笑)
言ってることが支離滅裂。なんでもかんでも「既得権」という単語を使えば支持が得られるだろう、という安易な思いつきが愚かです。
というか、そもそも何故地方首長と国会議員の兼職を禁止されているのか、橋下氏は考えたことがあるのでしょうか?
地方の首長の職務も議員の職務も公益のための公的な仕事で、職務に誠実に専念すべき義務があります。首長も議員もその活動は多忙であり兼職など現実的に無理、両方の職務ともおろそかになることは目に見えています。だから兼職は禁止されているのです。
橋下氏はこういう法の趣旨を無視しまくっていますよね。
現に選挙活動だけでも市長の仕事がおろそかになってますから「一度やらせてみる」までもありません
で、今ホットなのがこちら
日本の今までの事例で自治体の長と参議院議員を兼ねた例はないのだから、今の段階で無理だとは言えないはずなのに。特に市長の仕事もやったことのない自称有識者が無理だ、無理だと言うのは理解不能。市長を実際にやっている僕が兼職はできると言っているのだ。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 12月 22, 2012
市長の仕事を経験していない人には『兼職できないとは言えない筈』というのに、参議院議員を経験していないあなたが『兼職できると言える』というのは、これいかに。どちらも、議論の根拠にはなりません。@t_ishin
— buveryさん (@buvery) 12月 22, 2012
議論では結論は出ません。 だから一度やらせてくれればいいのです。RT @buvery: 市長の仕事を経験していない人には『兼職できないとは言えない筈』というのに、参議院議員を経験していないあなたが『兼職できると言える』というのは、これいかに。どちらも、議論の根拠にはなりません。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 12月 22, 2012
爆笑です、完全に言ってることが矛盾してるじゃありませんか。
反論できなくなったので、とにかく一度やらせてくれの一点張り。困ったお人です(笑)
こちらでも話題のようですね→http://blog.livedoor.jp/ronsoku2/archives/54315400.html
さて、橋下氏の身勝手なジャイアンぶりを示す報道はまだまだ続きます。
●大阪市:幹部の給与返納
http://mainichi.jp/select/news/20121218dde041010044000c.html
毎日新聞 2012年12月18日 東京夕刊
大阪市は17日、服務規律刷新プロジェクトチーム会議を開き、6〜11月に不祥事の削減目標を達成できなかったことを受け、橋下徹市長を除く局長級以上の幹部約70人に管理職手当の半額を自主返納させる方針を決めた。副市長や区長は給料の1〜2割を返納させる。市は6〜11月の懲戒処分件数を40件以内に抑える目標だったが、勤務中の喫煙12件▽運転中のシートベルト不着用や携帯電話の使用など9件▽わいせつ・セクハラ4件−−など懲戒処分は計50件に上った。
やれやれこういう場合は一番トップが責任をとるものですが、全部部下に責任転嫁。
そのくせ「成果」は全部自分のモノ。
●橋下市長、就任1年 「公務員改革で成果」と強調
http://www.47news.jp/CN/201212/CN2012121901001973.html
橋下徹大阪市長は19日で就任1年を迎えた。当初から取り組みに意欲を示していた公務員改革について「不祥事の件数が減り、着実に成果が上がっている。(職員の)必死さが違う」と市役所で記者団に強調した。
(引用ここまで)
「成果」ですか。
暑いさなかの外回りにほんの10分喫茶店で休息をとっただけで処分の対象にされちゃう恐怖政治ですからそりゃあ「(職員の)必死さが違」ってきますよね。
で、自分は1億も税金つぎ込んで職員に憲法違反の思想調査アンケートを行い、未だに謝罪すらしていないという「成果」は見事にスルー。
こんな「嫌われる上司のタイプ第1位」にランクインしそうな橋下氏の見事な「組織マネジメント」の手腕をご覧頂きましょう。普段からやたら「組織マネジメント」という単語を乱発しているのですからさぞかし上手に王政復古党をマネジメントしてるんでしょうね。
↓
●橋下氏、公選法違反で3人目逮捕に「えっ!?」と絶句
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121221-00000051-dal-ent
デイリースポーツ 12月21日(金)21時24分配信
日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長(43)は21日、大阪市役所での会見で、衆院選の同党候補者の運動員が全国で相次いで公職選挙法違反容疑で逮捕されたことについて「そらもう大問題です。大変申し訳ない」と陳謝した。
この日、新たに3人目の逮捕者が出る事態となり、橋下氏は候補者本人に法的処分が及ばない場合でも党内処分を下すことを明言。来夏参院選に向けた気炎もあげたが、身内の不祥事に足を引っ張られ、「言い訳になるが、運動員を全員管理するのが至難の業だという事実があるのも理解してほしい」と弁明。「若い政党ゆえに管理が甘かった。党としてしっかり反省しないといけない」と苦々しい表情で頭を下げた。
日本維新では、京都府警が18日に落選候補の運動員を、20日には大阪府警が比例近畿ブロックで復活当選した“浪速のエリカ様”こと上西小百合氏の運動員を逮捕。さらに21日には、比例四国ブロックで復活当選した桜内文城氏の運動員が愛媛県警に逮捕された。いずれも別の運動員に選挙活動の報酬の約束をしたり、実際に支払った容疑。
この日、公務のため3人目の逮捕を知らなかった橋下市長は「えっ!?それは初めて聞いた」と絶句。上西氏陣営の場合は、当選が無効となる連座制適用対象の選対幹部ではないもようだが、橋下市長は「知らなかったではすまされない」とし、党として調査を行い、本人に法的処分が課されないケースでも、除名を含めた厳しい党内処分を行う姿勢を示した。
いや、素晴らしい「組織マネジメント」能力ですね(棒読み)
他人の手落ちは1ミリたりとも許さないくせに、自分の手落ちは「至難の業」だから「理解して欲しい」って、身勝手極まりないです。
観測霊さんのコメントをお借りすると
『安定の平常運転。「俺は知らないので俺に責任はない」
最終的な責任を取らないようなトップは要らないって言ってたのは誰でしたっけ? 』
で、結局逮捕者の数はもっと増えましたね。
除名を含めた厳しい党内処分を行うかどうかは今の所未定。なにせ最初の予定より大幅に当選者が少なかったので当選者は一人も処分したくない本音がミエミエなのです。
●維新またブレた 運動員相次ぐ選挙違反「除名は連座制適用なら…」 松井幹事長トーンダウン
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121221/stt12122114270009-n1.htm
msn産経ニュース 2012.12.21 14:21
16日投開票の衆院選で大阪7区から立候補し、比例で復活当選した日本維新の会公認の上西小百合氏(29)陣営の運動員が公選法違反(現金買収)容疑で逮捕されたことについて、維新幹事長の松井一郎大阪府知事は21日、「候補者本人に連座制が適用されれば即除名する」と述べた。府庁で記者団の取材に応じた。
■当選議員だから擁護? 当初は「把握してなくても除名」
松井氏は、京都1区から立候補し落選した元府議の田坂幾太氏(60)陣営の運動員が同法違反(買収約束)容疑で逮捕された後の19日には「本人が知ろうが知るまいが、候補者の責任になる」として、違法行為が確認できれば除名処分とする方針を明言。しかし今回、「連座制が適用されれば」との前提条件を加えた格好でトーンダウンしたともいえる。
松井氏は今回の事件について「(逮捕される)そういう人が陣営に入っていただけでも残念だが、ボランティア全員の活動をチェックするのは難しい。(ほかの陣営が)悪意のある人を送り込むこともできる」と指摘。陣営を支えた大阪維新の会府議らを通じ、上西氏本人の関与について調査する意向を示した。
一方で「選挙違反は絶対にやるなと指導し、その怖さも教えてきた」と語り、「そういう人を陣営に入れた道義的責任はある」とも付け加えた。
詳しくは徳岡弁護士のブログをお読みください。
◆Everyone says I love you !
前科前歴者がずらっと当選し、総選挙後1週間足らずで4陣営6人が毎日逮捕される日本維新の会
こんな小児的ジャイアンをとことん甘やかしてつけあがらせるマスコミの劣化は目を覆うばかり。
橋下氏へのご機嫌取り一つ一つが、日本を劣化させていってることがマスコミにはわからないのでしょうか。
このような悪しきポピュリストとその提灯持ちを行うマスコミにははっきりNOの意思表示をしましょう。
まだ、NOと言えるうちに。
言えなくなってからでは遅いのです。
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