教育基本条例そのものの検討は別にまとめるとして、その条例が通らぬうちから早くもその悪影響が出てきた話です。メモが遅くなりました、申し訳ありませんが時間短縮のため、手っ取り早くコピペはりはりです。
子供にこんなしわ寄せしといて「子供が笑う大阪」とはよくいったものだと何度でも繰り返します。
まずは観測霊さんのコメントから
大阪の高校、来春は「狭き門」?…募集定員、受験予定者に2000人不足
(※紹介していただいたURLはリンク切れ、新たにこちらhttp://goo.gl/GbXV8)
大阪府内の来春の高校入試で、公私立高合わせた募集定員の総数が、府内の受験予定者数より約2000人も少ないことがわかった。地域政党・大阪維新の会が府議会に提案した教育基本条例案が成立すれば、定員割れが3年続いた府立高が統廃合されることもあり、今春入試で定員を満たせなかった多くの府立高が統廃合の対象となるのを避けようと、事前に定員減を求めたためだ。前例のない異常事態で、府教委は4日、私立高側に「定員を増やして生徒を受け入れてほしい」と緊急要請する。
毎年11月中旬には、公私立高とも募集定員を発表するが、府教委は「このままだと全員の進路が保証されない」と、私学団体に、今年の実績に見合った定員増員の協力を求めることを決めた。私学団体は、私学全体で定員増を受け入れる方向で検討する方針だが、私学間に難易度の差もあり、どの学力レベルの定員をどれだけ増やすのか、調整が難航しそうだ。
維新の会による公教育の破壊がじわじわ進行中です。
これを指摘されたら彼らは「高校に入るだけが人生じゃない(就職するのにも高卒資格ってないとめちゃくちゃ不利なんですけど)」とか「多様な生き方がある(それは意訳すると高校に行けない連中のことなんか知らん、自己責任で何とかしろって事ですよね)」とか「努力すればいい(それじゃ結局2000人が高校に行けない問題は解決してませんよね)」とか言うんでしょうかね(=_=;)
ツイートからも
stayfoolish_me masaki tomita
橋下元大阪府知事の政策で、大阪で約2000名の中学3年生が進路を失った件について。
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大阪では毎年7:3の割合で公立と私立が分担して高校生を受け入れる体制になっていたが、橋下元知事は「そんな枠組みは壊してしまえ、競争原理を導入せよ」とこれをぶち壊した。
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彼は、私学など要らないし、独自の建学の精神など必要ないと考え、公立私立関係なく生徒を確保するよう競争させようとした。この辺りまでは止むを得ないと思う人もいただろう。
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しかし彼は更に、「3年連続で定員割れした府立の高校は(つまり競争に負けた高校は廃校にする」とまで言ってしまった。
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そのため府内の高校は定員割れする事を恐れて、定員そのものを減らし始めた。その結果約3000人の生徒の行くべき高校が無くなってしまったということ。
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橋下元知事は当初から「ダメな教師も、ダメな生徒も退場してもらう」と言い切っていたが、今回のような約3000名の中3生たちは、「退場すべき生徒」だったのか。
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と文句を言われる頃には、彼はもう府知事を人気途中で放り出して、市長選に血道を上げている。3000人の中3生たちの人生はどうなる?
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橋下元知事が辞めたあと、府からは内々に「この3000人を私学の方で引き取ってもらえないか」という打診があったらしいが、「人に頭を下げる前に、カットされた25%の私学助成を戻すとか、無償化の赤字分は私学が負担するシステムを廃止するとか、やる事があるだろう」と私学関係者はカンカン。
毎年7:3の割合で公立と私立が分担して高校生を受け入れる体制になっていたことについて向川さんと観測霊さんのコメントを
2011.11.04 ( Fri ) 23:31:00 | 向川まさひで | URL | Edit
もともと大阪府には公立高校と私立高校の間で
定員の調整が行われていて、公立学校の定員が抑えられ
不本意な私学進学生がどうしても発生する構造になっていたと思います。
ある意味では私学の「既得権益」ともなっていたものですが、
橋下知事の教育改革(未遂)はそれをさらに悪い方向に変えてしまったようですね。
今回の公立高校側の反応は、
「保護や調整をやめて競争しろ」「勝てば天国、負ければ地獄、が当たり前。競争なくして向上なし」
と押し付ける「カイカク」なるものが、結局は
活気と向上ではなく委縮と退嬰を産むという典型だと思います。
2011.11.05 ( Sat ) 23:14:35 | 観測霊 | URL | Edit
以前私学助成削減に反対して知事と議論した高校生たちが「なんで私立に行ったのか。公立に行けばいいじゃないか。自業自得だ」などと非難を受けることがありましたけど、受験という選考を経る以上、不本意な進学先しか望めない子どもたちが出るのは至極当然で、なおかつ公立学校と私立学校の間での調整=一定数の生徒が私立学校に進学せざるを得なくなるシステムが存在していては、「不本意しながらも私立に行くしかない」子どもたちが出てくるのもまた当然ということになります。そしてもちろん彼らにはそんな調整が存在することに対する責任などあろうはずがないわけで。
彼らが口にしていた「そこ(私立)にしか行けないと先生に言われた」という言葉には、そういう背景もあったのですね。
知れば知るほど、何重にもひどい話だと思います。
(引用ここまで)
教育の場に市場原理なんか持ち込むからこういう事になるのです。
そういえば昔こんな題名をつけたエントリーを書いたのを思い出しました。→
橋下氏、教育でも新自由主義の権化こちらにバッチリまとめられていますので是非ご一読を
◆Everyone says I love you !
松井・橋下・大阪維新の会の教育「改革」で15歳の春が泣く 来春大阪の中学卒業生2000人が高校に行けない※なお大阪府はこうした事態を避ける措置をとったようです。
http://hennsati.seesaa.net/category/4092149-1.html
大阪府は2011年11月15日、2012年度(平成24年度)大阪府の公立高校・私立高校の募集定員の総数を決定し発表しました。2012年度(平成24年度)大阪府内公立高校と私立高校のすべての高校を合わせた募集定員の総数は、当初進学予定者より大幅に少なくなっていましたが、公立側が当初予定より1540人、私学側が2400人募集定員を増やすことで合意されました。今回の決定は、進学予定者の進学先が不足する事態を避けられることになります。
しかしこの措置はあくまで応急処置でしかないでしょう。教育基本条例が学校間に競争原理を持ち込み、定員割れの公立を統廃合の対象にして教育予算を削減しようとする限りこのような問題は潜在的に存在し続けます。。
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