「岡田氏はマニフェスト見直し発言を撤回せよ」と批判する資格が小沢氏と鳩山氏にあるとは思えない
- 2011/07/24
- 06:00
私にしては珍しく政局がらみのエントリーを書いてみます。
民主党は一昨年の衆院選以来「マニフェスト政治ごっこ」という茶番を演じてきましたが、とうとうマニフェスト放棄を正式に認めざるを得なくなったようです。しかし小沢氏や鳩山氏に岡田氏のマニフェスト誤り発言を非難できる資格があるのかと疑問に思います。
まず鳩山氏。
あくまで初志貫徹、マニフェストに忠実であるべし、と言いたいのであれば、マニフェストの中身を都合良く変えないことです。
一昨年の衆院選の時「普天間基地移設は最低でも県外へ」と訴えて沖縄で大勝しときながら「アレは私の個人的見解であって、マニフェストではない」という苦しい言い逃れをして沖縄県民の怒りを買いました。これは詐欺に等しい行為です。
鳩山氏の公約などかくもいい加減なのですから、「命のように大切なものを投げ出してしまった。そもそも衆院選は何だったのかという話になる。」などとマニフェストにこだわってみせたって、何の説得力もありません。
鳩山氏は菅氏に早期辞任を促していますが、「首相経験者は議員を退くべき」と言ってたくせに「やめるのやめた」と居座り続ける鳩山氏にだけは、菅氏も言われたくないでしょう。
小沢氏に至っては開いた口がふさがらないと言いますか。
大震災で地元が非常事態に陥ったというのに、小沢氏は2週間以上雲隠れ、その後いまだに被災地復興のために積極的に何をするわけでもなければ脱原発姿勢を打ち出すわけでもありません。
こういうときに政治家は素早く具体的な復興の政策を打ち出し実行してこそナンボのものでしょう。
しかし、2万人以上が亡くなり、数多くの人々が苦しい避難生活を強いられ、福島県民が故郷も仕事も失い絶望のどん底にいても、 小沢氏の頭にあるのは菅氏を引きずりおろし政権奪取のチャンスを虎視眈々と狙い続ける策を練ることだけのようです。
これまでの経緯を見る限り仮に小沢氏が菅氏の後釜に座っても、政府を脱原発にハッキリ方針転換させ、財界の利益中心ではなく被災者中心の復興政策に政策転換していくとはとても思えません。政策に変化があるわけでもなく、それどころか菅氏のかろうじての脱原発方針が後退するようでは、国民には何の意味もない首相交代です。単に誰が権力欲を満たすかの闘争劇はいりません。
小沢氏は「国民の生活が第一」ではなく実は「自分の権力が第一」であることが、小沢氏の震災後の行動でごまかしようがないほど明らかになったと思います。特に内閣不信任案提出は被災者置き去りのどたばた政争劇でしかありませんでした。
(これについて、上脇教授の分析に同感ですので、こちらをどうぞ。http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51587550.html )
小沢氏は菅政権はマニフェストに回帰すべしとずっと非難してきたくせに、菅氏の内閣不信任案提出時には野党の力を借りるため、「マニフェストにはこだわらない」と180度手のひらを返したのには唖然としました。要するに、小沢氏にとって「国民の生活が第一」のマニフェストなど所詮自身の権力奪取に利用するただの方便でしかなかったということです。
ところがその舌の根も乾かぬうちに「マニフェスト見直しなど許せん、撤回せよ」と再度手のひらを返すとは。
もうこれは恥知らずと言って良いと思います。
小沢氏自身が「マニフェストにはこだわらない」と変節しておいて、どうしてマニフェスト見直しを言い出した岡田氏を責める資格が自分にあると思えるのか、私には理解できません。
結果として内ゲバを繰り返し震災復興の足を引っ張るだけにしかなってないです。
小沢氏も鳩山氏も、早々に政治の世界から引退すべきだと私は思います。
【民主 漂流】公約見直し、自爆ボタン 岡田氏が表明、小沢・鳩山系は反撃態勢
産経新聞 7月23日(土)7時56分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110723-00000109-san-pol
民主党の岡田克也幹事長が平成21年衆院選マニフェスト(政権公約)の見直しを表明したことにより、民主党は大混乱に陥った。マニフェストを「金看板」に政権交代を果たしただけに見直しは自己否定に等しい。鳩山由紀夫前首相と小沢一郎元代表のグループはさっそく反撃ののろしを上げた。
(中略)
「命のように大切なものを投げ出してしまった。そもそも衆院選は何だったのかという話になる。納得するわけにはいかない。発言の撤回を求めたい!」
鳩山氏は22日、衆院議員会館の事務所で怒りに震え、いつも以上に大きな目をギョロつかせた。
鳩山グループの正式名称は「政権公約を実現する会」だけに見直しは自己否定につながる。鳩山氏は衆院解散・総選挙についても「当然そういうこともあり得る」と言い切った
(中略)
一方、小沢系グループも同日昼、国会内に集まった。「そこまで踏み込んで謝罪するなら解散しなければならない」「党内議論は何もない。政権末期とはいえ放っておいてよいのか」「われわれの存在意義を全否定された」-。グループの中核「一新会」会長の鈴木克昌総務副大臣は「もう民主党じゃない…」とため息をついた。
最近は隠遁(いんとん)生活を続けていた小沢氏も議員会館の事務所に側近らを呼び対応を協議。岡田氏の発言は、小沢氏の心に再び火をつけてしまったようだ。
(引用ここまで)
民主党は一昨年の衆院選以来「マニフェスト政治ごっこ」という茶番を演じてきましたが、とうとうマニフェスト放棄を正式に認めざるを得なくなったようです。しかし小沢氏や鳩山氏に岡田氏のマニフェスト誤り発言を非難できる資格があるのかと疑問に思います。
まず鳩山氏。
あくまで初志貫徹、マニフェストに忠実であるべし、と言いたいのであれば、マニフェストの中身を都合良く変えないことです。
一昨年の衆院選の時「普天間基地移設は最低でも県外へ」と訴えて沖縄で大勝しときながら「アレは私の個人的見解であって、マニフェストではない」という苦しい言い逃れをして沖縄県民の怒りを買いました。これは詐欺に等しい行為です。
鳩山氏の公約などかくもいい加減なのですから、「命のように大切なものを投げ出してしまった。そもそも衆院選は何だったのかという話になる。」などとマニフェストにこだわってみせたって、何の説得力もありません。
鳩山氏は菅氏に早期辞任を促していますが、「首相経験者は議員を退くべき」と言ってたくせに「やめるのやめた」と居座り続ける鳩山氏にだけは、菅氏も言われたくないでしょう。
小沢氏に至っては開いた口がふさがらないと言いますか。
大震災で地元が非常事態に陥ったというのに、小沢氏は2週間以上雲隠れ、その後いまだに被災地復興のために積極的に何をするわけでもなければ脱原発姿勢を打ち出すわけでもありません。
こういうときに政治家は素早く具体的な復興の政策を打ち出し実行してこそナンボのものでしょう。
しかし、2万人以上が亡くなり、数多くの人々が苦しい避難生活を強いられ、福島県民が故郷も仕事も失い絶望のどん底にいても、 小沢氏の頭にあるのは菅氏を引きずりおろし政権奪取のチャンスを虎視眈々と狙い続ける策を練ることだけのようです。
これまでの経緯を見る限り仮に小沢氏が菅氏の後釜に座っても、政府を脱原発にハッキリ方針転換させ、財界の利益中心ではなく被災者中心の復興政策に政策転換していくとはとても思えません。政策に変化があるわけでもなく、それどころか菅氏のかろうじての脱原発方針が後退するようでは、国民には何の意味もない首相交代です。単に誰が権力欲を満たすかの闘争劇はいりません。
小沢氏は「国民の生活が第一」ではなく実は「自分の権力が第一」であることが、小沢氏の震災後の行動でごまかしようがないほど明らかになったと思います。特に内閣不信任案提出は被災者置き去りのどたばた政争劇でしかありませんでした。
(これについて、上脇教授の分析に同感ですので、こちらをどうぞ。http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51587550.html )
小沢氏は菅政権はマニフェストに回帰すべしとずっと非難してきたくせに、菅氏の内閣不信任案提出時には野党の力を借りるため、「マニフェストにはこだわらない」と180度手のひらを返したのには唖然としました。要するに、小沢氏にとって「国民の生活が第一」のマニフェストなど所詮自身の権力奪取に利用するただの方便でしかなかったということです。
ところがその舌の根も乾かぬうちに「マニフェスト見直しなど許せん、撤回せよ」と再度手のひらを返すとは。
もうこれは恥知らずと言って良いと思います。
小沢氏自身が「マニフェストにはこだわらない」と変節しておいて、どうしてマニフェスト見直しを言い出した岡田氏を責める資格が自分にあると思えるのか、私には理解できません。
結果として内ゲバを繰り返し震災復興の足を引っ張るだけにしかなってないです。
小沢氏も鳩山氏も、早々に政治の世界から引退すべきだと私は思います。
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ちょっと長くなりますが、ぜひともお読みください。
●@Mar0325 2011.07.24 20:54
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