福島原発事故の規模がレベル6相当だという報道をメモ
これでどうしてマスコミは開口一番「大丈夫」を連発できるのか、どうして国は最悪の事態を想定して国民を守る行動をとらないのか、
不思議だと思う私の感覚がおかしいのでしょうか?
連日「念のため、というだけ」「影響はない」「大丈夫」と連発されてると、そして「通電した、制御室に明かりがともった」という「明るいニュース」が強調されると、実は原発事故ってそんなに怖くないんだという印象を植え付けられてしまう気がします。負けているのに「勝っている」と流し続けた大本営発表を思い出すのは私だけ?
◆asahicom
福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に
(1/2ページ)http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY201103240465.html#
(2/2ページ)http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY201103240465_01.html
東京電力福島第一原発の事故は、放出された放射能の推定量からみて、国際評価尺度で大事故にあたる「レベル6」に相当することがわかった。すでに米スリーマイル島原発事故(レベル5)を上回る規模になった。局地的には、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に匹敵する土壌汚染も見つかっている。放出は今も続き、周辺の土地が長期間使えなくなる恐れがある。
原子力安全委員会は、SPEEDI(スピーディ)(緊急時迅速放射能影響予測)システムで放射能の広がりを計算するため、各地での放射線測定値をもとに、同原発からの1時間あたりの放射性ヨウ素の放出率を推定した。事故発生直後の12日午前6時から24日午前0時までの放出量を単純計算すると、3万~11万テラベクレル(テラは1兆倍)になる。
国際原子力事象評価尺度(INES)は、1986年のチェルノブイリ原発事故のような最悪の「レベル7=深刻な事故」を数万テラベクレル以上の放出と定義する。実際の放出量は約180万テラベクレルだったとされる。今回は少なくともそれに次ぐ「レベル6」(数千~数万テラベクレル)に相当する。
経済産業省原子力安全・保安院は18日、福島第一原発の1~3号機の暫定評価を「レベル5」と発表したが、今後放出量の見積もりが進めば、再検討される可能性が高い。
土壌の汚染は、局地的には、チェルノブイリ事故と同レベルの場所がある。
原発から北西に約40キロ離れた福島県飯舘村では20日、土壌1キログラムあたり16万3千ベクレルのセシウム137が出た。県内で最も高いレベルだ。京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)によると、1平方メートルあたりに換算して326万ベクレルになるという。
チェルノブイリ事故では、1平方メートルあたり55万ベクレル以上のセシウムが検出された地域は強制移住の対象となった。チェルノブイリで強制移住の対象となった地域の約6倍の汚染度になる計算だ。今中さんは「飯舘村は避難が必要な汚染レベル。チェルノブイリの放射能放出は事故から10日ほどでおさまったが、福島第一原発では放射能が出続けており、汚染度の高い地域はチェルノブイリ級と言っていいだろう」と指摘した。
金沢大の山本政儀教授(環境放射能学)によると、1メートル四方深さ5センチで、土壌の密度を1.5程度と仮定すると、飯舘村の1平方メートルあたりのセシウム濃度は約1200万ベクレルに上る。チェルノブイリの約20倍。「直ちに避難するレベルではないが、セシウムは半減期が30年と長い。その場に長年住み続けることを考えると、土壌の入れ替えも必要ではないか」と話した。
健康への影響はどうか。チェルノブイリ原発事故では、強制移住の地域では平均50ミリシーベルト程度の放射線を浴びたとされる。しかし汚染地での長期の住民健康調査では、成人では白血病などの発症率は増えていない。
甲状腺がんは増えたが、事故当時小児だった住民が放射性ヨウ素で汚染された牛乳などを飲んで内部被曝(ひばく)したためとみられている。飯舘村の24日午後までの放射線の総量は、3.7ミリシーベルトだ。
長瀧重信・長崎大名誉教授(被曝医療)は「チェルノブイリ原発事故後でも小児甲状腺がん以外の健康障害は認められず、すぐに健康を害するとは考えにくい。高い汚染が見つかった地域では、データをもとに住民と十分に話し合って対応を考えてほしい」と話している。
なお、「風評被害」についてもっともだと共感した意見を猪野亨弁護士のブログから転載・追記しておきます。
『福島産のホウレンソウから放射能が検出されたとか、東京の水道水からも放射能が検出されていますが、それに対して、「安全」という報道が多数、なされています。
人体には影響はない、だそうです。しかし、それでも消費者の福島産離れに歯止めが掛けられるかは疑問です。また、ペットボトルに殺到することは止められないでしょう。 しかし、これを一概に風評被害と言ってしまって良いのでしょうか。
今まで、原発は安全と嘘をつかれてきた結果が、この事態です。それにもかかわらず、野菜や水道水は、「安全」と言われても、にわかに信じがたいのは当然のことです。
「安全」と言っている人たちや東電社員、自民党員、その他、原発を推進してきた人たちで、食えばよい
のであって、それ以外の人たちに「安全」を押しつけないでもらいたいものです。
もちろん、東電社員や自民党員らに、無理に食えとは言いません。しかし、自分でも食いたくないのであれば、これまでの原発政策が間違っていた、国民に嘘をついていたことについて、自己批判くらいあって然るべきです。』
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