ASさんから以下のようなお叱りのコメントをいただきました。
ブログコメントやらエントリやらで危機を煽るのも大概にして欲しいものですね。
そういう行為が疑心暗鬼とデマ・流言の原因になるって事位、分かりませんか?皆さん。
危機感を煽るつもりはありませんが、疑心暗鬼が煽られるとするなら、その原因は東電や国の過小評価、隠蔽体質にあるのではないでしょうか。
国は大気中の放射線の量にしろ、水道水やホウレン草から検出された放射線にしろ、判で押した決まり文句「直ちに健康に影響をおよぼす数値ではない」しか言いません。
「直ちに影響を及ぼさない」のなら、摂取し続ければいずれは影響が出るということなのか。
もしそうなら、どのくらい摂取すれば危ないのか(特に、屋内待機を指示された住民は今後も水道水を使うしかありませんし…)
放射線が検出されたホウレン草は洗えば大丈夫なのか。
いつまでにどこで収穫された野菜なのかの表示は店頭で行われないのか。
そういう情報を政府は発表したでしょうか?
爆発や蒸気を逃がすことで放射性物質が飛散されたことは疑いようがありません。
原発事故では、外部から来る放射線よりも、大気中に放出された放射性物質を体内に取り込んでしまう内部被曝の方が恐ろしいと言います。
いつ頃どういう種類の放射性物質がどの程度放出されたのか
その時の風向きや風の強さも鑑み、それはどのくらいの範囲にまで飛散したと推定されるのか。
これは非常に気になるところです。
特に被災地の避難所では、避難生活の困難さに加え放射能の情報が行き渡らないことによる不安が大きいと聞きます。
外部からの放射線量は発表されますが、一番恐い放射性物質の拡散についての詳しい情報を政府は発表したでしょうか?
今日は雨が降りました。恐らく関東近辺の雨は放射性物質が含まれていたと推測されます。
黄砂注意予報を出すように、どのあたりで降る雨は注意が必要か、天気予報で知らせることだってできるでしょうに。
また、各県での放射線量はネットで公開されているようですが、特に不安を募らせているであろう半径20~30km、そしてそれ以上付近の地点での放射線量、及び放射性物質の量は詳細に計測されているのか、それを随時公開しているのか
また、今後屋内待機住民はどうすればいいのか、支援は予定されているのか
外出時には皮膚をあまり露出せず、マスクや濡れたタオルを使うと良いと言われますが、使ったマスクやコート、帽子はどうすればいいのか。次に外出するときに再度使ってもよいのか、などの細かい情報も知りたいところです。
冷却に使われた大量の海水はそのまま海に流されたと思うのですが、それが中長期的にどれほどの海洋生物にどのような影響を与えるのか、食物連鎖の頂点にいる私達が口にするであろう魚について、今後どう注意すべきなのかも是非とも知りたいです。
私達が知りたいのは正しい対処の仕方を含めたこういう具体的で正確な情報であって、まどろっこしい言い回しによる気休めではありません。
[※公開後の追記:このエントリーアップ後に、政府は4県の原乳などの出荷停止を発表、経済産業省原子力安全・保安院は20~30キロ圏内での雨の注意を呼びかけた報道がされましたので、追記しておきます。
政府、4県の原乳など出荷停止 基準超える放射性物質検出(47mews 2011/03/21 23:12)
体洗い、傘は外で保管 20~30キロ圏で雨の注意(47news 2011/03/21 20:43)圏外はほんとに大丈夫か?
※公開後の追記2:
海水から放射性物質が検出されたことを東電が発表(47news3/22)
また、
政府が放射性物質の拡散のデータをとっていないことを学者から批判されている報道も(3/21)]
東電、蒸気放出の実施日を訂正
2011.3.21 11:15 MSN産経ニュース
東京電力は21日、福島第1原発2号機で原子炉格納容器内の放射性物質を含む蒸気を外に逃がした操作について、実施したのは15日午前0時からの数分間だったと発表、「16日から17日にかけて実施した」との20日の説明を訂正した。
格納容器につながる「圧力抑制プール」内の水を通さずに蒸気を直接逃がすため、放射性物質をより多く放出する方法だった。
案の定、東電はこのような大事な情報を隠しきれずに(?)後出しにしてきました。
こういうことをするから、国や電力会社の発表が信じられないのです。
もっと言えば、国や電力会社は、国民の生命財産よりも、「不都合な真実」を少しでも隠したい心理を優先させているのではないでしょうか。
それがこれまで原発に関して国と電力会社が一貫して取り続けてきた姿勢である以上、信頼して従えという方が無理なのです。
不安になり、憶測が飛び交うのも、これが根本的な原因だと私は思います。
根拠のない楽観視、過小評価、情報の隠蔽は、国や電力会社が今一番やってはいけないことではないでしょうか。
そして、原発が最悪の事態を迎える可能性が回避されたとは言えない以上、取り返しのつかない結果を避けるため、最悪の事態を想定した予防措置(避難範囲を広げたりヨウ素を配布する、など)をとるのが科学的な冷静な判断ではないでしょうか。
私が言いたいのはこれにつきます。
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