辞職理由が二転三転するカワムラシ、謝罪しといて逆ギレするハシモトシ

前回の記事の付け足しで河村氏とハシモトシの話題をメモ。
まずカワムラシから。

河村市長二転三転「選挙のためと言わないで」

名古屋市の河村たかし市長は２０日、辞職届提出後に開かれた定例記者会見で、減税が１１月議会で否決された点を強調し、「事実上の不信任案が可決されたに等しい。自分の考えが市民の賛同を得られるかどうかもう一度、信を問いたい」と辞職の理由を説明した。

　市議会の解散請求（リコール）で有効署名数確定前の先月２６日、河村市長は「住民投票の実施が難しくなったことへの引責」を理由に突然、辞意を表明した。その後、住民投票実施が決まると一転、「市選管への抗議」などに代わり、さらに、この日は「減税が否決されたため」に――。

　二転三転する辞職理由に、記者団から真意を問う質問が集中。市長は顔をしかめながら、「リコールが成立した時は辞職すると以前から言ってきた」「市議選と合わせて辞めるのは良くて、知事選と同日にするのがなぜ、ダメなのか」などと、言葉を選びながら答えた。

　また、「辞職は知事選候補の応援のためではないのか」との質問には、「選挙のためとは言わないでほしい」と苦笑いする場面も。

　任期を半分以上残した辞職。「出直し選で当選しても、議会で再び減税が否決されたら、また辞めるのか」と問われると、「市長選の民意をくみ取ってもらわなければ……」と言葉を濁した。

（2010年12月21日12時07分 読売新聞）

これに対して岡田幹事長は

岡田幹事長：河村名古屋市長を批判　「大義なき辞職だ」

　河村たかし名古屋市長が２０日に辞職を議長に申し出たことについて、民主党の岡田克也幹事長は同日の記者会見で「最も重要な辞職理由が変わっており、大義なき辞職だ」と批判した。

　また同党の石田芳弘衆院議員が市長選への立候補を前向きに検討していることについては、県連の決定を見守る考えを示した。

カワムラシ、只今ポピュリストの法則その１目的のためなら手段を選ばす、その２言動に一貫性がない、を実行中。

私は岡田幹事長がやってきたこと（特に普天間基地問題）は激しく非難していますが、この河村批判はまともだと思います。こんなご都合主義な辞職して選挙実施することこそ「血税の無駄遣い」でしょう。市長選の候補者、石田氏の「河村氏は迷走している」という批判ももっともだと思います。
しかしもっともな批判がもっともだと受けとめてもらえないのがポピュリズムというもの。

（何故カワムラシがポピュリストでありファシズム的だと警戒するのかここでは書きませんが、kojitakenさんがkojitakenの日記やきまくれな日々であますところなく説明されていますので、是非そちらをお読みください。オススメです。）

河村氏はざっくばらんな雰囲気でどこでも名古屋弁で通すので、郷土愛にあふれた親しみやすい政治家だと好感が持たれやすいです。
好印象って人間の感情の部分に訴えますから、ストレートに心を掴みやすいです。それに比べ理に訴える主張や批判は、理解するのにある程度の知識や思考が必要ですから、なかなかストレートには心に届きにくく分が悪くなりがちです。
イメージに流されそうになるのをこらえて理に耳を傾けるリテラシーを育てるには、民主主義社会にふさわしい政治教育、法教育、人権教育を学校教育に取り入れることが不可欠だと痛感するのですが（特に北欧やコスタリカを見るとそう思います）、日本では文科省筆頭に教科書検定やら教育委員会の指導要綱が幅をきかせていますし・・とまあ、このあたりはこちらにて。

結局カワムラシの辞職理由が二転三転した程度のことは、多くの名古屋市民が軽くスルーしそうなトホホな予感。


さて次はこんなカワムラシを応援に来たハシモトシの話題をメモ。
観測霊さん、２割しかいない少数派の府民さんのネタ提供です。ありがとうございました。
例によって例の通り。「自分が悪かった」としおらしいポーズをとっておきながら「そうだ、お前が悪い、反省しろ」と実際に批判されると「聞き捨てならん！一族郎党覚悟しとけよ！」と逆上するという、いつものパターン発動中（怒）

橋下知事「負担かけた」台湾出張の担当職員自殺
　大阪府は１４日開かれた府議会総務委員会で、商工労働部の５０歳代の男性職員（課長級）が１０月に自殺していたことを明らかにした。

　９月に橋下徹知事が台湾出張した際の日程調整などを担当し、仕事上の悩みを抱えていたという。橋下知事は報道陣に対し、同部に日程変更を命じたことが影響した可能性を指摘し、「現場に過度の負担をかけてしまった。配慮が足りず、遺族に申し訳ない」と述べた。

　府や関係者によると、職員は当初、橋下知事と台湾要人との会談をセットしていたが、知事が中国への政治的配慮を理由に、商工労働部長を通じてキャンセルを指示した。職員は自殺した際、自宅や職場に「仕事が行き詰まった」などと書かれたメモを残していたという。

　橋下知事は台湾から帰国後の幹部会議で、「台湾と中国との関係が微妙なことは誰もがわかる話。リスク管理を誰もしてくれなかった」と、同部の対応に不満を漏らしていた。

（2010年12月15日09時50分 読売新聞）

↓

橋下府知事、府職員自殺問題糾弾に怒り「質問許し難い」

　大阪府商工労働部の５０歳代の男性職員（課長級）が１０月に自殺した問題で、橋下徹知事（４１）が１５日、府議会本会議で「知事の自己満足と自画自賛で多くの人が傷ついている」などと糾弾された。自民党の宗清皇一議員（４０）が「即座に事実を知る立場にありながら、２か月以上適切な行動を取っていない。他の組織の文句を言う前に、自分が長を務める大阪府の組織がどうなっているのか、足元を見つめ直して」などと指摘した。

　男性職員は９月、橋下知事が台湾出張した際の日程調整などを担当。自宅や職場に「仕事が行き詰まった」などと書いたメモを残して自殺したという。宗清議員の指摘に、橋下知事は「事実関係を調査せず、（知事が）２か月間何にもやってないかのような質問をするのは許し難い。人として度が過ぎる」と怒り心頭。府議会に対し、厳重抗議すると明言した。

　知事は１４日、同部に日程変更を命じたことが影響した可能性を認め「ご遺族の方には本当に申し訳ない」と述べていた。

おいおい。
「現場に過度の負担をかけてしまった」と言ったのはあなた自身。なのにそれを別の言葉で府議会議員に指摘されたら「許し難い」と怒り心頭になるって、わけわかりませんけど。（それに府議員の批判当たってるし。）
何人たりとも自分に針の先ほども逆らうことは絶対許さないというこの態度には本当に腹が立ちます。反省してるとは思えず、遺族にも失礼ですね。

そうそう、例の一族郎党覚悟しとけ発言の時もこういってましたね。「維新の会が市役所をコントロールできるようになればきっちり詰める」って。
これも、俺が率いる維新の怪に逆らう市職員はゆるさんぞっていう意味ですよね？

ていうかこれ、いずれは市役所を維新の怪が制圧するぞって受け取れるんですが。
市役所はあなたが率いる維新の怪の私物になるわけですか？
それ、公務員の中立性ぶっちぎりだと思うんですけど。
ご自分は公務員の中立性を全力で振り切っといて、大阪市職員には「中立性」要求して一族郎党脅すわけですか？
おっと、こういう矛盾を指摘をしたら、俺に逆らうとは許せん！とまた逆ギレされそうです。

朝日新聞の社説に逆ギレし、女性職員に逆ギレし、兵庫県知事に逆ギレし、大阪弁護士会に逆ギレし、府議会議員に逆ギレし・・・ハシモトシ、天上天下唯我独尊で暴走中。


カワムラシとハシモトシがカメラの前で意気揚々とタッグを組むのを見て、もう一度この言葉を書きたくなりました。
「地方自治は民主主義の学校だけれども、ファシズムの学校でもある」

悪しきポピュリズム首長が侮れないと思うのは、地域に密着した地方政治だからこそファシズムの根っこがより着実に育ってしまうからです。