以前私は、
財界べったり、アメリカべったりの姿勢を転換できて初めて政権交代は意味があった、そうでない政権交代など、ただの「派閥交代」でしかなく意味がないと書きました(
こちら)
今日は代表戦に見る菅総理と小沢氏の新自由主義度(別名財界べったり度)チェックです
菅総理については今更説明しなくても良いでしょう。
消費税増税、法人税減税、大幅な予算削減、という絵に描いたような構造改革路線の王道ましっぐらですから、お話になりません。自民党より自民党らしい新自由主義者です。
では小沢氏はどうでしょうか?
これまでの発言をいくつかピックアップしてみました
【財源捻出について】
菅総理は消費税増税、各省庁一律1割カットが財源ですが、
小沢氏は補助金を一括交付金化することにより3~4割の無駄を削減でき。財源捻出できるとしています。
しかしこれは更に地方を疲弊させるものとして厳しく批判されています。
◆
赤旗なぜいま「一括交付金」? 民主代表選で議論集中
(引用開始)
削減は福祉と教育切り捨て
地方への国の補助金・負担金は2010年度予算で21兆円。その8割は社会保障・文教関係です。そのうちの約9割が高齢者医療や国民健康保険、介護保険、義務教育など法律で定められた国の負担金です。このなかには民主党政権が始めた子ども手当や高校無償化も含まれています。
これを使途の定めない交付金化するとしても、総額を2~3割も減らせば、福祉や教育をばっさり切り捨てることになります。
小沢氏は、公共事業分野に限っても2、3兆円の財源をねん出できるといいますが、公共事業は3・1兆円しかなく、とても大きな財源はのぞめません。
(引用ここまで)
◆
kojitakenの日記問題含みの「一括交付金」。ましてや小沢一郎が唱える金額の削減など論外◆
大脇道場NO.1839 消費税増税か一括交付金か・・・民主党代表選に見る財源論国民生活に欠かせない社会保障にツケを払わせようとする小沢氏の政策は、まさに新自由主義でそのものです。
それに無駄削減による財源捻出というなら、何度も書いていますけど軍事費仕分けしてね。それから官房機密費と政党助成金の仕分けもよろしくです。それこそ逆立ちしても鼻血が出ないくらい絞っちゃって下さいませm(_ _)m
【地方分権について】
菅さんも小沢さんも地方分権を推進しようとしていますが、これには賛成できません。
現在構想されている地方分権は、構造改革の集大成と位置づけて財界が肝いりで推進しているものだからです。
地方分権については、例えばこちらの記事をお読み下さい(ブログ「土佐のまつりごと」経由で知りました)
間違いだらけの地方分権で、国民負担はアップ!「分権は善、集権は悪」と決めつけるマスコミの無節操特に小沢さんの3~4割削減した一括交付金という地方財源論にもとづいての地方分権などとんでもありません。
そんなことしたらより地方の格差拡大、疲弊の度合いは更にアップすることになります。
地方分権推進者である両者とも、新自由主義度はかなりのものです。
【法人税減税について】
法人税について小沢さんは次のように述べています。
小沢氏「法人税引き下げなら従業員に還元を」焦る産業界 法人税=小沢氏「高くない」 環境税=来年度創設に舵法人税を下げると明言している菅さんに比べれば多少マシかもしれません。
でも、小沢さんは法人税を下げるとは言っていないでだけで、決して上げるとは言いませんね。日本の法人税は高くないという認識を示したんなら、上げても良さそうなものなのに上げません。企業の内部留保を吐き出させる策は決して取らないということです。これは結局今の大企業優遇の現状追認でしかありません。(菅さんは大企業優遇の更なる推進ですね)
それから「法人税引き下げなら従業員に還元を」と言うことは、小沢氏は税率を引き下げなきゃ従業員に還元できないと思ってるのでしょうか?(逆に言えば、引き下げなければ従業員に還元しなくてもいいとも読めますね。)
もう既に大企業は従業員に還元してもあまりあるほど蓄えているのですが、小沢氏はしらないのでしょうか。
また、小沢氏は
「大企業がもうかった分を社員や下請けに還元するという意味での法人税を下げるという論点は悪くない」とも述べています。
ということは今後は条件付きで税率を下げるとシフトチェンジしてくる可能性もあります。しかし「業員や下請けに還元」などという約束が果たしてどこまで守られるやら信用できません。
小沢氏の豪腕で中央集権的な官僚主導を打破して貰いたい、という声はよく聞かれます。
官僚の言いなりにならないよう体質を変えていくのも大事だとは思います。
しかし
もし小沢氏が官僚主導を打破したとしても、より重要な課題は、果たして自民党が行ってきた新自由主義の政治をあらためることができるかどうか、です。
国民の暮らしがよくなるかどうかは、新自由主義との決別の方に大きくかかっているのですから。
官僚批判も大事だが、何が国民の生活を苦しめてきたかといえばその直接の犯人は新自由主義路線です。政権交代では新自由主義からの決別を求められたはず。しかしいつの間にか批判の矛先が自民党が取ってきた新自由主義政策から、官僚体制の打破にすり替わってしまったように思います。
小沢さんは菅総理を「官僚主導の政治だ」という批判の仕方ばかりしています。
こういう批判の仕方は自分も新自由主義路線を転換しないことの目くらましであると感じるのはわたしだけでしょうか?
だいたい鳩山総理辞任後、代表に樽床氏を持ち上げたが樽床氏はバリバリの新自由主義者。そういう人間を代表に推薦するところから信用がおけません。
「国民の生活を第一」にするなら新自由主義、構造改革路線からの脱却は絶対必要条件です。
しかし新自由主義度チェック、菅総理はもちろん落第ですが、小沢さんにもとても合格点は出せません。
「たかしズム」!のたかしさん作成バナー
- 関連記事
-
スポンサーサイト