かなり遅くなってしまって恐縮ですが、大飯原発再稼働問題で、橋下氏の脱原発はいかにいい加減な方便だったか、そのチキンぶりを記憶しておきたいと思います。
まずは橋下氏のこちらの発言を。
https://twitter.com/miirakansu/status/211274874713415680/photo/1/largeー原発の限定的な再稼働を容認した理由は。
大飯原発が止まったままだと高い確率で計画停電を考える必要があり、正直おじけ付いた。そこでてんびんに載っけて停電リスクの回避にかじを切った。関西府県民は停電にも我慢してくれると確信していたが、熱中症や事故の発生となると別。最後にびびってしまった。それに対しては色んな意見があると思う。
橋下氏「停電リスクに怖気づいた」と再稼働容認
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120608-OYT1T01134.htm
大阪市の橋下徹市長は8日の記者会見で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を容認した理由について、「停電のリスクにおじけづいたところはある」と説明した。
計画停電が実施された場合の市民生活への影響を担当部局に検討させたことを明らかにしたうえで、「病院はどうなるのか、高齢者の熱中症対策はできるか。そう考えると、原発事故の危険性より、目の前のリスクに腰が引けた」と述べた。
大飯原発の再稼働に反対してきた橋下氏は5月末に「事実上の容認」に転じ、「負けたと思われても仕方がない」と発言。再稼働を巡って「民主党政権を倒す」としていた「倒閣宣言」も撤回した。
一方、野田首相が大飯原発の再稼働の必要性を強調したことに関して、橋下氏は8日、市役所で記者団に対し、「夏を乗り切ればいったん(原発を)止めて、きちんとした安全基準による判断が必要だ。期間を限定しない稼働は、国民生活ではなく電力会社の利益を守ろうとしているだけだ」と述べ、再稼働は電力需要が増大する夏季に限定すべきだとの考えを示した。
(2012年6月8日23時18分 読売新聞)
いつのまにか橋下氏の頭の中では「原発再稼働か、しからずんば停電か」という二者択一になっちゃってますが、これはまさに
誤前提暗示そうしてあくまでも自分の立ち位置は脱原発だというポーズは取りたいようです。
「停電のリスクにおじけづいた」ってあーた、去年はこんなことを断言していたんですよ?なにをか況んや。
どうぞリンク先で彼の勇ましい啖呵を全文ご堪能下さい。
●詐欺師?・橋下徹・大阪市長が似非脱原発思想だった頃の過去ツイート一覧
http://togetter.com/li/313048 一部を抜き出してみましょう。
日本の電力はあり余っている。
「電力が足りない」というプロパガンダには騙されてはいけない
電力が足りないから原発が必要と言うロジックは完全に破たん
政府、国会議員と電力会社、そして一部の経済界は電力が足りないから原発へというロジックに仕立てている。
うわー
この威勢のいいツイートは人気取りのためになんの裏付けも根拠もない、いい加減な発信だったんだってことですよね?
毎日新聞にはこうあります。
(引用開始)
橋下市長は市役所で記者団に、「上辺ばかり言っていても仕方ない。事実上の容認です」と語った。これまで大阪府・市のエネルギー戦略会議などでは、再稼働しなくても電力は足りるとする趣旨の議論が展開されてきたが、「足りるというのは個人の意見だ。きちんとしたプロセスで確定した数字は前提にしなければならない」とも発言。
(引用ここまで)
(毎日新聞 2012年05月31日 12時00分(最終更新 05月31日 13時24分)
うわー
橋下氏は「きちんとしたプロセスで確定した数字」を基にしないであれだけ大見得切っていたんだと自白しちゃいました。
橋下氏に「頓珍漢」と言われた山下真、生駒市長は次のようにつぶやいています。
山下 真@yamashitamakoto
2 やはり、再稼働反対はポーズだったのかを思わざるを得ない。また、注目すべきは「上辺ばかり言っていても仕方ない。」という発言だ。今までの再稼働反対論は「上辺」であることをご本人が認めたということだ。有権者の歓心を買うためには、本心でなく、上辺で行動することがあり得るというわけだ。
また橋下氏は「机上の論だけではいかないのが現実の政治だ」とも述べていますが(産経新聞
http://goo.gl/ejheG)これもまた、自分がこれまで切ってきた威勢の良い啖呵は「机上の空論だった」と自白したも同然です。
これ「負けたと思われても仕方がない」んじゃなくて無責任な発言したから勝手に自爆したんじゃないですか、何格好つけてるんだろう(呆)?
橋下氏は「現場を知らない」まま、いい加減な放言をしてるのでは?とも疑われてたわけですが、それに対し橋下氏はこう答えていました。
大阪府の副知事は、僕が知事時代、関電から迎えております。
さらにエネルギー検討部会の座長にも指名しております
だから自分は現実の発電事情はバッチリわかってるといわんばかりですが、結局「現場を知らなかった」わけです。
税金から高い給料を払っていた特別顧問の飯田哲也氏は橋下氏と違って、そもそも電力は足りているという結論をだしていたのではありませんか?
橋下氏はそれを無視した格好なのですから、飯田特別顧問は何の役にも立たなかった、ということでしょう。
こういうのこそ税金の無駄遣いでは?
それに去年はこんな風に、庶民はエアコン切って乗り切れと勇ましいことを言ってましたよね?
今夏のピークは、家庭とオフィスの省エアコンで乗り切れる。
ピークカットをやるのに産業の節電は不要。
府県民の皆さんには我慢してもらおうと思う。
それを今更
「病院はどうなるのか、高齢者の熱中症対策はできるか。」
とは、随分とお優しく変身なさいましたね
また、橋下氏は変原発の住民投票をやめさせたことを批判的に書いた朝日新聞について次のようにツイートしてます。
で、朝日新聞は本当にご都合主義。原発の是非を決める住民投票について大阪市議会は否決をしたけど、朝日新聞はそれにご不満。僕は署名した5万5000人の熱い思いをしっかりと受け止めて関西電力に対して新しい電力供給体制に向けての株主提案をします。しかし朝日新聞は住民投票をやりたい模様。
なんだかんだ言い訳しても、住民投票をやめさせたのは結果的に住民に対する詐欺だったってことになりますね。
橋下市長のこのチキンぶりをこちらのブログがたっぷり論証してくださっているので、ぜひどうぞ。
◆白砂青松のブログ
つまりあなたは無能ってことだ > 橋下市長http://plaza.rakuten.co.jp/whitesand72/diary/201206090000/橋下氏の脱原発は人気取りのポーズだけだったと断定して良いでしょう。
いい加減な発言を繰り返し、それをコロコロ変える詐欺師タイプの人は「脱原発」などの耳に心地よい発言をしても、それをすぐに信じてはいけない、という教訓になりますね。
ちなみにゲンダイネットによれば、市役所近辺で反原発のデモが行われたそうですが、そこで初めて「橋下もいらない!」「嘘つき橋下、裏切り者の橋下!」と橋下氏をアジる声が聞かれたそうです。
http://gendai.net/articles/view/syakai/136998(続く)
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