菅新政権を支持しません

はじめ、所信表明演説を聞いてから書こうかと思っていましたが、もう昨日の菅さんの記者会見で十分お腹いっぱいなので、前倒しで書くことにします。

菅新政権、正直、スタートする前からうんざりです。
菅さんの対立候補だった楢床氏について村野瀬玲奈さんがこちらで詳しい分析をしてくださっていますが、いかんせん、菅さんも楢床氏と五十歩百歩ではないかという気がします。

菅さんは、「鳩山政権で着手した改革を実行していく。鳩山さんの思いを受け継ぐ」と鳩山政治を引き継いでいく姿勢を示しました。もちろん普天間基地問題については日米合意を踏襲、もうこれだけで菅政権はアウトです。
もし菅さんがこの共同声明に反対だったら、副総理という立場からいくらでも鳩山さんに進言できただろうし、実際閣議で「署名」しちゃっていますから、はじめからアウトなことは見えていたので、もう所信表明演説を聞くまでもなかろうと思いました。
「日米合意を踏まえつつ、これからも沖縄の負担軽減という目標に向かって大きな息の長い努力が必要だ。」とまあなんともノンビリしたことを菅さんは仰っていますが、これは「普天間については何もしません」というのを体よく言い換えただけ、よく政治家がいう「善処します」と同じです。

菅さんは鳩山政治について一切反省も批判もありません。今までの鳩山政治と何らかわりない政治を続けることの表明したも同然なのですから、これでは鳩山さんが辞任した意味が全くないですね。
首相が辞任に追い込まれたと言うことは、その政治に国民がNOを出したと言うことですから、それまでの路線を転換しなければあっという間に支持率は急落するに決まっています。
鳩山さん自身が国民にそっぽを向かれた原因として普天間問題での対応をあげているのに、それを踏襲するといった時点で終わりでしょう。
まあ、菅さんは鳩山政権内の人間で、福島さんのように鳩山さんと何ら対立することはなかったのですから、菅政権が鳩山政治の踏襲になるのは当たり前といえば当たり前です。

他の政策、例えば骨抜き派遣法改正、障害者自立支援法「延命」、石綿訴訟控訴、密約で自民党や官僚やアメリカの責任追及をすることなくなあなあで幕引きを計ること、比例定数削減や国会法改正、取り調べ可視化法案に着手しないこと等々、その他もろもろ、全て鳩山時代と何一つ変わらす踏襲されていくのでしょう。
もちろん、平野さんが官房機密費の使い道を闇のまま丸抱えで去ることもとがめはしないでしょうね。
（追加文→もしとがめないのなら、菅さん、「政治とカネにクリーンになる」といえるのかしらん・・・）

民主党は政権の座についた途端、マニフェストに掲げた「国民の生活が第一」という理念などかなぐり捨て、すっかり自民党的思考に回帰しています。マニフェストはいずこへ？
悲願の権力の椅子に座るため、国民にウケの良い非ジミントー的な仮面を被っていたけれど、権力の椅子に座った途端安心してジミントー的本性を出してきた、というのがホントの所ではないでしょうか。

楢床さんにしろ、菅さんにしろ、鳩山さんにしろ、こういうジミントー的な政治家しか民主党のトップになれないのですから、民主党の正体が何なのかよくわかるというものです。
前も言いましたが、民主党は党名を自由民主党に改名すべきでしょう。もう実質ジミントー内の一派閥であると言って良いのですから、党名も自由民主党にしてくれないと紛らわしくってしょうがないですね（皮肉）
こういうジミントー的な政治家以外の政治家、例えば普天間はもういちど見直しアメリカと交渉すべき、という民主党内の政治家をトップに据えられる度量が民主党にないかぎり、とても民主党政治に私達の未来を託すことは出来ません。


あと、小沢、反小沢なんてハッキリ言ってどうでもいいです。
問題なのは政策や政治理念がどう変わるかです。小沢、反小沢で政治理念がいったいどれほど違うのか、私にはさっぱりわかりません。派閥力学ばかりに興味を示す政治報道のあり方をマスコミは今一度考え直して欲しいと思います。