鳩山総理辞任
- 2010/06/02
- 15:00
まずは鳩山さんの辞任演説を載せた新聞記事を引用しておきましょう。
毎日jpより
1.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細1 「国民のための予算成立 誇りに思っている」
2.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細2 「人の命を大切にする政治、進めていかなければ」
3.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細3 「私の不徳の致すところ その一つは普天間の問題」
4.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細4 「今ひとつは政治とカネの問題」
5.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細5止 「新しい民主党、新しい政権をおつくりいただきたい」
全体として、「国民が政権交代を選んだ判断は間違っていなかったし、自分の方針も間違ってはいなかった。でも結果が出せず、あるいは自分に至らない点があったから国民に理解されなくなった、それが引責の理由だ」と言ってるように聞こえます。
私も去年の政権交代は間違いではなかったと思いますが、今のところ政権交代の意義は60年続いた自民政治に終止符をうった、ただそれだけです。政権交代の選択が間違いではなかったからといって、鳩山政権を支持する理由には全然ならないことを確認しておきたいと思います。
支持率が下がった原因は、普天間問題、政治とカネの問題がが大きかったという鳩山さんの分析はあっていると思います。
但し、自分は本当に県外に移したかった、それを日米同盟のため断腸の思いで県内と決め、社民党を切るしかなかった、その自分の思いを理解して欲しい、というのは、辛かった自分に同情してくださいと言ってるようにしか聞こえません。
全く同情する気になれないし、いささか甘えているのではないでしょうか。
既に過去のエントリーで述べましたが、普天間だってどれだけアメリカと交渉する努力を重ねたというのでしょう。何も行動しないうちから「きっとムリだろうなあ・・」と決めつけて悶々とし、勝手に腰砕けになってただけではないですか。それに今更使い古された海兵隊抑止力論に説得されてしまうようなお人好しは、鳩山さんくらいのものです。
社民党を切るのも自分で決断したのですから、辞任演説で同情を乞うような言い訳などすべきではなかったと思います。
政治とカネも問題だったとわかっていたなら、企業献金全面禁止の法案を見送るなどということをすべきではありませんでした。これも自分の責任であり、全く同情できません。
まわりのスタッフが鳩山さんを支えきれなかった、という評論家の言もありますが、そのスタッフを決めた責任は鳩山さん自身にあるのですから、これも全て自分の責任であり、全く同情する気になれません。
また、自分が宇宙人と言われるのは、例えば東アジア共同体のような5年10年先の長期ビジョンが国民に伝わらなかったためだと言うけれど、果たしてそうでしょうか?
私はつい先日党内から退陣を求められたときに「(情勢は)そんなに厳しいのですか?」と答えたときなんかに、宇宙人ぶりを感じました。鳩山さん新聞読んでます?ニュース見てます?支持率知っています?どこにお住まいですか宇宙ですか、と言いたくなりました。沖縄ビジョンも含め、長期的な未来のビジョンに宇宙人を感じたことはありません。むしろ、辺野古に新基地を建設し、財界主導の地方分権を行い、骨抜きの改正派遣法を施行し、約束違えて自立支援法を事実上ずるずる存在させ、トンデモ放送法改正を行ったら、5年10年先、この国はどんな悲惨なことになってるかという長期ビジョンはイヤと言うくらい伝わってきていますよ、既に。
それから、「東アジア、我々は一つだ、国境を超えて、お互いに国境というものを感じなくなるような、そんな世の中をつくりあげていく。そこで初めて、新たな日本というものを取り戻すことができる。私はそのように思っています。」と鳩山さんは言っていますが、ほんとにそう思っているのなら、何故「海兵隊は中国、北朝鮮に対する抑止力のために沖縄に必要」などという今更聞き飽きたことを言うのでしょうか。何故第三者の日本が韓国vs北朝鮮の緊張の火に油を注ぐような発言をするのでしょうか。
また、人の命を大切にする政治、進めていかなければならないというのなら、和解を無視した自立支援法の事実上の引き延ばしは何なんですか。
言ってることとやってることが矛盾していませんか。
結局鳩山さんは「自分は間違っていなかった」という結論を出しているようです。
それは、「国民が聞く耳持たなくなった。」という言葉を使っているところからも伺えます。
「国民が聞く耳を持たなくなったのは自分の不徳の致すところ」と言っていますから、国民に責任転嫁をするつもりはないのでしょうが、「聞く耳を持ってもらえない」という表現は、自分は正しいことを言っているのに聞いてもらえない、と言いたいときに使う言葉です。
しかし「鳩山さん、あなたは間違っていたのだ」というのが私の結論です。
渡部恒三氏は鳩山氏の辞任演説を満点だと褒めていましたが、鳩山総理自身も含め、その周辺も「自分たちは間違っていた」という総括ができないてないような感じを受けました。
これで次は現内閣の反省が生かされた新しい内閣が生まれるという希望が果たして持てるでしょうか?私は不安に思います。
一つ民主党に注文したいのが、参院選のためではなく、より良き政策に路線変更するために総理を交代させるのだと考えて貰いたい、ということです。
国民のためのより良き政策実行という視点はいつだっておきざり、選挙のためだけに党内の政治力学も考えてトップのクビをすげ替えるというドタバタ劇は自公時代に散々見せつけられて、もううんざり。
普天間問題をもういちど考え直し、沖縄の声を代表してアメリカと交渉し直すために
政治資金規正法を企業献金全面禁止にすみやかに改正するために、
改正派遣法おを実のあるものにするために、取調を可視化するために、
政権交代前に掲げていた「国民の生活が第一」の路線に戻すために、総理を替えるのだと肝に銘じて欲しいのです。
(追加文)鳩山さんの最悪の置きみやげの日米共同声明を、次期民主党内閣は責任持って処分する義務があると思います。
鳩山さん辞任については、沖縄の評価がもっとも正しいかと思います。こちらの新聞記事を揚げておきます。
◆沖縄、徳之島は「辞任で済まない」と反発
nikkansports.com
(追加)◆政権と普天間 首相退陣でも幕は引けない
琉球新報
毎日jpより
1.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細1 「国民のための予算成立 誇りに思っている」
2.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細2 「人の命を大切にする政治、進めていかなければ」
3.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細3 「私の不徳の致すところ その一つは普天間の問題」
4.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細4 「今ひとつは政治とカネの問題」
5.鳩山首相辞任表明:両院議員総会詳細5止 「新しい民主党、新しい政権をおつくりいただきたい」
全体として、「国民が政権交代を選んだ判断は間違っていなかったし、自分の方針も間違ってはいなかった。でも結果が出せず、あるいは自分に至らない点があったから国民に理解されなくなった、それが引責の理由だ」と言ってるように聞こえます。
私も去年の政権交代は間違いではなかったと思いますが、今のところ政権交代の意義は60年続いた自民政治に終止符をうった、ただそれだけです。政権交代の選択が間違いではなかったからといって、鳩山政権を支持する理由には全然ならないことを確認しておきたいと思います。
支持率が下がった原因は、普天間問題、政治とカネの問題がが大きかったという鳩山さんの分析はあっていると思います。
但し、自分は本当に県外に移したかった、それを日米同盟のため断腸の思いで県内と決め、社民党を切るしかなかった、その自分の思いを理解して欲しい、というのは、辛かった自分に同情してくださいと言ってるようにしか聞こえません。
全く同情する気になれないし、いささか甘えているのではないでしょうか。
既に過去のエントリーで述べましたが、普天間だってどれだけアメリカと交渉する努力を重ねたというのでしょう。何も行動しないうちから「きっとムリだろうなあ・・」と決めつけて悶々とし、勝手に腰砕けになってただけではないですか。それに今更使い古された海兵隊抑止力論に説得されてしまうようなお人好しは、鳩山さんくらいのものです。
社民党を切るのも自分で決断したのですから、辞任演説で同情を乞うような言い訳などすべきではなかったと思います。
政治とカネも問題だったとわかっていたなら、企業献金全面禁止の法案を見送るなどということをすべきではありませんでした。これも自分の責任であり、全く同情できません。
まわりのスタッフが鳩山さんを支えきれなかった、という評論家の言もありますが、そのスタッフを決めた責任は鳩山さん自身にあるのですから、これも全て自分の責任であり、全く同情する気になれません。
また、自分が宇宙人と言われるのは、例えば東アジア共同体のような5年10年先の長期ビジョンが国民に伝わらなかったためだと言うけれど、果たしてそうでしょうか?
私はつい先日党内から退陣を求められたときに「(情勢は)そんなに厳しいのですか?」と答えたときなんかに、宇宙人ぶりを感じました。鳩山さん新聞読んでます?ニュース見てます?支持率知っています?どこにお住まいですか宇宙ですか、と言いたくなりました。沖縄ビジョンも含め、長期的な未来のビジョンに宇宙人を感じたことはありません。むしろ、辺野古に新基地を建設し、財界主導の地方分権を行い、骨抜きの改正派遣法を施行し、約束違えて自立支援法を事実上ずるずる存在させ、トンデモ放送法改正を行ったら、5年10年先、この国はどんな悲惨なことになってるかという長期ビジョンはイヤと言うくらい伝わってきていますよ、既に。
それから、「東アジア、我々は一つだ、国境を超えて、お互いに国境というものを感じなくなるような、そんな世の中をつくりあげていく。そこで初めて、新たな日本というものを取り戻すことができる。私はそのように思っています。」と鳩山さんは言っていますが、ほんとにそう思っているのなら、何故「海兵隊は中国、北朝鮮に対する抑止力のために沖縄に必要」などという今更聞き飽きたことを言うのでしょうか。何故第三者の日本が韓国vs北朝鮮の緊張の火に油を注ぐような発言をするのでしょうか。
また、人の命を大切にする政治、進めていかなければならないというのなら、和解を無視した自立支援法の事実上の引き延ばしは何なんですか。
言ってることとやってることが矛盾していませんか。
結局鳩山さんは「自分は間違っていなかった」という結論を出しているようです。
それは、「国民が聞く耳持たなくなった。」という言葉を使っているところからも伺えます。
「国民が聞く耳を持たなくなったのは自分の不徳の致すところ」と言っていますから、国民に責任転嫁をするつもりはないのでしょうが、「聞く耳を持ってもらえない」という表現は、自分は正しいことを言っているのに聞いてもらえない、と言いたいときに使う言葉です。
しかし「鳩山さん、あなたは間違っていたのだ」というのが私の結論です。
渡部恒三氏は鳩山氏の辞任演説を満点だと褒めていましたが、鳩山総理自身も含め、その周辺も「自分たちは間違っていた」という総括ができないてないような感じを受けました。
これで次は現内閣の反省が生かされた新しい内閣が生まれるという希望が果たして持てるでしょうか?私は不安に思います。
一つ民主党に注文したいのが、参院選のためではなく、より良き政策に路線変更するために総理を交代させるのだと考えて貰いたい、ということです。
国民のためのより良き政策実行という視点はいつだっておきざり、選挙のためだけに党内の政治力学も考えてトップのクビをすげ替えるというドタバタ劇は自公時代に散々見せつけられて、もううんざり。
普天間問題をもういちど考え直し、沖縄の声を代表してアメリカと交渉し直すために
政治資金規正法を企業献金全面禁止にすみやかに改正するために、
改正派遣法おを実のあるものにするために、取調を可視化するために、
政権交代前に掲げていた「国民の生活が第一」の路線に戻すために、総理を替えるのだと肝に銘じて欲しいのです。
(追加文)鳩山さんの最悪の置きみやげの日米共同声明を、次期民主党内閣は責任持って処分する義務があると思います。
鳩山さん辞任については、沖縄の評価がもっとも正しいかと思います。こちらの新聞記事を揚げておきます。
◆沖縄、徳之島は「辞任で済まない」と反発
nikkansports.com
(追加)◆政権と普天間 首相退陣でも幕は引けない
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