「自由」という魔法の言葉に騙されるアメリカ
- 2010/03/30
- 05:00
アメリカがやっと国民皆保険制度の第一歩を踏み出しましたね。
私達からすると、とても信じられない遅れた第一歩ですが、人間らしい医療へ進むことを期待したいと思います。
先日、ほんとに今更なんですが、やっとマイケル・ムーア監督の「シッコ」を見ました。
この映画で印象に残ったのは
「皆保険制度=社会主義的=自由の敵=悪」というプロパガンダがけっこう信じられているということです。
これにはちょっと驚きました。
先進国で皆保険制度がないのはアメリカだけです。ならばアメリカ以外の先進国はイギリスもフランスもみな社会主義的なとんでもない医療制度だとアメリカ人は信じてるのでしょうか?
アメリカは自由な医療システムだし、待たされず自由なサービスが受けられる、というのが保険会社のうたい文句です。
しかし、実際は入ってる保険によって、収入によって、あるいは既往症によって、保険会社が受診する病院を決め、どういう検査、どういう治療をどこまで受けて良いのか指示します。
例えば、自分はMRIで詳しい検査を受けたかったのに、そんな必要はないとMRIやCT検査を認めてもらえなかったとか。
それで病気の発見が遅れて手遅れになることも往々にしてあります。
病院も検査も保険会社が許可したものしかダメなんていうシステムがまず驚きです。
一体どこが自由なんだか、首をかしげたくなります。
保険会社に何もかも牛耳られ、高い自己負担に苦しみ満足な医療を受けられないアメリの医療と、お金を払わなくても(あるいは少額負担で)自分が納得する医療が受けられるヨーロッパの(一応日本も入れますか^^;)皆保険の医療。
一体どっちが自由なのか一目瞭然だと思うのですが、アメリカ人は何故か「自由」という魔法の大義名分を掲げられると麻痺したように現実が見えなくなるようです。
アメリカの「医療の自由」って、結局医療を受ける側のことではなく「保険会社が医療を食い物にして金儲けする自由」でしかないのは誰が見てもわかると思います。
まさか情報から遮断されてるどこかの独裁国家の国民じゃあるまいし、こんな明らかな嘘にやすやす騙されようとは。
アメリカ人は「自由」という言葉に弱いと言います。「自由を守るため」という大義名分には喜んで身を捧げる、とも。
心理のウィークポイントをくすぐられるといとも簡単に騙されてしまうのは、鎖国のような北朝鮮の人民もアメリカ国民もさほど変わらないということでしょう。プロパガンダはどんな先進国でも有効なんだな、とヘンに感心してしまいました。
格差が激しく、先進諸国の中で最も貧困率が高いアメリカ
一度貧困層に落ちたら這い上がる「自由」が事実上ない国、アメリカ
貧しい若者が学問を修め、社会で認められたかったら、軍に入隊してイラクやアフガンに行く「自由」しか残されてないアメリカ
それでも彼らは、自分たちは人間にとって最も尊い「自由」の国に住んでいると思いこんで、それを誇りに思っています。
でも外の人間が客観的に見ると、気の毒ですが幻想に騙されてるだけしか見えません。
なんとも不自由な国ですね(^_^;)
さて翻って我がニッポンですが。
日本にもアメリカの「自由」に相当する魔法の言葉、というかツボってあると思いませんか?
頑なで排他的なナショナリズムを高揚させ、客観的な現実を見れなくするようなツボが。
例えば、「日本の伝統」だとか。(死刑でさえも「日本の伝統」で根拠づけようとしますから)
あと、反日だとか、真性日本人だとか・・?(笑)
私達からすると、とても信じられない遅れた第一歩ですが、人間らしい医療へ進むことを期待したいと思います。
先日、ほんとに今更なんですが、やっとマイケル・ムーア監督の「シッコ」を見ました。
この映画で印象に残ったのは
「皆保険制度=社会主義的=自由の敵=悪」というプロパガンダがけっこう信じられているということです。
これにはちょっと驚きました。
先進国で皆保険制度がないのはアメリカだけです。ならばアメリカ以外の先進国はイギリスもフランスもみな社会主義的なとんでもない医療制度だとアメリカ人は信じてるのでしょうか?
アメリカは自由な医療システムだし、待たされず自由なサービスが受けられる、というのが保険会社のうたい文句です。
しかし、実際は入ってる保険によって、収入によって、あるいは既往症によって、保険会社が受診する病院を決め、どういう検査、どういう治療をどこまで受けて良いのか指示します。
例えば、自分はMRIで詳しい検査を受けたかったのに、そんな必要はないとMRIやCT検査を認めてもらえなかったとか。
それで病気の発見が遅れて手遅れになることも往々にしてあります。
病院も検査も保険会社が許可したものしかダメなんていうシステムがまず驚きです。
一体どこが自由なんだか、首をかしげたくなります。
保険会社に何もかも牛耳られ、高い自己負担に苦しみ満足な医療を受けられないアメリの医療と、お金を払わなくても(あるいは少額負担で)自分が納得する医療が受けられるヨーロッパの(一応日本も入れますか^^;)皆保険の医療。
一体どっちが自由なのか一目瞭然だと思うのですが、アメリカ人は何故か「自由」という魔法の大義名分を掲げられると麻痺したように現実が見えなくなるようです。
アメリカの「医療の自由」って、結局医療を受ける側のことではなく「保険会社が医療を食い物にして金儲けする自由」でしかないのは誰が見てもわかると思います。
まさか情報から遮断されてるどこかの独裁国家の国民じゃあるまいし、こんな明らかな嘘にやすやす騙されようとは。
アメリカ人は「自由」という言葉に弱いと言います。「自由を守るため」という大義名分には喜んで身を捧げる、とも。
心理のウィークポイントをくすぐられるといとも簡単に騙されてしまうのは、鎖国のような北朝鮮の人民もアメリカ国民もさほど変わらないということでしょう。プロパガンダはどんな先進国でも有効なんだな、とヘンに感心してしまいました。
格差が激しく、先進諸国の中で最も貧困率が高いアメリカ
一度貧困層に落ちたら這い上がる「自由」が事実上ない国、アメリカ
貧しい若者が学問を修め、社会で認められたかったら、軍に入隊してイラクやアフガンに行く「自由」しか残されてないアメリカ
それでも彼らは、自分たちは人間にとって最も尊い「自由」の国に住んでいると思いこんで、それを誇りに思っています。
でも外の人間が客観的に見ると、気の毒ですが幻想に騙されてるだけしか見えません。
なんとも不自由な国ですね(^_^;)
さて翻って我がニッポンですが。
日本にもアメリカの「自由」に相当する魔法の言葉、というかツボってあると思いませんか?
頑なで排他的なナショナリズムを高揚させ、客観的な現実を見れなくするようなツボが。
例えば、「日本の伝統」だとか。(死刑でさえも「日本の伝統」で根拠づけようとしますから)
あと、反日だとか、真性日本人だとか・・?(笑)
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