「政治主導」「官僚叩き」の快感は危険な甘い蜜
- 2009/11/14
- 15:00
民主党が政権に付いてから、行き過ぎた官僚バッシングに疑問を持っていました(本末転倒の官僚叩き )
案の定国会法を改正して国会での官僚答弁を禁止し、内閣法制局が憲法解釈を述べることまで禁じようとしています。
また、議員立法を禁止したり、選挙対策のため新人議員をやたら地元に張り付かせたりするのも疑問です。議員(特に新人議員)は、議員として活躍できる場が狭まり、単に国会決議で政府案に一票投じるだけの存在になってしまいます。
政党制とは言え、国会では議員は民主党の構成員である前に国民を代表する一人の議員であることが建前です。新人であれ古参であれ、国会では対等な一人の議員なのですが、民主党のこのような挙党一致(?)体制は、議員の地位の軽視ひいては国会軽視に繋がると思います。
このような「政治主導(政党主導?)」に、トップダウンの権力集中、強引に突き進む権力の独走の危険を感じるこの頃ですが、これに関して阿修羅に良い指摘があったのでお持ち帰りメモ
Re: 続々・ネット民族は、なぜ小沢一郎を無条件に崇め奉るのか
権力批判だけでなく国民批判も必要、と言うところに共感しました。
たとえどの政党が政権を取ろうと、国民は与党に対し常に批判の目をもって監視しなくてはいけません。国民がそういう努力を怠っていないか、常に自己批判することも権力批判と併せて大事です。
上に書いたような民主党の独走傾向に無批判のまま全権委任するようなことは、結局向いてる方向が違うだけで、小泉氏、橋下氏、石原氏を熱狂的に支持する心理と同じです。今は向いてる方向が違っても、こういう心理はやがて小泉支持したのと同じようなファッショ的で不幸な結果をもたらすでしょう。
このような「破壊願望」に身を任せて暴走するのは一体感や高揚感が得られる危険な心理の落とし穴、甘い蜜です。
かつてナチスがこういう心理を利用して人心をつかんだことは永遠の教訓にしなくてはいけませんね。
以前社会心理学のススメというエントリーを書いたのですが、人間の心理の落とし穴には色んな種類があり、どんな落とし穴があるのかをしっておくことは自分の言動を振り返るのに役に立つと思います。
私自身も落とし穴にはまっていないか、冷静に客観的に科学的に物事を見れているか、常に立ち止まって自戒しなくてはいけないな、と感じました。
案の定国会法を改正して国会での官僚答弁を禁止し、内閣法制局が憲法解釈を述べることまで禁じようとしています。
また、議員立法を禁止したり、選挙対策のため新人議員をやたら地元に張り付かせたりするのも疑問です。議員(特に新人議員)は、議員として活躍できる場が狭まり、単に国会決議で政府案に一票投じるだけの存在になってしまいます。
政党制とは言え、国会では議員は民主党の構成員である前に国民を代表する一人の議員であることが建前です。新人であれ古参であれ、国会では対等な一人の議員なのですが、民主党のこのような挙党一致(?)体制は、議員の地位の軽視ひいては国会軽視に繋がると思います。
このような「政治主導(政党主導?)」に、トップダウンの権力集中、強引に突き進む権力の独走の危険を感じるこの頃ですが、これに関して阿修羅に良い指摘があったのでお持ち帰りメモ
Re: 続々・ネット民族は、なぜ小沢一郎を無条件に崇め奉るのか
(引用開始)
筆者は、小沢信奉者の深層心理には「破壊願望」があるのではないかと考えている。
雨宮氏が赤木君らを評した「戦争は希望」にそのままつながる心理である。失業者は増え続け貧困化が加速している。若い世代が希望を持てなくなっている。時代の閉塞感が重苦しくのしかかっている。
このような状況を思い切り打ち壊しさえすれば、そこから何かが生み出されてくるのではないかという漠然とした願望である。ゆえに小沢の過去の罪状には目を瞑(つぶ)ってでも、「豪腕」と「破壊力」に希望を託さざるを得なくなる心情である。
だから梶山静六が生きていれば、彼にもまた、これらの民衆の強い思いが課せられていった可能性がある、ことは初回にも言及した。彼らに「悪(わる)気」はなくまた「工作員」でもない。この男に全権委任し救いを求めたくなる心情である。そこに病根の深さがあり、始末を悪くしている。
松浦氏が、反ファシズムのためには「権力批判」だけでは不十分で「国民批判」が欠かせないとしているのは、こういうことだと思う。(引用ここまで・下線は私)
権力批判だけでなく国民批判も必要、と言うところに共感しました。
たとえどの政党が政権を取ろうと、国民は与党に対し常に批判の目をもって監視しなくてはいけません。国民がそういう努力を怠っていないか、常に自己批判することも権力批判と併せて大事です。
上に書いたような民主党の独走傾向に無批判のまま全権委任するようなことは、結局向いてる方向が違うだけで、小泉氏、橋下氏、石原氏を熱狂的に支持する心理と同じです。今は向いてる方向が違っても、こういう心理はやがて小泉支持したのと同じようなファッショ的で不幸な結果をもたらすでしょう。
このような「破壊願望」に身を任せて暴走するのは一体感や高揚感が得られる危険な心理の落とし穴、甘い蜜です。
かつてナチスがこういう心理を利用して人心をつかんだことは永遠の教訓にしなくてはいけませんね。
以前社会心理学のススメというエントリーを書いたのですが、人間の心理の落とし穴には色んな種類があり、どんな落とし穴があるのかをしっておくことは自分の言動を振り返るのに役に立つと思います。
私自身も落とし穴にはまっていないか、冷静に客観的に科学的に物事を見れているか、常に立ち止まって自戒しなくてはいけないな、と感じました。
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