コメント
お久ですm(_ _)m
児ポ法改正案やアダルトゲーム批判、あれはやっぱモラルパニックだね。
法務委員会質疑、ほんとにヒドイものだった。
この件に関しての各メディアの鈍感さは更にヒドイものだけども。
この件に関しては左派ブログもかなりいまいちだね。
なんか戦前の流れに近い感じだ。
>た~んさん
何を血迷ってるんだか。
モラルパニクりまくっちゃって自爆テロ、みたいな感じですね。
まだ勉強不足なのでもう少し色々調べてからエントリーにしてみたいと思います。
「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング
1991年12月2日 読売東京 朝刊 社会 14版 31頁
"ミクロの捜査"1年半幼女殺害、容疑者逮捕
一筋の毛髪決め手 菅家容疑者ロリコン趣味の45歳
容疑者に導いたのは一筋の毛髪――栃木県足利市の幼女殺害事件で二日未明、同市内の元運転手、菅家利和容疑者(四五)が殺人、死体遺棄の疑いで足利署に逮捕されたが、延べ四万人の捜査員を動員したローラー作戦とともに"DNA検査"が、四千人に及ぶ変質者リストからの容疑者割り出しにつながった。週末の「隠れ家」でロリコン趣味にひたる地味な男。その反面、保育園のスクールバス運転手を今春まで務めるなど、"幼女の敵"は大胆にもすぐそばに潜んでいた。
事件発生から四か月が過ぎた昨年秋、ついに菅家容疑者が浮かんだ。ピーク時は四千人に達した変質者リストを基に、一人一人のアリバイをつぶすという途方も無い作業だった。捜査本部は、この後一年を超える内偵で、菅家容疑者の毛髪を入手。M・Mちゃんの遺体などに残された体液とDNA鑑定を依頼、先月下旬、ついに「他人である確率は千人に一人で、ほぼ同一人物と断定できる」との鑑定報告を手に入れた。
M・Mちゃんが失踪したのは昨年五月十二日午後六時半。この約十六時間後に遺体を発見、比較的新しい状態でM・Mちゃんの遺体から犯人の体液を採取したことが、結果的にDNA鑑定の成功に結びついた。
事件発生から約一年七か月。動員された捜査員は一日平均百人、延べ四万人を超えていた。
私がやりました
「私がやりました……」
菅家容疑者は、絞り出すような声でMちゃん殺しを自供した。午前中、取調官が事件に触れると、「容疑者に間違いない」と取調官は感じた。
だが、菅家容疑者が事件について語り始めたのは夜十時近くになってから。取調べは一日朝から十四時間にも及び、事件発生から一年半にわたる捜査がようやく実を結んだ瞬間だった。
無言のMさん夫婦
昨年十月、千葉県船橋市内のビルに引っ越してきたM・Mちゃんの両親のMさん夫婦は二日午前一時ごろ、自宅に戻り、無言のまま室内に入った。
同じビルの商店主は「Mさんとはほとんど接触はなかった。引っ越してきたとき、夫婦二人だけなのに子供用の自転車があり、どうしたのかなと思っていた。そんな大きな事件に逢っていたとは」と話していた。
"週末の隠れ家"借りる
菅家容疑者は、昭和三十七年地元の中学校を卒業後、職を転々としたが、五十六年六月から今年四月までは、同市何の保育園と幼稚園計二か所で、スクールバスの運転手をしていた。
このうち、今週までの約一年間は、五十九年十一月にパチンコ店から行方不明となり、その後白骨体で見つかったH・Yちゃん(当時五歳)が通っていた幼稚園に勤めていた。
五十六年から約八年間働いていた保育園の園長は「朝夕二回の運転のほか、休職の準備や草むしりなどもしてもらっていた。仕事ぶりはまじめで、園児たちともごく自然に接していたが、仕事以外の趣味などは分からなかった」と話している。
二十代半ばに結婚したがすぐに離婚。同市家富町の実家で両親や妹と暮らしているが、十数年前「週末をゆっくり過ごすため」と、M・Mちゃんの遺体発見現場から南へ約二キロはなれた同市福居町に、六畳と四畳半二間の木造平屋一戸建てを借りた。この「週末の隠れ家」には、少女を扱ったアダルトビデオやポルノ雑誌があるといい、菅家容疑者の少女趣味を満たすアジトとなったらしい。
実家近くの主婦(五二)によると「もの静かでいつもうつむいて歩いていた。地味な人という印象だった」という。事件後しばらくして実家に県警の刑事が聞き込みに訪れた際は、特に変わった様子も無く、普通に受け答えしていたという。(引用終了)
足利事件:毎日新聞記事検証 事件報道、重い課題 「犯人」前提の表現も
1990年、栃木県足利市で4歳女児が殺害された足利事件で、17年半ぶりに釈放された菅家(すがや)利和さん(62)は、再審での無罪が確実視されている。毎日新聞にも逮捕時、捜査当局への取材を基に犯人と決めつけるような記事があり、事件報道と人権を巡る重い課題が改めて突き付けられた。当時の紙面を検証する。
◆科学捜査の象徴
事件発生は90年5月。遺体は市内を流れる渡良瀬川の河原で発見された。毎日新聞は捜査当局への取材を重ね、発生から1年半以上経過した91年12月1日、朝刊社会面で「元運転手、きょうにも聴取」「現場に残された資料、DNA鑑定で一致」と報じた。菅家さんはこの日朝、任意同行され、当初は容疑を否認。しかし、同夜「自供」に転じ、翌2日午前1時15分に殺人と死体遺棄の疑いで逮捕された。
毎日新聞は逮捕される1カ月以上前から、DNA鑑定が行われていることを把握していた。DNA鑑定が逮捕の決め手になる「科学捜査時代を象徴する事件」と位置付け、取材を続けた。一方、「きょうにも聴取」の記事では、当時のDNA鑑定について「100%の個人識別はできない」とも指摘した。
「元運転手を殺人で逮捕」の続報では、栃木県警の発表に基づき菅家さんが「殺害を認めた」と報道した。捜査幹部は「自供内容は一貫している」と話し、毎日新聞も「真犯人は菅家容疑者」を前提に報道を続け、疑問をはさむ記事はなかった。
◆供述もとに展開
逮捕後、取材の力点は、菅家さんの供述内容を捜査当局から得ることに移った。足利署捜査本部の会見や県警幹部への取材を基に「かわいかったので誘い出した」「連れ出した時は殺すつもりはなかった」などと続報を展開した。
12月22日朝刊は、足利市内で未解決だった別の2女児殺害事件を巡り、県警への取材を基に「2女児殺害も自供」と報じた。県警は24日、うち1人の女児殺害容疑で再逮捕したが、宇都宮地検は「自供」を裏付ける物証がないと判断、最終的に不起訴とした。
◆心理描写に憶測
県警取材に基づく記事とは別に、犯人であることを前提にしたような報道があった。逮捕を報じた12月2日朝刊の紙面で、菅家さんの以前の勤務先の幼稚園関係者の話として「事件のことが話題になっていたのに、(菅家さんは)無関心だった」との談話を載せた。また女児が通っていた保育園の話として「これで成仏できるだろう」との一文を入れた。
29日朝刊の「取材帳から」と題したコラムでは「いたいけな幼女の命を次々に奪った疑いの菅家被告。あまりにもケロッとしているその素顔を、どう理解すればよいのか」という表現があった。「(幼稚園での)『まじめな勤務態度』の裏には、『幼女の近くを離れたくない』という意識が働いていたようだ」「心の亀裂に病理が潜んでいるようだ」との憶測も盛り込んでいた。
それまでに自白のみに頼った冤罪(えんざい)事件が次々に判明して反省があったにもかかわらず、DNA鑑定という「物証」を伴った菅家さんの「自供」をよりどころに、行き過ぎた表現をしていた。
一方、逮捕後間もなく、警察発表に偏った記事にならないよう、菅家さんの弁護士に対する取材も続けた。1審当時の弁護士は初公判で起訴内容を認めていた。
◆DNA鑑定過信
警察庁がDNA鑑定について制度として犯罪捜査への導入方針を決めたと、毎日新聞が報じたのは91年5月。菅家さん逮捕の約半年前だった。背景に物的証拠の乏しい難事件に活路を開きたいという捜査現場からの要請があった。ただし、これ以前にもDNA鑑定は事件関係者を絞り込むなどの捜査に一部応用されていた。
個人を識別する際、別人のDNA型でも一致してしまう確率は当時、血液型と併用して「1000人に1・2人」だった。現在の「4兆7000億人に1人」と比べると相当低いが、当時は画期的とみられていた。取材班は、当時のDNA鑑定の証拠能力を過信し、容疑者特定の決め手ととらえていた。精度を巡る議論は十分ではなかった。
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◇教訓を踏まえ、指針徹底
毎日新聞は昨年12月、裁判員制度の開始に向け、事件・事故報道に関するガイドラインを作成しました。
足利事件を巡る当時の報道をこのガイドラインと照らし合わせた結果、(1)捜査段階の容疑者の供述について、情報の出所を明らかにしないまま断定的な表記をしている(2)容疑者を犯人視するような表現が目立つ--などの問題点がありました。
(1)についてガイドラインは、捜査段階での供述報道は伝聞に基づくもので、供述自体が変遷することもあるため、「確定した事実と受け取られないよう表現に留意する」と定めています。足利事件報道では「『私が殺しました』と涙を流しながら自供した」など、断定的な表現が目立ちました。
(2)については、予断を与えないため「容疑者をおとしめるような言い回しや表現は避ける」としていますが、足利事件報道では少女に特別な関心を持っていたかのような、予断を与える表現がありました。
当時の報道には反省すべき点がありました。このことを厳粛に受け止め、既に運用しているガイドラインに基づく適切な報道を徹底し、事件・事故報道や裁判にかかわる記事の質を一層高めていきます。(東京本社地方部長・寺田浩章)
Author:秋原葉月
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