労働派遣法改正案は骨抜きにし、法人税も減税しちゃおうかな~、と財界様の顔色を伺ってる鳩山政権
生意気言って済みませんでした、基地移転先は沖縄のままでいいですゴメンナサイ、と涙目でアメリカ様にペコペコしている鳩山政権ですが、
教科書検定では、歴史修正主義にも後ろ髪引かれてふらふらしている様子がよくわかります。
◆毎日jp(毎日新聞)
クローズアップ2010:教科書検定 愛国心、色濃く 「国境線、竹島の西に」と意見(引用開始)
日本の国土について学ぶページで、竹島付近に国境線を入れずに申請した2社の社会科教科書の地図に「理解しがたい」「不正確」との検定意見が付いた。2社は竹島の西側に国境線を記入して修正し、検定に合格した。こうした検定意見が付くのは初めて。
(略)
「日本の考え方のもとにあることを正確に記述したということだから、何ら問題はないと思う」。平野博文官房長官は竹島を巡る検定結果について、記者会見でそう語った。「普天間」や「郵政」など懸案山積の中、与党内に賛否両論ある教科書問題には深入りせず、旧政権時の方針を淡々と継いだ印象だ。
教育基本法は06年12月、当時の安倍晋三首相の強い意向で改正され「郷土愛」の文言が入った。08年3月告示の小学校指導要領総則には「伝統文化の尊重」や「愛国心」が盛り込まれた。今回の検定はそうした流れに沿い、社会科では国旗に関する記述も目立つ。日章旗を掲げた軍艦「咸臨(かんりん)丸」の絵を添えた教育出版(6年下)などだ。
しかし、民主党内には違和感を持つ勢力も多い。同党は07年、沖縄戦の集団自決における「日本軍強制」の記述復活を求め、政権交代後も高校地理歴史の新指導要領解説書には「竹島」を明記しなかった。現時点で政権内の検定見直し機運は小さいが、連立を組む社民党は反発しており、韓国の出方次第では検定の方向性が変わる可能性も残る。(引用ここまで)
◆琉球新報社説
集団自決記載 軍関与の正確な記述を2009年度の文部科学省教科書検定の結果、来春から用いられる小学校6年の社会科教科書4社5冊のうち、3社3冊で沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」が記載されることになった。また5、6年生の教科書4社10冊すべてが沖縄戦について記載し、より詳しく分量も全体的に増えた。
沖縄戦教育の「一歩前進」と評価する声もあるが、ぬか喜びはできない。集団自決に触れた3冊とも「日本軍の関与」を記載していないからだ。
沖縄やサイパンの集団自決で共通するのは日本軍のいる場所で集団自決は起き、日本兵が自決用の手りゅう弾を渡した事例の多さだ。日本軍の関与は明白であり、だからこそ軍命の有無を焦点とする岩波・大江訴訟の大阪地裁、高裁判決とも「軍の関与」を認定した。
集団自決や沖縄戦の記述が増えたのは文科省が小学社会科の新学習要領の指針となる解説書に「沖縄戦」を明記したことによる。
高校教科書から集団自決の「軍関与」の記述が削除され問題化した際、沖縄側の批判を受け文科相が「沖縄戦の学習の充実」を表明したことが背景にある。
しかし、いくら記述を増やしても、沖縄戦の実相がぼかされたままでは正しい歴史継承は期せない。
検定を通った教科書は「アメリカ軍の攻撃で追いつめられ…集団で自決」など、日本軍はかかわることなく、あたかも県民自ら集団死に赴いたかのような記述だ。日本軍による強制・誘導など関与の事実が欠落したままでは、集団自決の実相は伝えられない。
沖縄戦の特質は本土決戦の時間稼ぎのために戦闘が長期化し、兵員不足を補う県民の動員、日本兵による住民虐殺や壕追い出し、軍が関与した集団自決などだ。米軍の激しい攻撃による多大な犠牲とともに、軍事優先の日本軍の戦略や戦術、戦闘、直接的な加害による県民の犠牲の事実を検証し、継承していかねばならない。(引用ここまで)
・普天間基地問題はアメリカと対峙して公約を貫くかどうか。
・新自由主義路線と決別できるか
・日の丸君が代や教科書検定(特に沖縄の強制集団死記述の件)などで自公政権がまき散らしてきた歴史修正主義に対しどのような姿勢をとるか。
これらが私の中では、政権交代しただけの価値があるかどうかを計る試金石でした
強制集団死の記述に関しては、沖縄は鳩山政権に普天間と並んでダブルで愚弄されたことになりますね。
大江岩波訴訟で、強制集団死は軍の強制だったという判決が既に地裁と高裁で出ましたが、自公政権はそれを無視して記述を元に戻そうとしませんでした。
今回沖縄戦の記述を増やしたと言っても、肝心の軍の強制について曖昧なままですから、鳩山政権の歴史修正主義的な姿勢は自公と五十歩百歩でしょう。
沖縄でかつてない大規模な抗議集会が開かれたとき、民主党は参加していなかったのでしたっけ??
沖縄の思いをなんだと思ってるのでしょうか。(まあ、いい加減にしか思ってないことは普天間問題見ればわかりますけど)
何故こんなに‘安倍氏の亡霊’が徘徊してるような教科書検定になったかについて明月さんのブログ「反戦な家づくり」が解説してくださってるので、お持ち帰り。
明月さんありがとうございました。
◆
反戦な家つくり
問題は愛国心ではなく「反省」する気がないこと 教科書検定ファシストになりそこなった安倍晋三の亡霊が、文科省に徘徊している。
教科書検定 愛国心、色濃く 「国境線、竹島の西に」と意見
毎日新聞 2010年3月31日
(上で引用した記事と同じなので省きます)
これは2011年度からの教科書についての話と思われるが、せっかく自公政権を破って新政権を誕生させたのに、やっていることは安倍晋三の思うままではないか。
なんで、こんなヒドイことに、とおもったら、こういう仕掛けがある。
教科書調査官、検定意見に強い影響力 89%がそのまま
2010年3月31日 朝日
今回、初めて公開された教科書検定の調査意見書。大学の准教授や高校教員らから採用された文科省の常勤職員、教科書調査官が作成するものだ。教科書検定では、これを踏まえて教科用図書検定調査審議会が教科書会社に検定意見を示す仕組みだが、今回検定審が出した検定意見のうち、89%までが調査意見書と同じだった。
(略)
調査意見書と、それを引き写した検定審の検定意見は抽象的な表現が多く、詳しくは教科書調査官が口頭で伝えるケースが多い。「外国人の権利」を削除した社は、調査官から「かねて言われていることで、『新しい人権』という枠組みに入れるのはそぐわない」と言われたという。
教科書検定をめぐっては、2006年度の高校日本史で沖縄戦の集団自決について「日本軍の強制」という記述が軒並み削らされたことが問題化。調査意見書の公開は、検定の透明性を高める方法の一つとして決まった。今回は検定審の部会ごとの議事概要も初めて公表されたが、意見の結論が2~3行で個条書きにしてあるだけで、どんな議論があったのかは全くわからない内容だった。
で、この絶大な権力を持つ学者官僚=調査官とはどんな顔ぶれかと見てみると
教科書調査官一覧
ここに、日本史担当の 照沼康孝 と 村瀬信一 という名前が見える
この二人は、曰く因縁付きの人物である。
教科書調査官・照沼康孝氏は「新しい歴史教科書をつくる会」の伊藤隆氏の紹介
“靖国史観”教科書の人脈 検定に強い影響力
2007.10.25 しんぶん赤旗
沖縄戦での集団自決を軍の強制じゃなかったと言い張って、沖縄中どころか日本中から非難の的になって、今頃どこかで隠遁しているのかと思ったら、なんと今でも現役の調査官を続けていたのである。
こやつらを子どもたちの教科書を左右する調査官のままにしておくなんて、鳩山政権の大失策だ。
まったく、こういうヤカラほど、教育上よろしくない存在はない。
(略)
(竹島については)
それぞれの国が、それぞれに主張しているのだから、少なくともその事実を記述するのが最低限のことだろう。
そうした知識を持っておいた上で、大人になるにつれて自分で考えていけばいい。
だいたい、「政府見解と同じことを教えなくてはならない」という検定自体が、とんでもないことだ。それも、確信犯が文科省の官僚になって(しかも縁故で)、独裁的にひきまわしているのである。中国に自由がないなんて文句を言うのも結構だが、日本の自由もこんなことになっているということを知るべき。
と、ここで思い出した。文科副大臣が誰なのか。
超右翼・日本会議メンバーと目され、日本教育再興連盟なるオドロオドロシイNPOの発起人である鈴木寛。
(引用ここまで)
教科書調査官から歴史修正主義者のメンバーをはずす気がなかったのですね。おまけに文科副大臣がおそらく日本会議のメンバーだとは。
やはり、
安倍政権が改悪した改正教育基本法を尊重したいと仰り、国旗掲揚国歌斉唱も今のまま指導していくと仰った政権だけのことはありますね。
いくら子ども手当や高校授業料無償化で子どもの教育に力を入れる政策をとっても、アベシが夢見た「愛国心教育」を引き継ぐようではがっかりです。
現政権は、アベシが改悪した教育基本法を元に戻し、歴史修正主義ときっぱり手を切ることです。
歴史修正主義と親和性のある政権を、私はこれ以上のぞみません
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