以前
こちらのエントリーで、長文になり過ぎるため割愛した日韓合意についての批判を、改めてまとめておきます(このエントリーは
『日本軍性奴隷(従軍慰安婦)の資料集』のリンク用です)
参考サイト
●日本軍「慰安婦」問題の日韓合意に深刻な危惧を表明します(「女性・戦争・人権」学会)https://www.war-women-rights.com/●日本軍「慰安婦」問題をめぐる最近の動きに対する日本の歴史学会・歴史教育者団体の声明http://www.torekiken.org/trk/blog/oshirase/20160530.html●【日本軍「慰安婦」問題解決全国行動 声明】 被害者不在の「妥結」は「解決」ではない http://ianfukansai.blog.fc2.com/blog-date-201512.html●日韓外相の政治的妥結に対するwamからの提言http://wam-peace.org/20151231/●全国行動声明】条件付き謝罪は謝罪ではない 日本政府は日韓合意の破綻を認め、「慰安婦」被害者と韓国の民意に向き合えhttp://wam-peace.org/20170111-2/上で紹介したサイトからも抜粋しつつ、日韓合意の問題点を箇条書きにしてみました
1. 慰安婦問題は本来戦時性暴力被害を受けた女性の人権問題であり、国同士で解決する外交問題ではない。従って、被害者抜きで国が合意を取り付けてはならない。なのに当事者を置き去りにしたまま勝手に「最終的な決着」をはかったのは看過できない
2. 「慰安婦」制度の本質は性奴隷制度であったこと、当時の国内法・国際法に違反していたことを踏まえず、国の責任を「軍の関与」という曖昧な認定にとどめてしまっている。これでは河野談話を継承したのか、どこまで日本の責任を認めているのか、はっきりしない。
3. 安倍首相は当時の観光大統領に電話で謝罪を伝えたが、本来謝罪は被害者である元慰安婦一人一人になされるべき性質のものである。電話が無理ならせめて一人一人に当てて謝罪の手紙を書くべきだが、安倍首相はそれを拒否した。本当にお詫びの気持ちがあるのかどうか疑わしい
4. 「河野談話」においても約束され、被害者女性たちが強く求めてきた、この歴史を繰り返さないための歴史教育は、安倍首相を中心とした強い政治的な力によって、現在では中学校教科書から「慰安婦」に関する記述が削除されるに至っている。このことになんら言及されていない。
5. また、以前と変わらず「慰安婦は捏造」などの歴史修正主義発言を繰り返し慰安婦を侮辱することを一切やめていない。
6. 「日本は10億円を拠出したのに、韓国は合意を守っていない」として、日本政府が事実上、駐韓日本大使館前の「平和の碑」の撤去にのみ執着し、圧力を加えている。心から謝罪するどころか、「金を出したんだから碑を撤去しろ」という日本政府の態度は、被害者への侮辱である
7. 以上のような状況に進展が見られないまま「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」し国際社会において「互いに非難・批判することを控え」ると合意してしまうと、歴史から日本軍性奴隷制度という過去を消し去ろうとする意図が働いているのではないかと思わざるを得ない。
また、今後、歴史研究の進展にともなう新たな評価と問題解決の可能性が失われる恐れもある
酷い話です。日韓両政府が被害者を置き去りにし、こんな合意を勝手に結んだことに失望と怒りを感じます
当事者抜きで締結された合意ですから、被害当事者である元慰安婦の方々の納得が得られなければ当然破棄もありえましょう、この合意は本来、彼女達のためのものであるはずですから。
ですが合意がかわされた以上、「
日韓外相の政治的妥結に対するwamからの提言」でも指摘されてるとおり、少しでも日韓合意を元慰安婦の方々の償いと癒しに誠心誠意尽くす方向で実現させねばなりません。
それをやろうとしないのなら、やはり日韓合意は見直しの方向で進めるべきでしょう
(追加)
●梁澄子さんによる「日本軍『慰安婦』問題に関わる『日韓合意』の問題点と課題」(togetter)https://togetter.com/li/989039
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