#国会を見よう ~米軍の武力と一体化し、いつでもどこへでも米国の戦争に参加して武力行使できる準備は万端です、なんてどう見ても違憲です(1)
- 2015/08/07
- 19:00
山本太郎議員が、日本が真っ先に支持したイラク戦争がいかに大儀のない非人道的な侵略戦争であったかを述べた参議院での質疑を、以前エントリ-でご紹介しました。もう一度動画を貼っておきます
ジャーナリストの志葉玲さんが書きおこししてくれていましたのでここに追加しておきます
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20150731-00048032/
政府は「イラク戦争のような戦争には参加しない」なんて言ってますけど、先日の米の盗聴疑惑にだって文句一つ言えないチキンぶりじゃないですか
●盗聴疑惑「答えられぬ」 米国務省「日本から抗議ない」 朝日新聞 2015年8月1日
http://www.asahi.com/articles/ASH812GFKH81UHBI00C.html
安倍首相がいくら「我が国として国連憲章上、違法な武力の行使を行う国に対して、支援や協力を行うことはないわけです」と言おうが、こんな根性無しが米に「ウチの戦争にちょっと手伝いに来い」と言われて断れると思えますか?
そして驚いたことに安倍首相は「大量破壊兵器を持ってないって証明しなかったイラクが悪かったんだ」、と言わんばかり、いまだにイラク戦争が大儀ある戦争だったと信じていることを明らかにしました。これだけで審議ストップしてもいいくらいの問題発言でしょう
そもそもアメリカに要請されてこの安保法制成立を焦ってるわけですから、米からの戦争参加要請に応えるために必死ってことです。
もうネクストイラク戦争がおきれば自衛隊の参加は確定ですね。
さて、おそらくネクストイラク戦争に「後方支援」という偽名の「兵站」の使命を帯びてはせ参じるであろう自衛隊ですが、政府は相変わらず兵站が武力と一体化している現実を認めようとはしません。(米軍と一体化して武力行使を行う、とは、簡単に言えば、米軍と自衛隊が一つのチームとなり、一丸となって戦争する、ということです。チームUSA&J、みたいな)
そりゃそうでしょう、認めちゃったらこの安保法制は違憲だと認めちゃうことになりますから、政府はどんなに論理破綻していても意地でも認めません。
衆議院では既に共産党の志位委員長が「後方支援」は武力行使と一体不可分のロジスティクス(兵站)であることを論証済みです
7分ほどの動画ですので是非ご覧下さい
参議院では小池晃議員がそれプラス、いかに兵站が狙われやすく危険であるかを、より具体的に述べています。
2015/7/29 参院特別委 共産党 小池晃議員
書きおこしはこちらです。動画をご覧になる時間のない方はこちらをどうぞ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-31/2015073107_01_0.html
「丁寧な説明」ってのはこういう事を言うんですよ、安倍さん
以下、赤旗の書きおこしもかいつまんで、ざっくりまとめてみました
まず、安保法制により、自衛隊は次のようなことを行えるようになります

これまでは武力と一体化しないため武器(弾薬も含む)は提供,輸送できない、とされてきました。
ところが今回の法案では、弾薬は提供もできるようになります。アメリカからのニーズに応えてそう変えたそうですが、これ、安保法制がアメリカの要請に応えるためのもの、自衛隊はアメリカの下請けってことを物語っていますね。
既に前エントリ-でご紹介したように、核弾頭付きミサイルだって運ぶのは法律上可能です。クラスター爆弾も劣化ウラン弾も、今の所事実上提供は出来ませんが、運ぶことは可能です。ロケット弾も戦車砲弾もりゅう弾砲弾も無反動砲弾も、運ぶだけではなく外国軍に提供できます
敵からしてみたら、米軍は死をもたらす死に神ですが、自衛隊はその死に神に直接、鎌を運んでくる手下なわけです
そして、自衛隊はこんな感じで「後方支援」を行います

海上自衛隊の内部文書によりますと、敵潜水艦の魚雷の射程外の「安全」な場所で海上自衛隊が待機、攻撃を終えた米軍ヘリが着艦して給油、整備を行い、また飛び立って攻撃しに行くのです
これは、誰が見たって、米軍とチームとなり、一丸となって戦争している、としか言えないです。
そして、これは自衛隊にとって非常に危険です。兵站は部隊の生命線です。また、戦闘部隊は常に移動しますが兵站は一カ所で動きません。だから格好の攻撃対象です。
普通誰でもそう思いますよね。思わないのは政府だけ。どれだけ現実離れしてるのか・・・。
報道ステーションでも兵站にいたドイツ兵の証言を報道しました





実際、イラクとアフガニスタンでの兵站では沢山兵士が死んでいます
これは、水と燃料の輸送で出た犠牲者です

アメリカ海兵隊の海兵隊教本には、
「兵たんは大量の物資、巨大な距離、短い対応時間に対応しなければならず、兵たんはほかの機能以上に、常とう手段、計算さらに予測を用いる。これらの活動の全ては、予想外の出来事、われわれの間違いあるいは敵の行動によって容易に影響され妨害される」その結論として、「兵たんの部隊、設備、施設は、単なる攻撃対象ではなく、軍事行動の格好の標的であることを認識することが重要である」
と書かれてるそうです
また、「コンボイ(輸送車隊)は伝統的戦闘や非対称の攻撃―いわゆるテロ攻撃―に対して脆弱(ぜいじゃく)で攻撃目標になる」
特に昨今の対テロ戦争のように相手が無秩序に突然の攻撃を仕掛けてくる、こういう攻撃には最も弱いものだと報告しています
衆議院で強行採決直前に、辻元議員と赤嶺議員がイラク派遣時の黒塗りの資料の開示を求めたことをみなさん覚えてらっしゃると思いますが、その中には「非戦闘地域」にいたはずの自衛隊が実は危険な目に遭っていたことが記録されていました。
安倍首相は、それでも自衛隊に死傷者は出なかった、後方支援は安全な証拠だ、ほらみたことか、といわんばかりでしたが、「非戦闘地域」ですらこうだったのです。今度は、これまで政府が戦闘地域としていた場所まで自衛隊が行くことになります。そしてそこでは自衛隊が攻撃対象になることを安倍首相は既に認めています。
なのに、
安倍:「後方支援は法律で安全な場所を選ぶと定めてるから、安全な場所を選びます。だから安全なんです」
小池:「いや、だからいくら安全な場所を選んだと思っても、実際はこんなに危険ではないか。特に現在のような対テロリスト戦争においては、物資を輸送中にいつ仕掛けられたIED(即席爆発装置)でやられるわからない。戦死者、負傷者の多くは戦闘行為ではなく、IEDでやられている。どうやってそれから身を守るのか」
安倍:「後方支援は法律で安全な場所を選ぶと定めてるから、安全な場所を選びます。だから安全なんです!
(∩゚д゚)アーアーきこえなーい」
と繰り返すザ・バカの壁
はぁ、疲れる・・・これが安倍首相のいう「国民に対する丁寧な説明」です
いくら後方支援は安全だと力説されても、もはや

と、冷笑するしか。。
「自衛隊がいるところが非戦闘地域です」とささやく背後霊が見えるのは私だけかな?

兵站にいる自衛隊は攻撃されたら当然反撃し戦闘状態に発展するでしょう、それは国際的には「武力行使」「戦争」以外のなにものでもありません。明らかに憲法に違反します
政府は、そういう場合は自分の身を守る正当防衛だから「武力の行使」とはちがう、単なる「武器の使用」だ、と言いますが、国際法で「武器の使用」と「武力行使」は分けられていません。みな「ユース・オブ・フォース」(訳・武力行使 by岸田外務大臣)なのです
米軍に攻撃されてる側にしてみれば兵站に対する攻撃はまさに正当な反撃なわけですから、そもそも米軍の片棒担いでそんなところで米軍支援すること自体間違いだ、ということです
一体なんのために、アメリカがおこしたイラク、アフガン戦争みたいな戦争を自衛隊が遠く海外まで、時には地球の裏側まで出かけていって手伝わなくっちゃいけないんでしょう?
自衛隊員の戦死の可能性は高いし、自衛隊員が人殺しをする可能性だって凄く高いのですよ?
その中には無辜の市民、女性、子どもも含まれるのですよ?
これによって日本に対する憎しみが生まれ、テロの対象にされるリスクが高くなるんですよ?
およそ日本は関係無いのに、こんなお手伝いしないと「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」が生じるとでもいうのですか?
逆でしょう?
こんな手伝いをしたら、こういう危険が日本にもたらされるようになってしまうんです
ジャーナリストの志葉玲さんが書きおこししてくれていましたのでここに追加しておきます
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20150731-00048032/
政府は「イラク戦争のような戦争には参加しない」なんて言ってますけど、先日の米の盗聴疑惑にだって文句一つ言えないチキンぶりじゃないですか
●盗聴疑惑「答えられぬ」 米国務省「日本から抗議ない」 朝日新聞 2015年8月1日
http://www.asahi.com/articles/ASH812GFKH81UHBI00C.html
安倍首相がいくら「我が国として国連憲章上、違法な武力の行使を行う国に対して、支援や協力を行うことはないわけです」と言おうが、こんな根性無しが米に「ウチの戦争にちょっと手伝いに来い」と言われて断れると思えますか?
そして驚いたことに安倍首相は「大量破壊兵器を持ってないって証明しなかったイラクが悪かったんだ」、と言わんばかり、いまだにイラク戦争が大儀ある戦争だったと信じていることを明らかにしました。これだけで審議ストップしてもいいくらいの問題発言でしょう
そもそもアメリカに要請されてこの安保法制成立を焦ってるわけですから、米からの戦争参加要請に応えるために必死ってことです。
もうネクストイラク戦争がおきれば自衛隊の参加は確定ですね。
さて、おそらくネクストイラク戦争に「後方支援」という偽名の「兵站」の使命を帯びてはせ参じるであろう自衛隊ですが、政府は相変わらず兵站が武力と一体化している現実を認めようとはしません。(米軍と一体化して武力行使を行う、とは、簡単に言えば、米軍と自衛隊が一つのチームとなり、一丸となって戦争する、ということです。チームUSA&J、みたいな)
そりゃそうでしょう、認めちゃったらこの安保法制は違憲だと認めちゃうことになりますから、政府はどんなに論理破綻していても意地でも認めません。
衆議院では既に共産党の志位委員長が「後方支援」は武力行使と一体不可分のロジスティクス(兵站)であることを論証済みです
7分ほどの動画ですので是非ご覧下さい
参議院では小池晃議員がそれプラス、いかに兵站が狙われやすく危険であるかを、より具体的に述べています。
2015/7/29 参院特別委 共産党 小池晃議員
書きおこしはこちらです。動画をご覧になる時間のない方はこちらをどうぞ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-31/2015073107_01_0.html
「丁寧な説明」ってのはこういう事を言うんですよ、安倍さん
以下、赤旗の書きおこしもかいつまんで、ざっくりまとめてみました
まず、安保法制により、自衛隊は次のようなことを行えるようになります

これまでは武力と一体化しないため武器(弾薬も含む)は提供,輸送できない、とされてきました。
ところが今回の法案では、弾薬は提供もできるようになります。アメリカからのニーズに応えてそう変えたそうですが、これ、安保法制がアメリカの要請に応えるためのもの、自衛隊はアメリカの下請けってことを物語っていますね。
既に前エントリ-でご紹介したように、核弾頭付きミサイルだって運ぶのは法律上可能です。クラスター爆弾も劣化ウラン弾も、今の所事実上提供は出来ませんが、運ぶことは可能です。ロケット弾も戦車砲弾もりゅう弾砲弾も無反動砲弾も、運ぶだけではなく外国軍に提供できます
敵からしてみたら、米軍は死をもたらす死に神ですが、自衛隊はその死に神に直接、鎌を運んでくる手下なわけです
そして、自衛隊はこんな感じで「後方支援」を行います

海上自衛隊の内部文書によりますと、敵潜水艦の魚雷の射程外の「安全」な場所で海上自衛隊が待機、攻撃を終えた米軍ヘリが着艦して給油、整備を行い、また飛び立って攻撃しに行くのです
これは、誰が見たって、米軍とチームとなり、一丸となって戦争している、としか言えないです。
そして、これは自衛隊にとって非常に危険です。兵站は部隊の生命線です。また、戦闘部隊は常に移動しますが兵站は一カ所で動きません。だから格好の攻撃対象です。
敵の戦闘機や、戦車、軍艦などが #給油している所を攻撃すれば反撃される可能性が低い。絶好のチャンス!戦闘に巻き込まれるリスクは非常に高いぞ!兵站作戦(後方支援)が””安全な場所を戦場に変える。 https://t.co/F2hHGyH6FR
— てっ辺禿鷹 (@tennsinowa) 2015, 7月 31
↑普通誰でもそう思いますよね。思わないのは政府だけ。どれだけ現実離れしてるのか・・・。
報道ステーションでも兵站にいたドイツ兵の証言を報道しました





実際、イラクとアフガニスタンでの兵站では沢山兵士が死んでいます
これは、水と燃料の輸送で出た犠牲者です

アメリカ海兵隊の海兵隊教本には、
「兵たんは大量の物資、巨大な距離、短い対応時間に対応しなければならず、兵たんはほかの機能以上に、常とう手段、計算さらに予測を用いる。これらの活動の全ては、予想外の出来事、われわれの間違いあるいは敵の行動によって容易に影響され妨害される」その結論として、「兵たんの部隊、設備、施設は、単なる攻撃対象ではなく、軍事行動の格好の標的であることを認識することが重要である」
と書かれてるそうです
また、「コンボイ(輸送車隊)は伝統的戦闘や非対称の攻撃―いわゆるテロ攻撃―に対して脆弱(ぜいじゃく)で攻撃目標になる」
特に昨今の対テロ戦争のように相手が無秩序に突然の攻撃を仕掛けてくる、こういう攻撃には最も弱いものだと報告しています
衆議院で強行採決直前に、辻元議員と赤嶺議員がイラク派遣時の黒塗りの資料の開示を求めたことをみなさん覚えてらっしゃると思いますが、その中には「非戦闘地域」にいたはずの自衛隊が実は危険な目に遭っていたことが記録されていました。
安倍首相は、それでも自衛隊に死傷者は出なかった、後方支援は安全な証拠だ、ほらみたことか、といわんばかりでしたが、「非戦闘地域」ですらこうだったのです。今度は、これまで政府が戦闘地域としていた場所まで自衛隊が行くことになります。そしてそこでは自衛隊が攻撃対象になることを安倍首相は既に認めています。
なのに、
安倍:「後方支援は法律で安全な場所を選ぶと定めてるから、安全な場所を選びます。だから安全なんです」
小池:「いや、だからいくら安全な場所を選んだと思っても、実際はこんなに危険ではないか。特に現在のような対テロリスト戦争においては、物資を輸送中にいつ仕掛けられたIED(即席爆発装置)でやられるわからない。戦死者、負傷者の多くは戦闘行為ではなく、IEDでやられている。どうやってそれから身を守るのか」
安倍:「後方支援は法律で安全な場所を選ぶと定めてるから、安全な場所を選びます。だから安全なんです!
(∩゚д゚)アーアーきこえなーい」
と繰り返すザ・バカの壁
はぁ、疲れる・・・これが安倍首相のいう「国民に対する丁寧な説明」です
いくら後方支援は安全だと力説されても、もはや

と、冷笑するしか。。
「自衛隊がいるところが非戦闘地域です」とささやく背後霊が見えるのは私だけかな?

兵站にいる自衛隊は攻撃されたら当然反撃し戦闘状態に発展するでしょう、それは国際的には「武力行使」「戦争」以外のなにものでもありません。明らかに憲法に違反します
政府は、そういう場合は自分の身を守る正当防衛だから「武力の行使」とはちがう、単なる「武器の使用」だ、と言いますが、国際法で「武器の使用」と「武力行使」は分けられていません。みな「ユース・オブ・フォース」(訳・武力行使 by岸田外務大臣)なのです
米軍に攻撃されてる側にしてみれば兵站に対する攻撃はまさに正当な反撃なわけですから、そもそも米軍の片棒担いでそんなところで米軍支援すること自体間違いだ、ということです
戦時国際法/国際人道法上、合法的な紛争の当事者である「敵」から見れば、国連PKOの中の攻撃部隊だろうと兵站部隊であろうと、軍服を来て、武装している限り、識別は不可能。その意味で国際法上「一体化」する。自衛隊は一発も撃たず基地に閉じ籠っていても当事者になる。
— 伊勢崎賢治 (@isezakikenji) 2015, 6月 18
一体なんのために、アメリカがおこしたイラク、アフガン戦争みたいな戦争を自衛隊が遠く海外まで、時には地球の裏側まで出かけていって手伝わなくっちゃいけないんでしょう?
自衛隊員の戦死の可能性は高いし、自衛隊員が人殺しをする可能性だって凄く高いのですよ?
その中には無辜の市民、女性、子どもも含まれるのですよ?
これによって日本に対する憎しみが生まれ、テロの対象にされるリスクが高くなるんですよ?
およそ日本は関係無いのに、こんなお手伝いしないと「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」が生じるとでもいうのですか?
逆でしょう?
こんな手伝いをしたら、こういう危険が日本にもたらされるようになってしまうんです
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