安倍首相が実現したくてたまらない「美しい国」がどんなものか海外にも知れ渡ってきていると思うのですが、私はまだまだ宣伝が足りないと思っています。
「日本のネトウヨ化」を正す力が日本国内では悲しいくらいに弱いですから、せめて海外の良識ある民主的な勢力に現状を知って貰うことは「ネトウヨ化」を是正するための大きな力になるでしょう。
ですから、今の日本の民主主義や人権の惨状をもっともっと知ってもらいたいのです。
そこで、「美しい国」の正体の広報に日夜頑張ってくださっている方々の中から、最近活躍された方をご紹介しようと思います。
まずは率先して頑張ってる外務省
●慰安婦で米教科書の訂正要求=政府
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201501/2015011900681&rel=j&g=soc&relid=1_4
菅義偉官房長官は19日午後の記者会見で、米国の一部の公立高校で使用されている世界史の教科書について、従軍慰安婦問題などに関する説明に「重大な事実誤認や日本政府の立場と相いれない記述がある」として、出版元の米マグロウヒル社に訂正を要求したことを明らかにした。
この教科書は、従軍慰安婦に関し「日本軍が14~20歳の約20万人の女性を強制的に徴用した」と記述。別の項目では、日本海とともに韓国側の呼称「東海」も併記した地図を掲載している。
こうした点について、政府は昨年12月中旬、ニューヨーク総領事館を通じて同社幹部に訂正を申し入れた。現時点で同社側から回答は来ていないという。 (2015/01/19-17:55)
日本の教科書には検定という名の検閲がありますが、まさか外務省が米国の教科書まで検定しにいくとは・・・(笑)
その後もちろん米出版社は日本政府の要請を拒否。詳しくはこちらのまとめNAVERをご覧下さい
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外務省がアメリカの歴史教科書執筆者の先生のオフィスに突撃してドン引きされる http://matome.naver.jp/odai/2142373912933824601?&page=1外務省のおかげで、日本政府はホロコースト否定論者達と同類なのだとアメリカの歴史学者にも身を以て実感していただけたのではないでしょうか。
次に、国内でも「美しい国」実現を海外メディアを集めてわざわざアピールしてくれる人々がいます。
●「(外国記者は)日本について全く無知で、いい加減なこと触れ回る」 朝日「吉田証言」2万人訴訟会見で、なぜか海外メディアとバトル
いわゆる従軍慰安婦が多数強制連行されたとする「吉田証言」に基づく誤報を朝日新聞が30年以上取り消さなかった問題で、「朝日新聞を糺(ただ)す国民会議」が2015年2月23日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した。同会議は、日本や日本国民の国際的評価を低下させたとして、朝日新聞に損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて提訴している。
この日の会見では、訴訟の意義を「事実関係を司法の場で明らかにする」ことだと説明。さらに、対朝日新聞だけではなく、「日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っている」「朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」といった外国記者に対する批判も相次ぎ、記者からは「侮辱はすべきでない」などと反発する声が出た。
2月末~3月初旬にも2次提訴の見通し
訴訟は、上智大学の渡部昇一名誉教授を原告団長とする約8700人が2015年1月26日、原告1人あたり1万円の慰謝料と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に起こした。現時点で「国民会議」には原告に加わるために必要な「訴訟委任状」が2万3000通以上届いており、2月末~3月初旬にも2次提訴に踏み切る。
「国民会議」呼びかけ人の加瀬英明氏は、
「おそらく、ジャーナリズムに対する集団訴訟では、歴史で一番大きなものだと考えている」
などと意義を説明。水島総(さとる)事務局長は、「事実関係を裁判の場で明らかにさせる」ことで、「そうすれば結果として、国際的な評価が変わっていくだろうと考えている」と説明した。
「お金の問題ではなく、心の問題。日本人の名誉と誇りの問題」
とも述べ、損害賠償よりも、判決で朝日新聞の誤報に関する事実認定を得ることを重要視していることを明かした。
「東京にいる皆さんは、朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」
会見では、登壇者と記者の対立が先鋭化する場面もあった。米国人記者が
「私の印象では、朝日新聞の報道は、国際社会はかなり肯定的に受け止めてきた気がするが、皆さんのメッセージはどちらかと言えば否定的に受け止められている。なぜ、皆さんのメッセージは否定的に受け止められていると思うか」
と質問したのに対して、登壇者の2人は外国メディアの伝え方に問題があるとして、会見に出席している記者を非難した。
「ここに来ておられる米国、欧州の記者の方も、日本について全く無知で不勉強。それが一番大きな原因。私たちの責任ではない」(加瀬氏)
「日本人は、虐殺や、むやみな殺生、人殺しを嫌う国民。この現実を無視して、日本人が大変危険な存在である、もっと言えば安倍総理が危険な存在であると、歴史修正主義者、ライトウイング(右翼)という形で非難しているのが、残念ながら、はっきり言いますが、日本にいる皆さんだと思う。非常に私たちは残念だし、怒りすら覚える。本当のことを伝えていただきたい。日本の真実を伝えるのが皆さんの責任であり義務だと思うが、残念ながら東京にいる皆さんは、朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」(水島氏)
「奴隷制があった国から性奴隷とか何とか言われたくない」
さらに加瀬氏は
「日本は歴史を通じてslaves(奴隷)、slavery(奴隷制)が全く存在しなかった文化。特に、米国のつい19世紀後半まで奴隷制があった国からsex slaves(性奴隷)とか何とか言われたくない。それに日本には、宗教抗争、例えばカトリックとプロテスタントが際限なく殺し合うような宗教対立も宗教抗争も存在しなかった。多くの外国のジャーナリストの方々が、日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っているから、日本の評判が悪くなっている面が大変大きいと思っている。是非みなさん、日本について勉強していただきたい」
とも主張。これに対してイタリア人記者が、
「35年以上日本で外国特派員をしている者として、『あなた方に歴史を教える』という主張には憤慨している」
「侮辱はすべきではない」
などと声を荒げ、司会者が「(質問ではなく)スピーチはいらない」などと制止する一幕があった。
水島さん、加瀬さん、GJ!
こうした歴史歪曲主義者達が海外メディアの取材を受ける事に私は賛成です。海外をドン引きさせてくれる役目を見事果たしてくれました。
この朝日の「吉田証言」の一件に関しては、在米日本人も援護しています。朝日は国内外の「日本人」からダブル提訴されたんですね
●「慰安婦像設置で嫌がらせ受けた」朝日新聞を提訴 在米日本人ら
産経新聞 2月18日(水)17時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150218-00000544-san-soci
慰安婦をめぐる朝日新聞の報道で「誤報を長年放置した結果、慰安婦像が建てられて嫌がらせを受けるなど精神的苦痛を負った」などとして、米カリフォルニア州グレンデール市近隣に住む作家や僧侶ら日本人3人と国内の大学教授ら計約2千人が18日、同社に慰謝料と主要米紙などへの謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こした。
在米日本人は平成25年に同市に慰安婦像が設置された結果、差別など嫌がらせを受けるようになり1人あたり100万円の慰謝料を求めている。
原告側が問題としているのは「慰安婦を強制連行した」とする吉田清治氏の証言に基づいた記事や慰安婦と挺身隊を混同した記事など52本。訴状で「慰安婦問題に関する誤った事実と見解が真実として世界に広まり、慰安婦像の設置などで定着した」と指摘。その上で、「日本人の尊厳を傷つけて国際社会における客観的評価を下げた。世界に対し謝罪を発信することが必要だ」と主張した。
提訴後に記者会見した原告で、米国在住の作家、馬場信浩氏(73)は「英文での謝罪広告が米国で掲載されることを心から望んでいる」と述べた。朝日新聞社広報部は「訴状が届いた時点で、しかるべく対応します」とコメントした。
百人斬り裁判でも大江・岩波訴訟でも歴史歪曲主義者達の言い分は全く認められることはありませんでした。この手の裁判は今後も惨敗し続けることでしょう。
でもそれにめげることなくアメリカで提訴してくれて嬉しく思います。
と思ったら、こんなニュースが入ってきました。
●ロスの慰安婦像撤去の訴え棄却 米地裁、原告上訴の意向
http://www.47news.jp/CN/201502/CN2015022401001568.html
【ロサンゼルス共同】旧日本軍の従軍慰安婦問題を象徴する少女像が設置された米ロサンゼルス近郊グレンデール市の日系人住民らが、市に像を撤去するよう求めた訴訟で、ロサンゼルスの地裁は23日までに、原告の主張は表現の自由の侵害に当たるとして、訴えを事実上棄却する判断をした。
裁判所は判断を「予備的」としているが、3月24日の正式な判決の際も大筋は変わらないとしており、原告側は「上訴する意向」だという。
原告は、慰安婦像は連邦政府だけが持つ外交権限を侵害するもので、合衆国憲法に違反するなどと訴えていた。
玉砕。
でも、どうか敗北にはわきめもふらず、これからもどんどん負け戦を挑んで連敗・自爆の記録を積み重ねてほしいです。それでこそ元祖自爆テロ「特攻」の国の鏡です。
<追記>
この訴訟、日本政府の肝いりだったことを菅官房長官が明らかにしたというニュースを追加しておきます。
●「慰安婦像相いれず原告と連携」官房長官
2月25日 13時30分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150225/k10015728691000.html
菅官房長官は午前の記者会見で、アメリカに住む日本人らが、いわゆる従軍慰安婦の問題を象徴する銅像の撤去を裁判で求めていることについて、「像の設置はわが国の立場と相いれない」として、原告の関係者らと緊密に連携を取って対応していることを明らかにしました。
この中で、菅官房長官は、アメリカ・ロサンゼルス近郊の市に住む日本人らが、公園に設置された、いわゆる従軍慰安婦の問題を象徴する銅像を撤去するよう裁判で求めていることについて、「政府として個別具体的なコメントは控えるべきだと思うが、慰安婦像などの設置は、わが国政府の立場やこれまでの取り組みと全く相いれないものであり、極めて残念なことと受け止めている」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「アメリカは多様な民族、文化的バックグラウンドを持った住民が平和と調和のなかで共生する社会になっており、そういうなかで慰安婦を巡るような出身国によって意見の全く異なる案件を持ち込むことは適切でない。原告の関係者を含む在留邦人とは、わが国の総領事館幹部を通じて緊密に連携を取っている」と述べました。
菅官房長官、GJ!!
日本政府そのものが歴史歪曲主義だとこんなにハッキリと自ら広報してくれるなんて・・・感涙。
(追記ここまで)
そしてもう皆さんご存じの曾野綾子さん。
産経に掲載されたアパルトヘイトを肯定するような彼女の論考は別エントリ-でしっかり批判したかったところですが、もう既に尊敬するブロガーさん達がさんざん書いて下さってるので割愛させていただき、ここではこの騒動に関するまとめにリンクを張っておきましょう。
●曽野綾子さんの産経新聞コラムがゲスすぎて大炎上http://matome.naver.jp/odai/2142362219511844501?&page=1●曽野綾子さんのゲスすぎる産経新聞コラムが英訳されNYT記者が紹介 http://matome.naver.jp/odai/2142372606818886401●曽野綾子さんコラムに関するジャパン・タイムズ記事のコメント欄を翻訳してみた http://matome.naver.jp/odai/2142381553105527001●曽野綾子さんの産経新聞コラムが世界中で報道されまくる http://matome.naver.jp/odai/2142382269612273001●日本メディアも曽野綾子さんコラムを報道&産経が「南ア駐日大使が本誌に抗議」記事掲載も一瞬で削除→掲載 http://matome.naver.jp/odai/2142388712755611601●曽野綾子さんの大炎上後に出したコメントがまた大炎上してる件 http://matome.naver.jp/odai/2142414168606368901彼女は、教育再生会議のメンバーであり、道徳の教科書に「誠実」の手本として載っています(苦笑)。そのくらい安倍政権に重用されている人物として海外に紹介されていますので、「美しい国」とはどんなものかを海外に宣伝するスポークスマンとしては一級ですね。
このニュースも例によって大手マスコミは海外で先に話題となってから渋々国内で報道するといういつものパターンでしたから、報道の自由度の低い日本国内で公然と知れるようになるという意味でも、海外報道されるのはよいことです。
歴史歪曲主義者達に共通しているのは、何故か「美しい国」の価値観が世界に理解され通用すると固く信じていることです。井の中の蛙的な一種の万能感とでもいいましょうか。
どうかこの万能感を持ち続け、自分たちの価値観は日本の中でしか通用しないんだという事実に、いつまでも気づくことのないよう、更に「美しい国」を海外に広めてくれることを期待しています。
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