安倍首相は「日教組」野次について何の反省もしていない
- 2015/02/24
- 06:00
●「日教組!」安倍首相が突然ヤジ 衆院予算委、自民委員長も困惑
withnews 2月19日(木)22時45分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150219-00000003-withnews-pol
安倍首相が19日の衆院予算委員会で、民主党議員の質問の最中、唐突に「日教組!」などとヤジを飛ばし、委員長からたしなめられる一幕がありました。玉木雄一郎議員の質問は、西川農水相側が砂糖業界から受けた寄付金を巡る内容。玉木議員は日教組の出身ではありませんが、過去の日教組による民主党議員への献金事件を指したとみられます。
ツイッターでは「どうしたの?」疑問視する声.
いきなり「日教組!」
安倍首相のヤジがあったのは、19日午後にあった民主党の玉木雄一郎衆院議員の質問中。砂糖の業界団体の関連企業から、西川公也農林水産相の政党支部に献金があった問題を巡り、西川農水相が答弁していました。
すると、開始20分過ぎごろ、座って聞いていた安倍首相がいきなり「日教組!」と口にします。
そこから玉木議員、自民党の大島理森委員長らとヤジを巡って応酬があり、30秒ほど質疑が中断しました。
以下、安倍首相ら3人の発言内容です。
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安倍首相「日教組!」
玉木議員「総理、ヤジを飛ばさないでください」
玉木議員「いま私、話してますから総理」
玉木議員「ヤジを飛ばさないでください、総理」
玉木議員「これマジメな話ですよ。政治に対する信頼をどう確保するかの話をしてるんですよ」
安倍首相「日教組どうすんだ!日教組!」
大島委員長「いやいや、総理、総理……ちょっと静かに」
安倍首相「日教組どうすんだ!」
大島委員長「いや、総理、ちょ…」
玉木議員「日教組のことなんか私話してないじゃないですか!?」
大島委員長「あのー野次同士のやり取りしないで。総理もちょっと…」
玉木議員「いやとにかく私が、申し上げたいのは…」
玉木議員「もう総理、興奮しないでください」
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議場は騒然
この応酬に、議場からは「関係ないヤジじゃないか」などのヤジが聞かれ、一時騒然となりました。
玉木議員は、東大卒業後に旧大蔵省に入省。財務省主計局主査などを経て、2009年に香川2区から立候補して初当選しています。本人の経歴は、日教組とは直接の関係はなさそうです。
一方で、日教組による民主党議員への献金を巡っては、過去に政治資金規正法違反で有罪判決が下るなどの事件がありました。
ツイッターでは、「なんていうかハチャメチャ」「見ているほうが恥ずかしくなる」といった声が上がっています。
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日教組批判が持論
安倍首相はこれまで、選挙演説などで「日教組が日本の教育をゆがめてきた」との持論を繰り返し展開。今国会での施政方針演説では、教育再生を課題の一つに挙げています。
一方、13年4月には、参院予算委員会の集中審議で、安倍首相が年金問題について説明している最中に民主党議員がヤジを飛ばすと、「国民のみなさん、私が答弁をしているのにヤジって良いんですか。テレビをご覧のみなさん、この状況を見てくださいよ」と話していました。
皆さん、村野瀬玲奈さんがバッチリまとめてくださっている記事は読了されてますでしょうか。リンクを張っておきます。
引用されているツイートの中に野次の時の動画もありますので、その品性下劣なネトウヨぶりを鑑賞してみてください。
<村野瀬玲奈の秘書課広報室>
●国会審議の最中の安倍首相が野党に向けた「ニッキョーソ」野次 #IAmNotShinzoAbe
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-6304.html
ネトウヨ名物、三大罵詈雑言のひとつ「日教組」が国会で、それも首相の口から聞ける日が来るとは、感慨深いものがあります。
まあ、驚きはしませんけれども。
(ネトウヨの三大罵詈雑言=ブサヨ(サヨク)、反日、日教組 ※ソースは私 笑)
ネトウヨは何故か日教組が戦後の日本を堕落せしめた悪の総本山という妄想を抱いてます。もし日教組などまるで関係ない場面でも相手を「日教組」とdisれば、それはもう真性ネトウヨの証です。
また、首相は自分の答弁の時に野次が飛ぶとすぐに怒るクセに、野党の発言中には野次を飛ばしまくるので有名です。自分は良くても相手がやるのは許せない、という幼稚さもネトウヨ的人格態度ですね。。
20日の国会では、民主党の前原議員が安倍首相を激しく批判、そのやりとりをハフィントンポストが報じています。そこで安倍首相は野次を飛ばした理由をこう答えています。
「なぜあの時、日教組といったかといえば、日教組は補助金をもらっていて、そして、教育会館というものがあるわけでありますが、教育会館から献金をもらっている議員が民主党にはおられて、それに対する質問をかつてかつて我が党がした時に、「これは別の団体だから関係ない」というのが、当時の民主党の政府としての大臣が答弁した見解であったわけでありますから、それをどう考えるかという指摘をしたところでございます。」
つまり、玉木議員の西川農林水産相の献金疑惑追及に対し、「おまえだって日教組から献金受けてるんだろう、民主党なんだから」と言いたかったようですね。残念ながら事実違ったようですけど。
予算委で総理の野次について前原さんが質問。総理は「なぜ、あのとき日教組と言ったかといえば、日教組が補助金をもらっていて・・・教育会館から献金をもらっている議員が民主党にはおられて」と答弁。「ん?」と思い確認したら、日教組は補助金をもらっていないし、教育会館は議員に献金していない。
— 細野豪志 (@hosono_54) 2015, 2月 20
(続き)総理の失言はこれまでも見てきたが、これほど「明確なるデマ」を総理が流すのを初めて見た。総理の日教組嫌いは有名。それにしても、農水大臣に質問しているところで、全く関係ない日教組を持ち出して閣僚席からヤジり、反省を求められて更にデマをまき散らす。やはり異様だ。
— 細野豪志 (@hosono_54) 2015, 2月 20
”日教組が補助金をもらっていて””教育会館から献金をもらっている議員が民主党にはおられて” わしこれネトウヨまとめサイトのコピペで見た。
— SIVA (@sivaprod) 2015, 2月 20
そう。首相は自分のフェイスブックでヘイトスピーチの巣窟である保守速報をシェアしたのです。おそらくそこの書き込みを鵜呑みにしたのではないかと思われます(今はそのシェアを削除したようです)
●【悲報】 安倍首相がFBで保守速報を紹介
http://matome.naver.jp/odai/2141683775803784401
堂々たる「首相の僕はネトウヨです」宣言ですね。
事実を確認しないでネットによくあるレベルのデマを信じるとは、リテラシーもこれまたネトウヨクラス並みに低すぎます。少なくとも首相クラスの人間が求められるレベルには遙かに及びません。
首相のFBはヘイトスピーチサイトをシェアしただけでなくコメント欄もヘイトスピーチが満載ですから、是非海外の報道機関も覗いてみてください。
首相は前原議員に野次を批判されてもまるで他人事のように「与党も野党も皆さん静かな議論を心がけましょう」みたいな答弁で、例によって反省の色はゼロ
そして22日には安倍政権の先兵メディアである産経新聞が玉木議員に関して次の見出しの記事を出しました。
『西川農水相への寄付「脱法」追及 民主・玉木氏団体に280万円 同一代表者、8社から』
これ、見出しだけ見たら「玉木議員だって違法献金受けてたのか、よく西川農水相のことをとやかく言えたもんだな」と読者は勘違いするでしょう。でも、玉木議員のブログを読むとおわかりになると思いますが、産経の記者も玉木議員を取材して違法ではないと確認してるのです。ニュースバリューが全くないにも関わらずわざわざこんな見出しをつけて報じるとは、報復の悪意を感じますね、さすが産経です。
さて、日教組の補助金だの献金だのは事実無根なので、その点に関してはとうとう安倍首相も撤回せざるをえなくなりました。
●首相「日教組」めぐる答弁を訂正、やじの根拠「正確性欠いた」
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2427721.html
安倍総理は先週の国会で民主党議員にやじを飛ばして注意を受けましたが、23日は、総理がやじの根拠として主張した内容が事実と異なると指摘され、訂正に追い込まれました。
「正確性を欠く発言があったことについて遺憾であり、訂正申し上げる次第であります」(安倍首相)
23日午前、安倍総理が「訂正」したのは・・・
「日教組!」(安倍首相 今月19日)
「総理、やじを飛ばさないでください。今、私話していますから、総理」(民主党 玉木雄一郎衆院議員)
「日教組どうするんだ!」(安倍首相)
このヤジをめぐっての20日の答弁です。
「なぜあの時、日教組と言ったかといえば、日教組は補助金をもらっていて、(日本)教育会館から献金をもらっている議員が民主党にはいて」(安倍首相 今月20日)
民主党は、この答弁が事実に反するとして、23日朝、訂正と謝罪を要求。総理に対し、日教組が補助金をもらっていた事実はないこと、また、民主党議員が日本教育会館から献金をもらっていたとする発言も「誤り」であったことを国会の場で認め、関係者に謝罪するよう求めたのです。
「『教育会館から献金をもらっている議員が民主党にはいる』、この安倍首相の答弁は事実なのか、間違っているのか」(民主党 山井和則衆院議員)
「献金をもらっているかどうかについては、詳細に調べてみないと分からない」(安倍首相)
そして午後・・・
「議員献金という記載はなかったということでありました。訂正し遺憾であるということを申し上げたところ」(安倍首相)
「“遺憾”であるという言葉は、“謝罪”とは言葉の違いがやはりあると思うんです。『謝罪申し上げます』と、なんでひと言言っていただけないんでしょうか」(民主党 後藤祐一衆院議員)
そして、10分ほど経ったところで・・・
「不快の念を持たれた方がおられたとすれば、これは申し訳ないという気持ちでございます」(安倍首相)
「“デマ総理”はいいかげんにしてもらいたい」(民主党 枝野幸男幹事長)
総理がやじを飛ばして批判され、しかも、そのやじの根拠も事実誤認だと指摘され、訂正に追い込まれた今回の事態。官邸関係者からも「あまりないことだ」と戸惑いの声があがっています。(23日16:37)
「正確性を欠く発言があったことについて遺憾であり、訂正申し上げる次第であります」
「不快の念を持たれた方がおられたとすれば、これは申し訳ないという気持ちでございます」
これで謝罪になったと思いますか?
自分がやったことに対して「遺憾である」なんて普通言いませんよね?他人がやったことに対して「遺憾である(残念である)」というのです。つまり安倍首相は自分がやらかしたという自覚が希薄なわけですか?
それに「不快の念を持たれた方がおられたとすれば、これは申し訳ない」>これ、東大話法の規則20そのままじゃないですか。これは謝罪とは言いません。
単に、事実関係の正確性を欠いた部分を撤回、訂正すれば済む話ではないのです。
安倍氏は首相であるにもかかわらず、日教組という一労働組合に対しネトウヨ特有の悪意を抱き、下品な野次を飛ばしました。それらは議事録に記録されています。首相は国会の品位を貶めたのです。
ですから首相は国会史上に汚点を残したこと、首相という地位にありながら首相にふさわしい品性が欠落していることについて謝罪すべきです。
日教組に対しても侮辱を謝罪すべきでしょう。
安倍首相がおよそ民主主義国の首相にふさわしくないネトウヨ資質の持ち主であることはFBを見ても一目瞭然です。
●「ソウルに劣化ウラン弾おとせ」安倍首相のFacebookは保守速報よりヒドい
http://lite-ra.com/2014/11/post-660.html
安田浩一氏が東京新聞で
「議論の文脈を無視して『日教組』『左翼』『売国奴』となじって反論を封殺するのは、ネトウヨの常套手段。首相のやじは、ネトウヨにこびているのではなく、本人がネトウヨ的な感性の持ち主であることを示している」
と述べてらっしゃるように、
安倍首相のこのネトウヨ資質こそが「日教組」野次の元凶ですから、首相はそれを猛省すべきなのです。
しかし安倍首相は、事実誤認部分を撤回して東大話法で謝罪もどきをしておけば事態は収束、いつもの予定調和パターンだとたかをくくってるようです。実際マスコミや国民が首相のネトウヨぶりを厳しく追及し続けようとしない限りきっとそうなってしまうでしょう。
「自分は最高責任者である」と言っておきながら日本人人質が二人とも殺されてしまった責任を取りません。
辞任した西川農水相について「任命責任は自分にある」といいながらおそらく何の責任も取ることはないでしょう。
当然、この「日教組」野次についても同様でしょう。
首相がこんなだからヘイトがはびこるのか、ヘイトがはびこることができる社会だからこんな首相になるのか。
まとめNAVER
●安倍首相が国会で質問中の民主党議員に対し「日教組!日教組!」とヤジを飛ばした模様(動画追加)
http://matome.naver.jp/odai/2142433091207714201?&page=1
ハフィントンポスト
●安倍首相「なぜあの時、日教組と言ったかというと...」 前原元外相とヤジ第2ラウンド【答弁全文】
http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/20/shinzo-abe-jeering-mob_n_6725094.html
今朝の東京新聞。「首相はネトウヨと同じ?」 pic.twitter.com/VgmHnKK5bu
— ピンきり (@moonride66) 2015, 2月 20
こちらのブログが東京新聞の記事を書きおこしをされていますのでお持ち帰り
http://is.gd/gFWNHQ
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