最初から人質を助ける気など全くなかったとしか思えない政府の対応まとめ その3
- 2015/02/12
- 18:00
安倍首相の無能さにびっくりするよな話がこちらです。
●安倍首相の中東の知識は小学生並み? イラクとシリアとトルコの区別もついていない疑惑が…
http://lite-ra.com/2015/02/post-856.html
(前略・引用開始)
・・・
国会ではエラソーに中東支援の意義とイスラム国との闘いを強調している安倍首相だが、実は中東の歴史や地理、そしてイスラム国の成り立ちについて、小学生並みの知識しか持ち合わせていないのではないか、という疑念がもちあがっているのだ。
きっかけは、1月25日に放映されたNHKの番組『日曜討論』だった。この日の同番組は、各党の党首に喫緊の課題をインタビューするという内容だったのだが、湯川遥菜さん、後藤健二さん2 人の拘束映像がアップされた直後ということで、当然、イスラム国問題が焦点になった。
そして、キャスターが「イスラム国の側は日本の人道支援が、中東の敵対組織の軍事力の増強の余裕を生むという論法で日本を批難しているが」と問いかけたところ、安倍首相はこう答えたのである。
「そもそも、ではなぜ、多くの避難民がでてしまったのかということであります。シリアからの難民、現政権にも大きな原因がありますが、同時にイスラム国、ISILの振る舞いにも大きな原因があるわけでありますし、トルコからの難民はまったくそのとおりであると言ってもいいとおもいます」
安倍首相は難民を生み出したのがイスラム国、ISILと言いたかったようだが、その典型例としてあげたのがなぜか、「トルコからの難民」――。
わざわざ説明するまでもないが、トルコはイラク、シリアからの難民を受け入れている国であって、難民を出してはいない。いったいこの人は何を言っているのだろう、と思ったが、まあ、いい間違いは誰にでもあるし、と思い直し、そのまま聞いていると、安倍首相はさらにこう続けたのだ。
「ISILがトルコ、イラクに侵入して行った結果、多くの難民が発生した。」
やっぱり安倍首相の頭の中では、ISILがトルコに侵入して難民が発生したことになっているようなのだ。重ねて言うが、トルコはISILの侵入を受けてもないし、難民も発生していない。
また、仮に「トルコ」が「シリア」の言い間違いだったとしても、安倍首相はこの発言によってもうひとつ、決定的な認識不足を露呈している。それは「ISILがイラクに侵入して行った」というくだりだ。
ISILはどこか別の場所からイラクに入ってきたのではない。イラクで生まれたのだ。言っておくが、これは言葉の使い方の問題じゃない。
イスラム国誕生の背景には、アメリカのイラク攻撃がある。アメリカの一方的な攻撃によってフセイン体制が崩壊し、その混乱の中でバース党の残党とイスラム過激派が結びついてできあがった組織がISILなのだ。イスラム国を率いているとされるバグダディも元バース党員である。あのとき、ブッシュ政権が「大量破壊兵器を所有している」というデマに基づいてイラク攻撃をしなかったら、イスラム国は存在しなかった。そういう意味では、ブッシュ政権のイラク戦争を全面支持した日本も同等に責任を負っている。
安倍首相にはこの歴史認識がまったく欠落しているのだ。おそらく、この人物の頭の中には、どこかで生まれたカルト組織がイラクとシリアに侵入してきて、テロ活動を繰り広げている、そんな程度の考えしかないのだろう。
そういう意味では、安倍首相の中東歴訪での言動は確信犯ではない。中東に対する理解や知識がないからこそ、湯川さん、後藤さんが人質に取られているなか、ヒーロー気分で中東歴訪に出かけ、挑発的な台詞を口にすることができたのだ
(引用ここまで)
ええぇ・・・?!
イスラエルの国旗の前で演説することの意味が本当に理解できなくっても不思議じゃない気がしてきた・・・
さらに、中東歴訪やカイロ演説は中東問題に無知な安倍首相が外務省を振り切って行ったスタンドプレイだったという報道をメモしておきます。
●安倍首相中東訪問 外務省は時期悪いと指摘も首相の反応は逆
http://www.news-postseven.com/archives/20150126_299837.html#
安倍晋三首相は、1月17日~21日にかけて中東歴訪を行なったが、出発前の1月7日にフランスで週刊紙銃撃テロ事件が起きると、外務省内から今回の首相の中東訪問は「タイミングが悪い」という声が上がった。
ところが、安倍首相の反応は逆だった。官邸関係者がこんな重大証言をした。
「総理は『フランスのテロ事件でイスラム国がクローズアップされている時に、ちょうど中東に行けるのだからオレはツイている』とうれしそうに語っていた。『世界が安倍を頼りにしているということじゃないか』ともいっていた」
周囲はその言葉を聞いてさすがに異様に感じたという。関係者が続ける。
「総理は総額25億ドル(約3000億円)の中東支援についても、『日本にとってはたいしたカネではないが、中東諸国にはたいへんな金額だ。今回の訪問はどの国でもありがたがられるだろう』と自信満々で、常人の感覚とは違うなと感じた」
テロは対岸の火事で、自国民の人質には一顧だにしないのが「積極平和外交」の実態だったのか。
そして現地で情勢は一転する。1月20日に日本人2人の殺害予告ビデオ公開を受けてイスラエルで記者会見に臨んだ安倍首相の顔からはすっかり自信が消えていた。
会見ではプロンプターの文字を必死に追って話すのが精一杯で、外国メディア記者からの「日本の過去の身代金支払いが原因ではないか」という質問には一言も答えなかった。
安倍首相は「テロとの戦い」をことさら強調し、フランスのテロ事件を「ツイている」と喜びながら、米国のケリー国務長官をはじめ、英、独の首相はじめ40か国以上の首脳が集まった追悼式典(1月13日)には無視を決め込んだ。日程的余裕があったにもかかわらず、山梨の別荘で休暇を過ごしながら祖父と父の墓参りで「衆院選勝利」を報告し、式典に駐仏大使を出席させただけだった。
フランスで起きたテロは外交パフォーマンスに都合のいい対岸の火事と捉え、まさか日本が標的になるという洞察も備えもなかったことがわかる。
(引用ここまで)
これは2/2の報道ステーションでも報道されましたが、外務省はこの報道内容は事実と異なると抗議を申し入れています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/prs/page4_000955.html
しかし、2/5の国会で、安倍首相は結局官邸主導でスピーチ内容を決定したことは認めています。
●「私の責任で決めた」中東支援のスピーチ 安倍総理
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000043896.html
国会では今月5日、安倍晋三総理大臣の“中東での演説”が問われた。総理は、後藤さんらが拘束されていることを把握したうえで、「イスラム国」と闘う周辺国への2億ドルの支援を表明していた。
民主党・福山幹事長代理:「NSC(国家安全保障会議)がほとんどスピーチを書いて、オバマ大統領の一般教書演説のテロの表記にほぼひょうそくを合わせる形で書いたというような情報も入っている。演説の起案を誰がして、どういうふうな理由で今までのポジションを変えたのか」
安倍総理大臣:「私の中東政策スピーチなので、私の責任においてスピーチを決定した。起案においてもそうだから、責任の帰するところは私自身にあるといってもいいだろう。前例を踏襲していればいいというだけではなく、国際社会が連携しているなかにおいて、難民に対して我々は人道支援を行っていく、というメッセージを出していくのは当然だろう」
民主党・福山幹事長代理:「最悪の事態について想定したか」
安倍総理大臣:「リスクを減少させていくために、世界各国は協力をしている。そのなかにおいて、我々は判断をした。私は間違っていなかった」
民主党・福山幹事長代理:「現実に2人拘束されている。その状況で最悪の事態を想定したかと聞いている」
安倍総理大臣:「スピーチを行うことについての影響というのも当然頭に入れる、推敲(すいこう)していくわけだ。正しかったかどうかということも含めて、それは当然、検証するということであれば、検証していくということになる」
(後略・引用ここまで)
つまり外務省の報道ステーションに対する抗議は、安倍首相がこんな無謀な歴訪とスピーチを行うのをやめさせられなかったほど自分たちは無能でした、という告白に他ならないわけですね。
それから、呆れたことに安倍首相は前日の2/4の国会で、
などと直ぐに嘘だとばれるような答弁もしています。「残念ながら、われわれは、20日以前の段階では『イスラム国』という特定もできなかった」
それはちょっとありえないでしょう?だって政府は昨年の11月には事件の発生を把握していたのです。二ヶ月も誘拐犯がわからなかったとしたら、政府は情報収集能力皆無の無能集団ってことじゃないですか。
というか、2/5の国会でこういってるじゃないですか。
日本を元気にする会・松田代表:「後藤さんの奥様にISIL(「イスラム国」)からメールがあり、そこからコンタクトを試みなかったのはなぜか」
菅官房長官:「ISILは、卑劣極まりないテロ集団です。その実態もよく分からない。まともに交渉できるような相手ではない」
日本を元気にする会・松田代表:「なぜ、やりもせずに判断してしまったのか。メールに返信しないとの判断をしたのは誰か」
菅官房長官:「私のもとで会合を開き、そこで判断した」
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000043896.html
ちょ・・。後藤さんの妻からISISからのメールが来た(昨年12月2日)ことを聞いて知ってたんじゃない(呆)
一国の首相がよくこんな責任逃れの大嘘がつけますね。
どうしてこの国ではこんな人物がトップに立って傍若無人に振る舞えるのか・・・と頭を抱えたくなります。
これでは亡くなったお二人が浮かばれません。
そして、国民の命と安全は、こんなに無知で無謀で保身のために嘘をつく一人の男に握られているのだと思うと背筋が寒くなります。
ところで、せっかく政府は「1/20の動画公開までISISが犯人だと知らなかったんだ」(だから中東歴訪やカイロ演説は決して無謀な所為じゃなかったんだ)と言い訳しようとしたのに、大政翼賛新聞である読売が気を利かして書いた提灯記事が、見事に政府の足を引っ張っちゃったという笑い話をメモ
読▒新聞「”救出かけた首相歴訪”ってことにしておこう(2月2日)」
安倍首相「残念ながら、われわれは、20日以前の段階では『イスラム国』という特定もできなかった(衆議院予算委員会2月4日)」
読▒新聞「ちょ!記事書いちゃったよ!」 pic.twitter.com/p33QoPESCa
— 名もなき投資家 (@value_investors) 2015, 2月 4
読売朝刊3面の見出しは「救出かけた首相歴訪」。1月の中東歴訪でヨルダン国王と会談した際、首相は後藤、湯川両氏の解放に向けて協力を求め「国王に頭を下げた」と。まるで記者が目撃したような書き方だ。救出要請が歴訪目的の一つだったとも。他に例を見ない、独自の「角度」の記事。
— 上丸洋一 (@jomaruyan) 2015, 2月 2
中東歴訪時には安倍首相はISISが犯人だと知らなかったのに、どうして「救出をかけた歴訪」ができるのか・・さすが読売さん、笑わかせてくれます。
安倍首相は誰が見ても無謀な中東歴訪とカイロ演説を自分で決め、保身のために嘘までつきました。
なのに「私は間違っていなかった」と反省の色ゼロ
何という開き直りでしょう、最低です。
こんな最低の安倍政権は恫喝で政府への批判を封じ、事実の隠蔽に乗り出しています。次の記事ではそのことについて記録しておきましょう。
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