安倍首相は慰安婦問題について確信的なウソをついている居直り強盗である(1)
- 2013/06/27
- 05:00
しかしこの勧告に対し、安倍政権は6/18、勧告は法的拘束力を持たないので従う必要は無い、日本政府の立場は何回となく会見しており、改めて発言することはない、という恥知らずな閣議決定をしました。
ハッキリ言って、国連にケンカ売ってます。
法的拘束力がないから無視したって構わない、という理屈は、規則があっても罰則が設けられていないから守らない、という開き直りに等しいです。
80年前の時と同じように国連から脱退したいのでしょうか?
日本は拷問禁止条約の趣旨に賛同して加盟してるわけですから、その実現を目ざすために委員会が出す勧告には誠実に対処すべきです。そうでなければ加盟している意味がありません。
友人との約束に「法的拘束力」などありませんが、だからといって守る必要はないなどと言えば友人からの信頼を失い、友情に亀裂が入るでしょう、それと同じです。
ましてや日本は国連人権理事会の理事国なのです。人権面で問題があると指摘されてそれを無視するなど、理事国として取るべき態度ではありません。
「日本政府の立場は何回となく会見しており、改めて発言することはない」というのは、安倍政権はこれまでと変わらず「強制連行の証拠となる資料は見つかっていない」という立場に立っているつもりなのでしょう。
しかしこの閣議決定を出した6/18その日に、安倍総理は参議院で共産党議員の追及をかわしきれなくなり「強制連行の証拠はみつからなかった」というのがウソであったことを事実上認めているのです。
(こちらをどうぞ)
ですから「慰安婦問題について改めて発言することはない」なんて、とてもでないけれど言えないはずなのです。
ウソ丸出しでしらを切るとはどこまで面の皮が厚いのでしょう。
実は安倍氏は、第一次安倍内閣の時に既に国会で強制連行の事実を突きつけられて逃げの答弁をしています。
そして今もなお、その事実を歪曲するのを決してやめようとはしません。
安倍氏の歴史歪曲は悪質な確信犯なのです。
安倍氏の悪質なウソ、ごまかしについて記録しておきましょう。
少々長くなりますのでエントリ-を二つに分けます。
参考、引用したサイトは(2)の方の[続きをよむ]にまとめて入れておきますので、後ほどお読みください。
【安倍氏のウソ・ごまかしその1】
安倍氏は「強制連行の証拠が見つからなかった」ことを河野談話の見直しの口実にしており、橋下氏の一連の発言もそれを拠り所にしています。
http://is.gd/dHEtqi
今回の問題提起でよく分かったのは、やっぱり93年の河野談話について日本政府はロジックの再整理をしなければならないということ。従軍慰安婦について国の強制連行を認めたような93年河野談話に対して実は2007年、安倍内閣は重要な閣議決定を行った。
http://is.gd/AeFmEC
軍や官憲が慰安婦を強制連行したという証拠はないと安倍内閣は2007年に閣議決定した。これが日本政府の見解である。僕は日本人だから、日本政府のこの見解に拠って立つ。また僕は歴史家でもないから、日本政府の閣議決定をわざわざ覆すような資料収集の作業はしない。
しかし、これはそもそも河野談話を見直す口実としては使えないものなのです。
というのは、河野談話を読んでいただけばわかることなのですが、そもそも河野談話は直接的な強制連行の有無には一言も触れていません。
そして「強制連行の証拠となる資料が見つからなかった」というのは安倍内閣以前の歴代内閣も既に言っていることであり、見つからなかったことを前提としてその上で河野談話を継承するというのが歴代内閣の見解なのです。
河野官房長官談話について、安倍首相は、第一次安倍内閣で「強制連行を直接示すような記述はなかった」ことを初めて「閣議決定」(D)をしたとし、それを根拠に河野官房長官談話の見直しを示唆する発言(A・B)を繰り返している。また、橋下市長は、これらの安倍首相の発言を根拠に「強制連行はなかった」という趣旨の発言(C)を繰り返している。
しかし、ここで安倍首相がいう「閣議決定」は、歴代内閣の認識(E・F)と同じ認識を示したにすぎず、またすでに、1997年に橋本内閣でも同じ内容の答弁の閣議決定(G)がなされており、第一次安倍内閣であらたな事実を閣議決定したわけではない。
歴代内閣では、「強制連行を直接示すような記述は見当たらなかったが、関係資料の調査や関係者からの聞き取りなどから全体として判断し、河野官房長官談話となった」との認識が繰り返し示されている。すなわち、「強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」ということは認めた上で、河野官房長官談話を発出したとの認識が示されてきたのであり、第一次安倍内閣での「閣議決定」もそれを踏襲したにすぎない。
したがって、「強制連行を直接示すような記述はなかった」ことを根拠に河野官房長官談話を見直すことはできない。
安倍首相は「いわばその重たい閣議決定をしたのは初めてであります」(2013年3月8日の辻元の予算委員会質問に対する答弁)と、歴代内閣で初めて、「強制連行を直接示す記述はなかった」ことを閣議決定したと答弁している。ところが、これも虚偽答弁である。
すでに1997年11月21日、高市早苗議員の提出した質問主意書に同じ内容の答弁(G)が橋本内閣によって閣議決定されている。
上記のように、河野官房長官談話について、第一次安倍内閣で新しい内容の閣議決定をしたわけではない。第一次安倍内閣は、歴代の内閣と同じ答弁や閣議決定を繰り返したに過ぎないのであって、河野官房長官談話を見直す根拠は存在しない。
にも関わらず、第一次安倍内閣であたかも新しい認識を示したかのような答弁を繰り返し、河野官房長官談話を見直す根拠にしようとする安倍首相の姿勢は、国民をあざむこうとしていると言わざるを得ない。
また、こうした安倍首相の発言をもとに発言する橋下市長も認識不足と言える。
(薔薇猫さん経由で、http://www.kiyomi.gr.jp/blogs/2013/05/23-933.html より一部引用。太字は私)
歴代内閣の見解は安倍氏も知っているはずですから、「強制連行の資料が見つからない」ことは河野談話を見直す口実に使えないことをわかっていて、確信的に虚偽を述べているのです。
従って、安倍氏のこの虚偽答弁をベースにした橋下氏の一連の主張も当然成り立ちません。
橋下氏は先に掲載したツイートと同内容の事を5/27の外国人特派員記者会見でも堂々と述べてしまいました。
世界相手にとんだ不勉強を晒したものですね。
(2)に続きます。
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