素直にゴメンナサイがいえないトオルちゃんはついにこんな幼稚なことまで言って、自己正当化しだしました。
大阪市役所の職員による性犯罪が増えた場合、風俗業の活用をすすめることも議論の対象になりうるかどうかとの質問に対し
「なりうると思う」
「僕は子どもが間違ったことをしようとしていたら、世の中には風俗という解消策があるとアドバイスする」
だそうです(唖然)
沖縄米軍だけでなく、市職員や子どもさんにまで"ポン引き”とは恐れ入ります。こういう人には絶対に教育を語ってもらいたくないですね。
opemuさんがつぶやいておられましたが
『一本のタバコや10分の休憩に懲戒処分を振りかざす首長がこのセリフですよ』
大阪府では風俗でアルバイトしてた女性教師が懲戒処分されたそうですが、職員の性犯罪予防のために「風俗のススメ」するくらいですから、この教師の懲戒処分を解くように進言したらどうでしょう(皮肉)
さて、維新の怪は火消しに必死のようです。
橋下氏は議員団に「個人的な見解だ」とのメールを送信し、維新の怪は「党としての決定事項ではない」としています。
しかし、石原共同代表は
「軍と売春は付き物だ。(売春は)日本の場合にも貧しい人たちがお金をもうけるために、一番簡易な手段として昔からあった。歴史の原理だ。橋下氏は基本的に間違ったことは言っていない」
松井幹事長は
「問題意識を建前論でなく本音でぶつけていく中での発言だった。慰安所は現実にあったわけで必要とされていた」「合法的な店はいっぱいあるので、軍関係者にも楽しんでいただけたらいいんじゃないか」
と、期待通りの見解。
維新の三代表がこれですから、維新の怪とはこういう政党だということです。「個人的見解」で済ませられることではないです。
維新結党以来初めてと言っていいのではないかと思いますが、社民党、共産党はもちろんのこと、自民党、民主党、みんなの党、公明党そろって維新を激しく批判しています。
ゲンキンなもので、昨日までは維新にすり寄ってた与野党も一転して冷たい態度。すばらしい風見鶏ぶりです。
自民党では、驚いたことにザ・ファクトやザ・ファクト第二弾に名を連ねた歴史修正主義者の稲田朋美や下村文科相まがそれぞれ「慰安婦制度は女性の人権に対する大変な侵害だ」「あえて発言する意味があるのか」と橋下を非難しました。これには狐につままれた感じです。
みんなの党は「コメントにすら値しない。われわれは人権問題には敏感だ」だそうですが、とてもそんな人権尊重政党とは思えません。ここは"建前論はヤメにして”「我々は機を見るのには敏感だ」と正直に言って欲しいところです。
民主党も「維新は改革政党ではなく極右政党」と橋下叩きのバスに乗り遅れるな感。極右政党であることなど最初からわかりきってことなのに何を今更。
公明党もメルマガで「維新は暴走政党」って、おいおい、大阪で維新とタッグ組んで悪法を通したのはどの政党ですか。
猪瀬知事まで「多くの女性の名誉や尊厳を傷つけた」と来てます。
橋下を政治の舞台から退場させるのにこういう非難の声がわき上がること自体は歓迎ですが、「おまえが言うな」と言いたくなるこの保身ぶりには乾いた笑いが出てしまいます。それほど海外からの非難の嵐がすさまじいということでしょう。
猥雑な生の本音で「綺麗事ばかりでいい子ちゃんぶってるリベラルを叩く」という橋下氏お得意の低質なポピュリズム手法は、日本でならともかく海外では通じなかった、ということですが、維新が四面楚歌になったのも結局海外報道という「外圧」だったってのも一抹の寂しさを感じます。日本は結局外圧に頼らないとファッショ勢力を駆逐できないのかな・・・
それはともかく、名だたる歴史修正主義者の集まりである自民党が立ち位置を180度翻して水に落ちた橋下叩きに走っているのは、これまで歴史修正主義で国際社会から批判されてきた安倍総理の「身代わり」「弾よけ」になってるからだと思います。
これほどの騒ぎになっているのに、橋下氏と同意見である安倍総理は表には出てきません。
ですから、慰安婦問題を通じた歴史修正主義批判の弾は安倍にも向けることを忘れてはいけないと思います。
橋下氏と自民党はじめとする歴史修正主義者達は同じ穴の狢ですし、歴史修正主義勢力の現在の親玉はなんといっても日本の総理という地位にいる安倍氏なのですから。
新聞では橋下氏を痛烈に批判する論調が結構出てきていますが、テレビでの報道はまだまだ橋下氏に甘いと言わざるを得ません。
橋下氏の例の記者会見のあった日の報道ステーションはノーコメントでしたし、NEWS23では「今のこの時期に韓国を刺激するような発言は慎重にならねば」みたいなニュアンスのコメントでした。そのほかの番組も次の参院選への影響とか政局がらみのことが大半を占めました。
これ、違うでしょう?
これは歴史の歪曲であり性暴力の肯定であり激しい女性蔑視だという本質を何故追求しないのか、ふがいなく情けない思いです。
マスコミは、福島を「死の街のようだった」と発言した大臣を辞任に追い込むくらいなら、こんな発言をした橋下氏をもっと批判したっていいでしょう?
95年の少女暴行事件で「車を借りる金があるなら女を買えば良かった」と発言した米軍司令官は更迭されました。
ジャーナリストの木村太郎氏も、沖縄北谷町の女性暴行事件について「これからの交渉に日本側にとって幸いになるかもしれません」と番組内で発言したのに抗議を受け、謝罪しました。
「これから犯す前に犯しますよと言いますか」と言ったの沖縄防衛局長は更迭されました
しかしこれほどの女性の人格を傷つける発言をした橋下氏はいまだ謝罪せずに言い訳と開き直りばかりです。彼だけが無事であっていいわけがないと思います。
なんとしても彼には公職から退いてもらわねば、日本と言う国は、公人が性暴力を公の場で肯定しても何の責任も負わない国だと世界中に宣言するようなものです。大阪市民、いや、日本国民は橋下と同類だとみなされてしまいます。
あそびたりあんさんから頂いたトラバをご紹介しましょう。
◆Die Zeit des Rechts
日本人の歴史観が問われている
http://d.hatena.ne.jp/asobitarian/20130515/1368591240
(引用開始)
従軍慰安婦問題での橋下市長の暴言、いや、私の敬愛する斎藤美奈子さんの言葉を借りれば、「言葉の性暴力」が止まらない。今朝の東京新聞はさすがにこの件に関して大きくページを割いて批判しているが、テレビを見ていると(積極的に視聴したわけではなく、時計代わりにつけているテレビの音が耳に入った程度だが)、どうも様子がおかしい。出演者の中で誰一人として真剣に怒ったり憤慨している人がいないのだ。それどころか、「橋下氏がまた持論を展開した」といった調子で報じているのである。
確かに、(恐ろしいことだが)一種の「慣れ」というものもあるだろう。日本ではこのような言葉の性暴力を垂れ流す政治家が後を絶たないので、「またか」「聞き飽きた」といった反応も全く理解できないわけではない。しかし、そんなことでいいのだろうか。
欧米で政治家が「ホロコーストはなかった」とか、「ユダヤ人もアウシュビッツに同意していた」などと発言して、メディアが「持論を展開した」などと平然と報道する、などといった事態はおよそ想像もできない。日本でも、「原爆投下は広島と長崎の人びとが自ら望んだものだ。原爆によって早く戦争が終わって良かった」などともし政治家が発言すれば、ただでは済まないだろう。なぜ自国の戦争犯罪・人道的犯罪について否定する発言が大して問題視されることなく繰り返されるのだろうか。それは、そのような暴言を許容し歓迎するような風土がこの国にあるからだ。だとすれば、問題は橋下だの安倍だの石原だの、といった個人だけにあるのではない(言うまでもないが、彼らは政治家である以上、厳しく責任を追及すべきことは当然の前提としての話である)。要は、日本人の歴史観・歴史認識が問われているのである。
(引用ここまで・強調は私)
激しく同感です。
日本では、女性を単なる性の対象とみなす人権感覚の乏しさや、慰安婦問題に代表されるような歴史修正主義を放置してきた土壌があるからこそ、安倍氏は繰り返し慰安婦の存在を否定してこれたし、歴史修正主義者達の数々の妄言が許されてきたのです。
ですから、私たちは橋下氏がこれ以上公職に在ることにNOをつきつけるとともに、これだけ国際的に注目を浴びる問題になっても口をつぐんでいる安倍総理にも、回答を求めなくてはいけません。安倍氏は橋下氏と全く同じ「強制連行はなかった」「日本だけが性奴隷を使ったという不当な扱いを受けている」という主張をしているのですから。
総理は「村山談話と河野談話を踏襲しましゅ」という明らかにウソでしかない面従腹背の常套句を嫌々口にするだけでは足りません。
この機会にハッキリさせましょう。
慰安婦は国家によって強制的に女性達を性奴隷に貶めた制度あることを正面から認め、元慰安婦の女性達に国としての公式謝罪と賠償を行うことを総理は決断するべきです。国民が総理にそうさせましょう。
そうでなければたとえ橋下氏が退陣したとしても、世界は「日本は慰安婦問題を歪める歴史修正主義を温存させたままだ」と判断するでしょう。
試されているのは国民です。
また、橋下氏や安倍氏と言った性暴力を反省しないような人間に、私たちの憲法をいじらせていいのか、ぜひとも考えて欲しいと思います。