まず、ボストンマラソンのテロで犠牲になった方々にお悔やみを申し上げたいと思います。
このテロはアメリカを震撼とさせました。
しかし私はテロ以上に、この事件に臨むアメリカの姿に震撼とせざるをえません。
SWAT「やったぞ」、住民からは歓声…米テロ
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130420-OYT1T00634.htm
【ウォータータウン(マサチューセッツ州)=足立大、山口香子】19日午後8時50分(日本時間20日午前9時50分)、ヘルメットに分厚い防弾チョッキで身を固めた特別機動隊(SWAT)の隊員約10人が通りに姿を見せ、その中の1人が、「やったぞ」と親指を突き上げて、ジョハル容疑者を拘束したというサインを送った。
その瞬間、集まった住民から「よくやった」「ありがとう」と拍手と歓声がわき上がり、警察官も握手を交わし合った。
現場はボストン郊外のウォータータウン地区にある高級住宅街の一角。昼間は膠着こうちゃく状態が続いていたが、午後7時頃、複数の銃声が静寂を破った。ジョハル容疑者が身を潜めた通りの入り口には多くの住民や報道陣が集まり、総勢約300人に膨れ上がった。
「パン、パン」という銃声を7発聞いて身が震えたという近所のキャサリン・ヤンさんは、「犯人が捕まって一安心だが、なぜ19歳の少年がこんな事件を起こしたのか、理由が説明されないと心の底から安心できない」と話した
射殺された26歳の兄と重傷を負って逮捕された19歳の弟がまるで犯人確定であるかのような扱いですが、報道を読む限り、事件と二人を直接結びつけるものは見あたりません。(報道記事を[続きをよむ]に入れておきます)
報道されているのは、せいぜい兄が5年ほど前からイスラム教に傾倒していた事ぐらいです。過激派グループと接触していたとも報道されていません。母親は無実を主張しています。
イスラム過激派による犯行と断定できていないのに、これでは情況証拠とすら言えないでしょう。
イスラム教徒なら単に疑わしいとしか言えない段階でテロリストと断定され、射殺されても構わないというのでしょうか
報道を全てうのみにするわけではありませんが、真犯人である確たる証拠のない容疑者の段階での射殺だったことは間違いないでしょう。
警官は親指を突き上げ住民から歓声がわきあがるのは異様な光景です。
これかイスラムに対するヘイトでなくてなんなのでしょうか。
アメリカはテロリストならば正式な裁判にかけずに直ちに射殺することを大統領自ら讃える国です。
ビンラディン氏の射殺をオバマ大統領が讃えたときは耳を疑いました。近代民主主義国ではあってはならぬ、常軌を逸したことです。
こんなことをしていたらますますイスラムからの反感は高まり、更なるテロを招くだけだと何故わからないのでしょうか。
米連邦捜査当局は、逮捕された容疑者に
ミランダ警告を行わないことを決めました。
これは実質、黙秘権や弁護人選任権を認めないというのに等しいと思います。
これには絶句しました。
イスラムはテロリストと疑われても仕方がない、そしてテロリストと疑われたら射殺されても仕方がないし、黙秘権も認めない。
911から「テロとの戦い」と言えば何でも有り、全体主義国家みたいな色彩が強まったと感じてきましたが、ここまでとは。
また、アメリカは 死刑のない地元マサチューセッツ州の法ではなく死刑のある連邦法を適用することにしました。つまり裁判ではほぼ死刑しか出さないであろうに、黙秘権の実質的な保障をしない、ということなのでしょう。
適正手続きを厳守して被疑者被告人の人権保障を貫徹することは、重大事件でこそ厳しく求められなければならないというのに。
これではどんな取り調べが行われるのか目に見えるようです。
被疑者は19歳。のどを打ち抜かれて声が出ない。
グアンタナモが国内で再現されるのか・・と言ったら大袈裟でしょうか
マイミクさんが
『反体制派のアメリカ人映画監督として有名なオリバー・ストーンとマイケル・ムーアが同じことを言っている。「アメリカの攻撃性の根底にあるのは恐怖である」。自分が生み出した暴力の起源によって、さらなる暴力を生んできた結果の恐怖』
と指摘していたのですが、今アメリカが面しているテロの危機とそれへの恐怖は他でもない、アメリカ自身が生み出した壮大なブーメランです。
「テロとの戦い」の名の下に法も人権保障も無視した攻撃が正当化され、「やられたらやり返せ」が暴走していく。
アメリカのこういう態度がますますテロを誘発し、自国の安全だけでなく、アメリカご自慢の自由も民主主義も危うくしていることが、何故わからないのでしょうか
ノルウェーでもテロが起きましたが、
テロに対抗するために連帯を強め、 民主主義を確固なものにしていかなくてはならない。
テロ犯罪に対抗するには共に手をとることで応えるべきであって、憎しみで応えてはならない。
これがノルウェーの出した答えでした。
一方アメリカは「テロとの闘い」を強調し、テロをイスラム過激派のものと決めつけ、法も人権保障も民主主義も投げ捨て、怪しいとにらんだ容疑者は射殺し、市民はそれに喝采する。
本当にテロに立ち向かえるのは、一体どちらなのでしょうか
米に抱いた夢挫折…死亡の兄はイスラム教に傾倒
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130421-OYT1T00189.htm
米ボストンで起きた爆弾テロ事件で、実行犯とされる兄弟のうち、兄が銃撃戦で死亡したのに続き、19日に弟が逮捕されたことで、現地は緊張から解き放たれた。
だが、いくつもの疑問が残されたままだ。どこにでもいそうな若者が、なぜテロという卑劣な手段に訴えたのか――。断片的な情報から兄弟の足跡をたどった。
2010年に発行されたボストンにある大学の学内誌。誌面では、ボクシンググラブ姿の青年の写真グラフが組まれている。主人公は、米国代表としての五輪出場を目標に、地元で練習に励むボクサー。容疑者の兄弟の兄、タメルラン・ツァルナエフ容疑者(26)だ。
「チェチェンが独立国として存在しない以上、米国のために戦いたい」。タメルラン容疑者は、グラフの中でそう語っていた。
ツァルナエフ一家は、両親と容疑者の兄弟、2人の姉妹の6人家族。一家は、チェチェン共和国、中央アジアのキルギスや、カザフスタンを転々とした。02年に弟のジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)と両親が渡米し、タメルラン容疑者も04年に米国に移住した。
米国に夢を抱いていたタメルラン容疑者だが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、その後、背中を痛めて五輪出場の夢を断念。通っていた大学も、学費が払えず退学したという。
米CBSテレビが、友人女性の話として報じたところによると、タメルラン容疑者は07年頃までは社交的で、クラブ通いを好み酒も飲んだが、08~09年頃、イスラム教に傾倒していったという。米紙ボストン・グローブによると、タメルラン容疑者の名で昨年作られた動画サイトのアカウントは、イスラム過激思想に通じる内容のビデオや、銃を持つ戦闘服姿の人物を紹介する映像などを掲載。挫折を重ね、宗教への帰依を強めていった可能性もある。
(2013年4月21日08時56分 読売新聞)
ブランドとボクシング…テロ容疑の兄弟に何が?
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130420-OYT1T00612.htm
全米を震撼しんかんさせたボストンマラソンでの爆弾テロ事件。
実行犯とされた兄弟のうち、逃走を続けていた弟のジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)が逮捕された19日夜、同容疑者が潜伏していたボストン郊外の住宅地では、安堵あんどの空気が流れた。今時の若者に見えた2人に何が起きたのか――。今後の焦点は、動機と背景の解明に移る。
ボストン近郊ケンブリッジの名門ハーバード大学からほど近い自動車修理工場に、緊張した表情の若い男が訪れたのは、爆弾テロ翌日の今月16日だった。「彼女の車だ」と言って持ち込んだ高級ドイツ車を引き取りに来たのだが、修理はまだ終わっていなかった。高級ブランドの靴やベルトを身に着け、今風のこぎれいな格好をしているが、爪をかみ、足は震えていた。
「今すぐ車が必要なんだよ」と、車に乗り込んで立ち去ったこの男こそ、逃走の末、19日逮捕された弟のジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)だ。
オーナーのジルベルト・ジュニアさん(44)によると、兄弟の自宅は修理工場から徒歩圏内にある。2人とも約2年前からこの工場に頻繁に出入りしていたという。18日夜から19日未明にかけての銃撃戦で射殺された兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者(26)について、ジュニアさんは「非常に物静かで、あまりしっかりと話したことがない。最後に見たのは2か月前くらいだろうか」と語る。
ジョハル容疑者は、これまで6~8人ほど友達を紹介してきたという。トルコ人だという友人たちは金持ちばかりで、新車の高級スポーツカーや大型四輪駆動車を乗り回していた。「ジョハル容疑者自身は自分の車は持っていなかったと思う。だが、いつも金のかかった服装をしていた」とジュニアさんは話す。
タメルラン容疑者は、熱心にボクシングをしていたことで知られた。同容疑者の知人のウェブサイトによると、同容疑者はボクシングの米国代表になる夢を持っていた。また、自分自身をイスラム教徒で、「非常に宗教的」と語り、酒もたばこもやらなかったという。ジョハル容疑者も名門高校に通い、奨学金を得て大学に行ったと伝えている。
両容疑者の自宅の2軒隣に住む男性(25)は「今朝のテレビで見て、兄の方だと分かった。道で会うとあいさつする普通の間柄だった」と驚いた表情を見せた。(山口香子)
(2013年4月20日19時07分 読売新聞)
ボストン爆破で動機や背後関係の解明急ぐ、拘束の弟はのどに重傷
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93K00P20130421
ボストン 20日 ロイター] 米ボストン・マラソンの連続爆破事件で19日に拘束されたジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)は、逃走中に負った負傷で20日現在、会話ができない状態だという。一方、捜査当局はチェチェン人兄弟が犯行に及んだ動機や単独犯行かどうかについて捜査を進めている。
警察は19日、米マサチューセッツ州ウォータータウンの住宅でボートに隠れていたジョハル容疑者を銃撃戦の末に拘束。捜査関係者によると、同容疑者はのどを撃たれて、話すことができない状態。兄のタメルラン容疑者(26)は18日に警察に射殺された。
当局筋によると、タメルラン容疑者は昨年1月にモスクワを訪れ、周辺地域に6カ月間滞在していた。ただ、その際の行動やロシア南部コーカサス地方のイスラム系組織と接触していたかどうかは分かっていない。
ウォータータウンの警察本部長は20日、CNNに対し、初期捜査では、ツァルナエフ兄弟の単独犯行とみられると話した。
ロシアとされる外国政府の要請でタメルラン容疑者と2011年に接触した米連邦捜査局(FBI)は、主犯格を同容疑者と見ているが、当局筋によると、事件に関与した者が他にいないかを調べるために、兄弟の周辺関係者から話を聞いている。
兄弟の詳細についても明らかになってきた。タメルラン容疑者は米国人女性と結婚しており、子どもが1人いるという。また、ジョハル容疑者はマサチューセッツ大学の学生で、大学関係者によると、18日まで登校していた。
10年ほど前に米国に渡った兄弟は、幼年時を中央アジアのキルギスタンで過ごした後、2001年にイスラム系反政府運動が盛んなロシア南部ダゲスタン共和国に家族とともに移り、両親は現在も同地に暮らしている。
米当局、共犯者捜査に全力…黙秘権認めない方針
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130421-OYT1T00212.htm
【ボストン=吉形祐司、山口香子】米ボストンマラソンを標的とした爆弾テロ事件で、捜査当局は、逮捕したジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)と、死亡した兄のタメルラン容疑者(26)に関し、動機や共犯の有無などを追及していく方針だ。
ただ、兄が射殺されたこともあり、事件の全容解明には時間がかかる可能性もある。
◆政治的背景
連邦捜査局(FBI)は19日、警官隊との銃撃戦で死亡した共犯の兄タメルラン容疑者について、2011年にテロ活動への関与について取り調べていたと発表した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(19日)は、両容疑者の父親の話として、事情聴取の際、FBI捜査官がタメルラン容疑者に「どんなサイトを見て、どこに電話をかけているか、すべて知っているぞ」と警告したと伝えた。
FBIによると、テロ活動への関与は確認されなかったが、米当局者は同紙に対し、同容疑者が昨年1月にロシアを訪問したことを確認した。チェチェンのイスラム過激派が流入しているロシア南部ダゲスタン共和国の訪問が目的とみられ、米捜査当局は、同容疑者と過激派との接触の有無を調べている模様だ。
弟のジョハル容疑者について、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「ふつうの米国人の子供」と評する級友の言葉を紹介。テロ活動にかかわる要因があったとの情報はほとんどない。イスラム過激主義に関心を高めていたとみられる兄に感化された可能性もある。
ただ、2人の変化には、家庭の崩壊が影響した可能性も否定できない。両親は近年離婚し、父親は約2年前、ロシア・ダゲスタン共和国に移住した。母親は昨年、ボストン近郊での万引き容疑で逮捕されたという。
◆「公共の安全」
また、捜査当局が重大な関心を抱いているのは共犯者の有無だ。同紙などによると、米司法当局は当面、逮捕したジョハル容疑者に対し、合衆国憲法上の黙秘権を認めない方針だ。兄のタメルラン容疑者以外にも共犯者がいる場合、米社会の安全を揺るがす恐れがあり、ジョハル容疑者から可能な限り多くの情報を引き出すためだ。
合衆国憲法修正5条は「何人も自己の不利益な証人となることを強要されない」と黙秘権を定めているが、連邦最高裁は判例で、テロなど「公共の安全」上の懸念がある場合は例外と定めている。米政府は今回、この判例を基に判断したとみられる。
オバマ大統領は19日、ジョハル容疑者逮捕後の声明で、共犯者の有無を含めて捜査に全力を挙げる考えを強調した。
(2013年4月21日09時14分 読売新聞
)
ボストン・マラソンテロ:米当局、逮捕の容疑者に黙秘権認めず
http://mainichi.jp/select/news/20130421ddm007030099000c.html
毎日新聞 2013年04月21日 東京朝刊
【ウォータータウン(米東部マサチューセッツ州)小坂大、ニューヨーク草野和彦】ボストン・マラソン連続爆破テロ事件で、米連邦捜査当局は19日にボストン西郊のウォータータウンで逮捕したジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)に対し、通常の刑事事件容疑者に認める黙秘権などの権利を認めない意向であることが分かった。米ニューヨーク・タイムズ紙などが報じた。公共の安全に関わる重大事件であるためだが、今後、人権擁護団体などから批判が出る可能性もある。
15日に発生した同事件では、8歳の男児を含む3人が死亡し170人以上が負傷。ジョハル容疑者は、兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者(26)=当局との銃撃戦で19日死亡=とともに爆弾2個を製造・爆発させ、その後に警官1人を射殺、1人を負傷させた疑いが持たれている。
米司法省当局者によると、ジョハル容疑者の尋問は、重要容疑者を担当する特別チームが担当。警官隊との銃撃戦で重傷を負い病院で治療を受けているため回復を待って取り調べる。
米国では刑事事件の容疑者に対し、黙秘権や、証言が本人に不利な証拠として法廷で使用される可能性、弁護士の立ち会いを求める権利などを通告する手続きが原則として確立され、「ミランダ警告」と呼ばれる。この警告を行わない場合、取り調べで得られた証拠は裁判で使用できない。だが、複数の米メディアによると、公共の安全に関わる場合は同原則に例外が認められる。ジョハル容疑者は爆発物を隠していたり共犯者がいたりする可能性があるため、当局は徹底的に尋問し情報を得たい意向だという。
米国では01年米同時多発テロ後、テロ容疑者と見なした人物を令状なしで米海軍グアンタナモ基地(キューバ)の収容所に拘束し、拷問だと疑われるような手段で尋問。人権擁護団体などから厳しく批判された。
「FBIのでっち上げ」=容疑者兄弟の母、無実を主張
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013042100235
2013年4月21日(日)19:43
【モスクワ時事】米ボストン爆弾テロ事件のチェチェン人容疑者兄弟の母親、ズベイダット・ツァルナエワさんは21日までに、ロシア・メディアに対して「容疑は米連邦捜査局(FBI)のでっち上げだ」と主張し、2人の無実を訴えた。
ズベイダットさんは現在、夫と共にロシア・チェチェン共和国に隣接するダゲスタン共和国のマハチカラで暮らしており、同地で19日、ロシア国営テレビ英語放送の取材に応じた。その中で、兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者について「5年前にイスラム教に傾倒するようになった」と説明。一方、タメルラン容疑者がそのころからFBIの監視下に置かれていたと主張した。
FBIはタメルラン容疑者の行動パターンや交際関係、インターネット閲覧状況を把握していた様子だったという。しかし、「過激思想は見られなかった」と擁護し、弟のジョハル容疑者と共にぬれぎぬを着せられたとの認識を示した。
伯父夫婦「米での生活に不満見られず」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130422/k10014080711000.html
ボストンで起きた爆破テロ事件の容疑者のツァルナエフ兄弟を子どものころから知っているという伯父夫婦がインタビューに応じ、兄のタメルラン容疑者が去年ロシアに一時帰国した時には、アメリカでの生活に不満を持っている様子は見られなかったと話しました。
ツァルナエフ兄弟の母親の兄で2人の伯父に当たるムハンマド・スレイマノフさん夫妻は、21日、ロシア南部のダゲスタン共和国でNHKなどのインタビューに応じました。
この中で伯父のムハンマドさんは、大勢の犠牲者やけが人が出たことに心を痛めているとしながらも、「2人が事件を起こしたとは信じられない」と述べました。
また、伯母のパチマトさんは、兄のタメルラン容疑者について、「とても静かで忍耐強い青年だった」と評したうえで、以前、ロシアに一時帰国したときにはアメリカで知り合った妻を紹介するなど仲よく暮らしている様子だったと振り返りました。
さらに、イスラム教の聖典コーランを学んでいると話してはいたものの、「イスラムの世界に溶け込んでおらず、むしろアメリカ人のようだった」と述べ、去年の一時帰国のときもアメリカの生活に不満を持っている様子は見られなかったと話しました。
一方、ダゲスタンを含むロシア南部を拠点とするイスラム武装勢力は、21日、「われわれの敵はロシアであり、アメリカとの戦闘には従事していない」として、兄弟との関係やボストンでの爆破テロ事件への関与を否定する声明をインターネットに掲載しました。
ロシアの治安当局は、インターファクス通信に対し、ロシアのイスラム武装勢力が事件に関与した可能性について、「現段階で確実な情報はない」として、アメリカ側との情報交換を進めていく考えを示しました。
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事件現場周辺で犠牲者を追悼
ボストンの事件現場の周辺では、発生からまもなく1週間となる21日の日曜日、多くの市民が集まり、賛美歌などを歌ってテロの犠牲者を追悼しました。
このうち、爆発があった場所にほど近い路上では、数百人の市民が集まり、キリスト教やユダヤ教の指導者が祈りをささげた後、市民が賛美歌などを静かに歌い、犠牲者を追悼するとともに、けがをした人たちの回復を祈りました。
爆発があった現場周辺には今も柵が置かれ立ち入り禁止となっていて、中で捜査当局による現場検証などが行われており、柵の外側に市民が手向けた花束やキャンドル、犠牲者へのメッセージを書いた手紙などが数多く置かれています。
追悼に参加した人たちの中には、「事件の衝撃を思い出した。なぜこんなことが起きたのか」と涙ぐむ女性がいたほか、「容疑者は死んだり、拘束されたりしたけれど、再びこうしたテロが起きないという保証はない。不安です」と不安を口にする人もいて、テロがアメリカ社会に暗い影を落としていることを示しています。
いくつかの報道は推測と予断に基づいた書き方をしているのが気になります。
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