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Re: 国籍法改正反対騒動は「モラルパニック」
モラル・パニックという規定も難しいですね。
たとえば、魔女狩り・十字軍などはキリスト教をベースとした社会のヒステリック現状ですが、民主主義社会ではそれが回避できないわけです。しかし、そのような危険性を回避するために、最低限の道徳として人権(自然法・国際法・憲法)という領分があるわけですね。
でも、その憲法などに対する意識が大変に日本は低いのが気になります。日本の憲政史上、一度も改正が行われていない事実などは、日本人の基本法に対する意識の低さの証左とも言えるでしょう。
さて、一方で日本の人権意識・基本法に対する意識の低さは、宗教的背景にも関係しそうです。
世界各地に宗教がありますが、日本の宗教はハイブリットであったがために、人身求心力としての政治機能性を持たなかった部分が大きいでしょう。
歴史の主人公であるはずの被支配民の歴史が日本ではほとんど残されていません。一方、他の宗教政界では宗教施設を元にした社会基盤が意識的に文章を残していた結果、様々な庶民文化・庶民政治の萌芽の余地を残したとも言えるでしょう。
モラル・パニックというのは、思想・信条を疑わない人間によって行われる負の歴史です。それを修正するためには、「己を疑う」という思考(志向)訓練があればいいのでしょうが・・・・
まぁ、戯言ですので、気になさらずw
Re: 国籍法改正反対騒動は「モラルパニック」
人権宣言のプラグイン、ありがとうございました。あれ、クリックするとマガジン9条にいけるのですね。
モラルパニックって身近な小さな例だと結構ありそうですね。何か問題があると安易に一律に禁止してしまうガチガチの校則ずくめの学校なんかも一種のモラルパニックなのかも・・違ってたらすいません。
二つの事象(ex.キレる子供と孤独でバーチャルな世界に浸るゲーム)の間には一見因果関係があるように見えてしまうので、テレビで識者がゲーム脳という説明をすればああやっぱり、と信じてしまいがちです。
しかし、父親の認知のみで国籍取得OK→国籍を偽装取得した下劣な外国人であふれかえる、の間に因果関係ありと思うのはいくらなんでも飛躍しすぎ、ゲーム脳の話と比べても相当な無知プラス排外主義が根底にないと^^;
この騒ぎがネット内でとどまり国民的規模にならなかったのも、あまりに馬鹿馬鹿しい論理の飛躍があったからじゃないでしょうか。
>その憲法などに対する意識が大変に日本は低いのが気になります。日本の憲政史上、一度も改正が行われていない事実などは、日本人の基本法に対する意識の低さの証左とも言えるでしょう。
施政者からして憲法に対する意識が低すぎると私も思いますが、その証左は一度も憲法が改正されなかったことではなく、9条や基本的人権を軽んじたり、立憲主義を全く理解していない低劣な改正案を出してきたりするところにみてとれると私は思います。
また、国民の側から言えば、高校までで憲法について学ぶ時間が非常に短いことが意識の低さに繋がってるのかな、と思います。憲法に触れる機会が少なければ自然と縁遠いものになるでしょうから。
弁護を受ける権利や黙秘権が、普通の法律ではなく最高規範の憲法で定められた人権であることをどれだけの国民が知っているでしょうか。裁判員制度をやるなら、弁護を受ける権利や黙秘権がそれほどまでに大事な人権だとの認識を持つところから始まらなければ、と思います。
国籍法改正反対にいまだにヒステリックにわめいている人々のむき出しのゼノフォビアや、FAXテロやブログへの誹謗中傷の書き込みなどの行為はモラルに欠けてると私も思います。
モラルという言葉に関して
モラルパニックのオリジンに関しては冥王星が知る限りは、理論的な完成は見ていません。(社会学統計の反証性の課題から)
集団ヒステリック、モラルパニックの差異は実は、フィビアン協会で研究されてきた背景がありますが、日本ではなじみがないとは思います。引用先のウィキペディアとは違いますが、集団ヒス(mass hysteria)は、その政治意思が実現されたケースにおいて規定されるもので、モラルパニックは実現されない意思と解するべきと思います、(少なくとも、コーエンの主張はそう解釈しえるそうです)
あくまでも私の歴史認識からすれば、911事件から始まるテロリズム批判・ムスリム嫌悪は、集団ヒスに過ぎないと思っていますが、それはまた別の話です。
さて、モラルという言葉に関して、みなさんはどこまで自信を持って語っているのでしょうか?これはモラルという英語に含まれた意味の理解の問題がありますが
一般的に、モラルは倫理学の射程です。狭義では、法規範・規則・マナーという領分ですが、
あえて問いたいのが、己の規範意識をモラルと規定して、それに反する価値観をアンチモラルとして全否定することが、現代社会のモラルでしょうか?つまり、自分のモラルで他人を縛ることが、モラルなのでしょうか?
そういう意味では、アルミナさんという人の発言に関しては、どこまでモラルを考えているのか?という疑問が沸きます。逆に冥王星自身はモラルというものを持ち出すことに正当性を感じることができません。
独善的になったモラルがモラルなのでしょうか?独善的と自己糾弾してますか?と自分は己に問い続けることにしますが・・・・・・
まぁ、モラルに縛られる自由はご自由にですが、己のモラルだけで他人を評価することの危険性は留意されるべきと思いますので、指摘しておきます。
自分のモラルで他人を縛ることが、モラルなのでしょうか? との問題提起をいただきましたが、それ自体一つの独立した大きな哲学的な問題提起ですし、とりあえず私がこのエントリーでいいたかったこと(国籍法改正反対のヒステリックな現象はモラルパニックという現象にあてはまるのでは)から少々外れます。
また、ウィキペディアの定義は、モラルパニック=モラルに反する、ではないと私は解釈していますので、私の頭の中では、この騒動=モラルパニック=モラルに欠ける、という図式ではないのです。なのでせっかくの問題提起ですが、ひとまず置いておきたいと思います。すみません。