新党結成を目の敵にする自民党

自民党が出してきた選挙公約には唖然とするばかりでいずれエントリ－で触れることになると思うのですが、こんなニュースにも更に開いた口がふさがらなくなります。

時事ドットコム
新党抑制へ法改正目指す＝自民

　自民党は２２日、新党の乱立に歯止めをかけるため、次期通常国会に政党助成法改正案を提出する方向で検討に入った。現行法では１月１日時点で所属国会議員５人以上などの条件を満たせば、その年の政党交付金が支給されるため、年末に新党が結成される例が多い。改正により２年連続で条件をクリアしなければ受給できないようにする。
　党・政治制度改革実行本部の古屋圭司本部長が安倍晋三総裁ら党執行部に提案し、了承された。古屋氏は党本部で記者会見し「政党交付金は税金。新党結成は慎重にすべきだ」と語った。　（2012/11/22-20:50）

まず、新党結成は慎重にすべき、新党結成に歯止めをかけるという発想がそもそも間違っています。
政治信条に基づいて政党を結成するのは憲法で保障された「結社の自由」ですし、自由な政治活動の一環です。
新党結成を抑制するというのは、この政治活動の自由、結社の自由を侵害することになります。
自由な政治活動をこんな風に既成政党が抑制する権利などありません。

政党助成金目当てで年末の駆け込み新党結成するのは好ましくない、という言い分ですが、これ、要は単に自分たち古株の政党が政党助成金の恩恵を独占したいだけの話でしょう、これこそまさに「既得権確保」じゃないですか（苦笑）

「政党交付金は税金」と自民党が言うとおり、そもそも税金から多額の政党助成金が支給されること自体が違憲性が疑われる問題なのです。
それを政党助成金を次々に結成される新党に交付されるのは好ましくないから、新党結成を抑制する、なんて本末転倒甚だしいです。
新党結成を抑制するんじゃなく、政党助成金をこそやめるべきなのです。

自民党の劣化がどうしようもないほど進行していることを表す改悪案として簡単にメモしておきました。