奥西さんの命のあるうちに再審開始決定を下さないなら、「日本は中世ではない、人権先進国だ」などとどうしていえるでしょう
- 2013/07/03
- 15:00
中日新聞 2013/07/03朝刊一面奥西死刑囚 意識戻らず毒ぶどう酒事件 弁護人ら「予断許さず」1961(昭和36)年に三重県名張市で女性五人が死亡した名張毒ぶどう酒事件で、殺人罪などで死刑が確定し、裁判のやり直しを求めて最高裁に特別抗告中の奥西勝死刑囚(87)=八王子医療刑務所収容=の病状について、弁護人らが二日、名古屋市内で会見した。六月中旬に一時危篤になって以降、意識が無く人工呼吸器による延命措置が続いてお...
国連拷問禁止委員会で証明されてしまった日本の人権後進国ぶり(訂正有り)
- 2013/06/01
- 05:00
橋下発言にもう少し付け足しです。以前こちらのエントリ-で、・国連社会権規約委員会が日本政府に対しヘイトスピーチを防止をするよう求める見解を出したこと・日本のNGOが5月21.22日に行われた国連拷問禁止委員会の対日審査で橋下発言を取り上げるよう求めたところ、同委員会は日本政府に対し見解を求め、近く勧告を行うことを書きました。そして5/31に国連拷問禁止委員会は日本政府に対し次のような勧告を行いました。慰安婦問...
本当にあった怖い「逮捕・拷問」~大阪の警察の不当弾圧(追記あり)
- 2013/02/24
- 09:00
大阪の瓦礫搬入反対運動を展開している市民に対し、阪南大学経済学部・下地真樹先生をはじめとして次々と不当逮捕され、6人が起訴されたことは皆さんもご存じだと思います。この不当逮捕には憲法学者達も立ち上がりました(マスメディアはあまり報じませんでしたが・・・)現在も勾留は続いていますが、法的には無罪の扱いを受けるべき立場であるにもかかわらず拷問と呼ぶべき非人道的な扱いを受けていることがわかりました。大阪...
映画「約束」のご紹介~名張毒葡萄酒事件、死刑囚の生涯
- 2013/02/18
- 12:00
約一週間のご無沙汰です。今日は半世紀以上にわたって無実を訴え続ける死刑囚、名張毒葡萄酒事件の奥西勝さんのドキュメンタリー映画をご紹介します。奥西勝さん役を仲代達矢さん(若い頃は山本太郎さん)、奥西さんのお母さん役を樹木希林さんが演じています。まずは予告編をどうぞ公式サイトはこちらになります。http://www.yakusoku-nabari.jp/これは昨年東海テレビで放映されたドキュメンタリードラマの映画上映になります。贅...
糾弾される日本の司法―リベラシオン紙(「イル・サンジェルマンの散歩道」より)
- 2013/01/13
- 17:00
ブログ「イル・サンジェルマンの散歩道」のjeanvaljeanさんから、日本の司法を批判したリベラシオン紙の報道を日本語訳してくださった記事をトラバしていただきました。トラバ欄に埋もれさせておくのがもったいないので、こちらに転載してご紹介させていただきます。jeanvaljeanさん、いつもありがとうございます。「イル・サンジェルマンの散歩道」は、フランスでどのような民主主義教育が行われているのか主にフランスの教科書を...
法務当局は名張事件の奥西勝さんにたいする非人道的扱いをただちにやめるべきです
- 2012/05/31
- 08:00
名古屋高裁にて再審請求棄却された名張毒葡萄酒事件の奥西勝さんは、決定後高熱を出し、入院しました。昨日のニュース番組から、青い鳥さんが、奥西さんに面会した鈴木泉弁護団長の声を伝えて下さいました。「わたしは、奥西勝さんの弁護を引き受け、30余年になりますが、初めて仕切りの無い形で面会しました。人工呼吸器(※酸素吸入の間違いです)に繋がれた奥西勝さん手を握りしめました…。4名の看守にぐるり囲まれ、金属製の手...
光市事件の弁護団も名張事件の弁護団も、全く同じ使命、信念に基づいた弁護活動をしています
- 2012/05/27
- 15:00
冤罪事件には直接関係ない話ですが、名張事件の弁護側が負けたニュースが流れたとき私が感じたことを書いておきましょう。光市母子殺害事件の弁護団には凄まじいバッシングが浴びせられたことは皆さん記憶していることと思います。そのとき「人権屋」とか「人権派弁護士」とか「人権」という言葉が蔑称の意味で用いられました。人権を擁護する仕事が尊敬を受けず、蔑みの対象になるという奇怪な現象が起きるのは、世界広しといえど...
名古屋高裁の名張毒葡萄酒事件の再審請求棄却決定に抗議します
- 2012/05/26
- 11:00
近年再審が認められた事件で、氷見事件や足利事件は、被告人が犯人ではないことが100%証明できるケースでしたが、布川事件では、再審においても「疑わしきは被告人の利益に」の原則が適用されるといういわゆる「白鳥決定」に沿って再審が開始されたケースであり、高い評価を受けています。名張事件は非常に物証の乏しい事件です。足利事件のようにDNA鑑定で動かぬ証拠を突きつける、ということはできません。真犯人が名乗り出る以...
名張毒葡萄酒事件の速やかな再審開始を望みます
- 2012/05/25
- 03:00
袴田事件も再審開始が注目されていますが、本日は名張毒葡萄酒事件の再審の行方が決まる日です。速やかに再審開始が確定し、50年近い奥西さんの苦しみにピリオドが打たれることを祈って、伊藤和子弁護士のブログから二つ記事を引用させていただきます。◆人権は国境を越えて-弁護士伊藤和子のダイアリー2012年5月24日 (木)名張事件 このあまりの不正義・人権侵害を司法は救わなければならない。http://worldhumanrights.cocolog-ni...
福井事件再審開始決定と検察の異議申し立てに改めて再審制度の見直しを希望します
- 2011/12/10
- 02:00
先日25年間無実を訴え続けてきた福井事件にやっと再審開始決定が出ましたが、案の定検察は異議申し立てをしてきました。東電OL殺人事件も近いうちに再審開始決定が出るでしょう。しかし残念ながら検察がそれに異議申立てするのも間違いないでしょう。昨日の報道ステーションで東電OL事件のゴビンダさんが獄中から書いた手紙が紹介されました。「私が無実である証拠が明らかになったのにどうしてまだ刑務所にいなくてはいけないのか...