Ａｆｔｅｒｎｏｏｎ　Ｃａｆｅ

マスコミの予想通り、民主党が300超える議席を獲得、自民は120そこそこの惨敗となりました。

麻生さんは茫然自失状態でしたね。
きっと挽回できると信じてたのでしょう、無理もありません。
麻生さんの周りは常に日の丸振って応援しに来るコアな自民党ファンが囲んでいましたから、「オレってまだまだ人気あるじゃん♪」と勘違いしてしまっても仕方ありません。
つねにヨイショし、フォローしてくれるイエスマン、支援者にばかり取り囲まれてるお坊ちゃま総理は昔の殿様よろしく、庶民とはとてつもなく深いお堀で遮断されていて、その溝が埋められることはついにありませんでした。

記者に敗因は何だと思うか、自分の何が悪かったかと思うか、と聞かれて麻生さんは
「ずっとつもってきた不満とか・・これがといって特定できるものではありません。見えない風に押されてしまった」
としか答えられませんでした。

予想はしていましたが、やはり呆れます。
つまり
「何でだか、オレにゃ全然わかんねぇ～よ（涙目）」
ってことですね。
最後の最後まで国民の気持ちが何一つわからない筋金入りのKYでした。
「見えない」風、とは恐れ入りました。この言葉だけでいかに麻生さんの目に国民が「見えない」存在だったのかよくわかります。

こちら側に来てご覧なさい。こんな「丸見えな」風は未だかつてありませんでした。
多くの国民は度重なる自民の悪政に我慢の限界を超えていたのです。
生活をぎりぎり崖っぷちまで追い詰められ、耐えきれなくなって自殺者が増大したのです。
20代から40代の死因のトップが自殺だなんて、こんな異常な国、他にありますか？それだけ私達の生活は自民党の悪政、小泉構造改革に追い詰められたのです。

そして、麻生さんの品性の無さ、思いやりの無さに心底うんざりしてたのです。
自民党に対する嫌悪感がこれほど蔓延してる雰囲気は小学生でも感じ取れるというのに、情報に早いネットメディアに明るいはずの麻生さんが何故わからないのですか。
いったい何のためのネットメディアですか、アキバが泣きます。

もう去りゆく人ですから、このくらいにします。
何故惨敗したのか、きっと一生麻生さんにはわからないままでしょうね。


さて、権力の座につく与党というものは、常に批判の対象に晒されるべき存在です。
早速、新与党となった民主党党首、鳩山さんにケチのつけ初めをしたいと思います。

勝利の後、鳩山さんと記者の一問一答の時間が30分設けられたのですが、その答えのいくつかは私を失望させるものでした。
一つは記者の
「民主党は結党当時自由主義経済、市場原理主義、をうたっていたが、いまでもそうなのか。それともそれは修正したのか」
との質問に対する答えです。

「なにも市場原理や規制緩和が何もかも悪いと思っていない、必要なものもある。
しかし、タクシーの規制緩和のように行き過ぎたものについては引き戻さなきゃいけないと考えてる。」
という何ともぬるい答えでした。
鳩山さん、財界の方々の顔がちらついていたのでしょうか？

今回の選挙は政権交代選挙だと言われてきましたが、何のための政権交代かと言えば、小泉改革にノーを突きつけ、構造改革路線から決別するための政権交代だったはずなのです。
それが小泉改革についてなんとも煮え切らない中途半端さ・・・
国民がもっとも求めているのはまず貧困の救済です。みんなが定職に就けて生活の糧を確実に手に出来ることです。
人間まず食べられなければ、屋根のあるところに住めなければ始まらない。焦眉の急なのです。
なのに私はこのぬるい答えを聞いて不安になってきました。
こんなことでワーキングプア層を無くし、貧困問題を解決できますか？
もう新自由主義ときっぱり別れを告げ、社会民主主義に移行しなければ、限界です。

そしてもう一つは、何度も「二大政党制の定着」という言葉を繰り返していたことです。
以前このエントリーにも書きましたが、私は二大政党制を既定路線として定着させるのは反対です。
自民か民主か、二つの保守党の選択肢しかないなんてゴメンです。
二つとも憲法改正を考えてますから、9条改正は絶対避けられなくなってしまうでしょう。

それに開票速報を見ていて改めて思ったんですが、二大政党制のための布石の小選挙区制って、死票の数が半端じゃないです。
一位で当選した人の得票数と二位以下で落選した人達の得票数を足したものを比べたら、後者の方が多いことがよくあるのですから。これで民意を反映してると言えるのかと毎回疑問に思います。

鳩山さん、二大政党制に意欲満々ですから、ひょっとして、雇用問題、貧困問題、社会保障の問題などは大した成果も上げず適当にお茶を濁して、比例定数の削減だけはきっちりやるつもりじゃないでしょうね？不安です。
共産党、社民党、国民新党が議席数を増やせなかったのは残念ですが、踏みとどまれて良かったと思います。ですが比例定数削減されたら、今度こそ壊滅的です。

少数の声を奪うのではなく、議論でしっかり反映していかすのが民主主義の基本中の基本です。
自民のように数の横暴は絶対しないと鳩山さんは約束しました。だったら少数の声を奪う比例定数削減は多数の横暴であり、行うべきではありません。
今までブログで触れてきたことですし、あちこちのブログでも指摘されてきたことですが、記者会見を聞いてあらためて感じた次第です。
連立政権を組む社民党の福島党首はこの点きっちり釘を刺す発言をしていましたから、ストッパー役に期待します（もっとも途中でうるさがられて民主党に放り出されやしないか不安・・）

期待半分不安半分で始まった新政権ですが、国民は「うるさい監視役」でいなくては。例え第一党がどの政党であっても。とあらためて感じた選挙の夜でした。

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