自民党がマニフェスト出すにあたって自民党らしい出来事がありましたので、そちらから。
◆The Journal~News spiralより
自民党に取材拒否された!
31日に自民党のマニフェストが発表されることを受け、《THE JOURNAL》編集部では、同日に開かれる記者会見の出席申し込みを自民党広報部に行った。ところが、広報部から「記者クラブ加盟社以外は会見に参加できない」との旨の回答があり、出席を拒否された。編集部は「質問はしない。映像の撮影だけでいい」と食い下がったが、それでも回答は変わらなかった。会見は原則としてテレビ局と新聞社のみを対象に行われ、ネットメディアやフリージャーナリストは、党が認可した者以外は排除される見通し。
一方、27日に開かれた民主党のマニフェスト発表会では、どのような記者でも出席できる“開かれた”記者会見だった。会見にはフリーランスや外国メディアの記者も数多く出席し、質疑応答では地方紙やネットメディアの記者でも自由に質問ができた。また、会見終了後には、ふだんは東京の民主党本部に常駐していない記者を対象に、特別に民主党マニフェストの説明会(通称:記者レク)も行った。
いまさら言うまでもないが、民主党の記者会見のやり方こそが世界の民主主義国の標準形態であり、自民党の閉鎖的な記者会見は他の民主主義国では例をみない。民主党はこういった自民党のやり方を問題視しており、政権交代後には即座に世界標準の記者クラブ(=プレスクラブ)を誕生させることを公言している。(引用ここまで)
「放送行政において、独立行政委員会が設置されておらず、政府(総務省)が直接免許を与えるため、政府・与党による直接的圧力が可能となっている」こと(『マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか』p.32より)、そして記者クラブ制度という閉鎖的な慣れ合い組織があることから、日本のマスメディアは権力をとことん批判できない御用的存在となり、結果、60年も自民政権が続くことに手を貸してきました。
マスメディアが権力に正面から対峙できなければ健全な民主主義は育ちません。
私が次の民主政権に是非実現して貰いたいものの一つが記者クラブ制度廃止と独立行政委員会の設置です。
自民と民主、それぞれの会見は、滅ぶべき悪しき古い慣習にしがみつく末期政権と、とうの昔に採用されなければならなかった世界の標準を採用している新政権の対照的な姿が、はっきりしめされてされているように思いました。
さて、自民党のマニフェストはこちらになります。
◆
自民党HPより
要約版(PDF:2.73MB)政策BANK(PDF:4.89MB)便利なのでこちらもお持ち帰り
◆
09衆院選 自民党マニフェスト原案の要旨◆
自民党と民主党のマニフェスト比較一見して特徴的なのは
一応「行きすぎた市場原理主義を見直す」とは書いてありますが、その具体的反省、見直しがほとんど言っていいほどないことです。
自分たちの誤った政策が今のめちゃめちゃな状況を作ったのだという認識がない、または認識してても悪いと思ってないのでしょう。
高齢者の再就職支援も、麻生さんの「今の高齢者は働くしか能がない」発言の後では、生き甲斐ある老後を、というよりは、動けるうちはとことん働いて税金納めよ、という政策としか思えません。
かろうじて、幼児教育費の負担を2010年度から段階的に軽減、3年目から無償化、低所得者の授業料を無償化などが社会民主主義的路線への変更に見えますが、これ、自民がバラマキと批判した民主党の政策の後追いではないですか?
雇用のサポートも具体像がいまいち。今までみたいに「非正規を正規にしたら企業に100万」なんていう実効性のない政策をこれ以上とられても困ります。
悪名高き後期高齢者にはノータッチ、ぐちゃぐちゃになった年金を未だなんともできずにいるのに、「年金制度の充実強化」といわれても説得力無し。
自民も「後出しじゃんけん」で何となく民主党のいいとこ取りしたような政策をマニフェストにあげるなら、それこそ「財源は?」の質問がブーメランです。
ああ、財源は消費税増税に、なんと天下り全廃止でしたっけ!
消費税を社会保障の財源にするのは論外ですし、天下り禁止に関しては既に民主党が何度か提案してるのに、のらいくらりと先送りにしたのは自民じゃなかったっけ?
自民の棚橋元科学技術相が、即時天下り全面禁止を求めたのに応じなかったのは麻生さんじゃなかったっけ???
今更急に「天下り廃止」と言われても眉唾です。
だいたいずっと政権にいたのだからこの程度ならやろうと思ったならとうに出来てたはず。
コイズミ政権から4年間、達成したマニフェストは郵政民営化=国民の財産をアメリカのハゲタカに投げ売りしたことだけ。しかも小泉さんは他の公約実現しなかったことを「そんなことたいしたこと問題じゃない」などと恥ずかしげもなく言ってのけました。
こういうオオカミ少年の前科からして、自民のマニフェストに美味しいことが書いてあっても信頼できないのです。
このように、根本的な自己批判も、この4年間の総括も、新しくマニフェストで掲げた新政策の具体的方策もないまま、「10年後、年間所得を100万増に」と言われたって、何の説得力もなくしらじらしいだけ。実現するあてないリップサービス。これこそ毛針釣りですね。
でもこの毛針、余りにお粗末なのでだれも釣れないのではないかしら。
それにしても民主党と並んで日教組に対する敵意を記載するってどういう神経してるんでしょう?。さすが、
平気で政治の露骨な教育介入をむき出した麻生さんの下で闘う自民ならでは。
ひょっとしてこの原案書いたの、中山成彬さんですか?(笑)
安倍さんによって改悪された教育基本法のもとでの「道徳教育、伝統文化教育の強化」なんてぞっとします。
もう一つの特徴は、いわずもがな、安全保障政策です。
益々対米従属路線を深め、集団的自衛権行使をうたい、憲法改正をはっきり目指しています。
平和に背を向けて戦争が出来る国に向かって一直線、もう最悪で何もいうことありません。
アメリカに大量の資産をつぎ込み、中産階層を破壊してワーキングプア層を産みだし国民生活を破壊してきた今までの路線を変更するだけの知恵も決断力も、もはや自民党は持ち合わせていません。今まで走ってきた破滅レールをそのままひた走っていくしか能がない末期症状にあるのがよくわかるマニフェストです。
自民党マニフェストの批判はちぎのリンクも是非お読み下さい。
◆「猫の教室」 平和のために小さな声を集めよう
自民党の民主マニフェスト批判の虚妄◆赤旗
自民政権公約 希望示せず増税・改憲宣言 志位委員長会見 政権から退場を
- 関連記事
-
スポンサーサイト