デイケアで日々お年寄りを介護されてる看護士さんの日記をご紹介しましょう。
介護の現場にいる方の声です。
◆明日から介護認定見直し改悪の恐れ 2009/03/31 08:45
『朝ズバ』を見ていたら、介護認定見直しについてやっていた。
これに関しては三月の時点ではまだケアマネにもどう変わるかという指針の目処すら立っていなかった。
しかし、今日のテレビの情報によると、寝たきりの、つまり要介護5の一番重度な方の判定基準が変わり、前なら
『移動に介助が必要』
になっていたのが、寝たきりだから、移動しないから
『介助が不要』
になり、これをコンピューター判定にかけると要介護4と介護度が前より下がってしまい、前には使えた筈の度数のサービスがこれからは受けられなくなると言うカラクリだとの事。
これでは介護を受けていた本人やそのご家族の負担は更に重くなる。
しかも、介護施設にも負担が増える。
何故なら私たちは寝たきりの人をもきちんと二人で介助して移動させ、機械による入浴もするし、トイレに座って頂いて排泄の介助もするから、介護保険上は寝たきりの方は移動させないと変更されても、私たちは実際に身体にはかなりの負担を受けながらも移動させて介護しているのである
見過ごせない
私たちは介護度が軽くなる為に自立を促す目的で寝たきりの方にもトイレに座って頂いている。
すっきりと、トイレで排泄出来る様になって頂きたいのと、家庭では出来ない寝たきりの方の下半身の筋力の低下防止の為に、施設に来ている間はなるべく立つ機会を作っているのである。
寝たきりの方のデイケア利用なんて昔はなかったが今では珍しくもない。
口から食べられずに胃に孔を開けて栄養をチューブで送るしか出来ない利用者さんも今は珍しくない。
どんどん重度な方が増えて行く割に職員はいつまでも欠員のまんまでやっている。
給料も低い。
今回の認定見直しにより介護施設はより人手を必要とする様になり、赤字がより悪化するのが目に見えている。
この責任者に介護施設の状況を是非見学に来て体験して頂きたいもんだ
呆れたよ
ただでさえ3Kで給料も安く、十分なサービスを提供できていないのが日本の介護なのに、認定見直しで利用者にも職員にも負担が増えてしまった事は記憶に新しいです。
介護職員の年収は35歳で平均約260万円程度。他の給与所得者の平均年収と比べて約170万円も低いです。このままでは子育ても住宅ローンも無理、とても生活していけない水準です。
介護職員の生活保障を求めた請願に160万もの署名が集まったと聞きます。
舛添さんは介護職員の待遇改善として介護報酬を4月から3%アップしましたが、待遇改善は実現できたのでしょうか
◆介護報酬は上がっても給料は変わらない2009/06/24 08:37
厚生労働省の思惑とは裏腹で、介護報酬が4月から上がっても、介護職員の給料は全く上がっていない。
『朝ズバ』でやってるけど、ホントに介護報酬は上がっても給料はビタ一文変わらない
それ所か、スタッフ定員も減らされたうちの悲惨なデイケア
もうチームワークだけでギリギリ持っている様な職場環境で、私も一人で三人分以上は毎日働いている為に身体の疲弊が酷い。
カルテ書きすぎて腱鞘炎が再発し、足もまた痛いし、肩も腰も背中も痛くなり、マッサージ代がバカにならない。
続けられるのか
みんな、給料以上にボロ雑巾みたいになって必死で働いているのに、どうしようもなく貧乏だ。
こんな事でいいのか
現代の蟹工船とは、介護施設の事ではないだろうか
毎日過労で、この薄給
怒りさえ覚える今日この頃である
※コメント欄より
☆うちはスタッフの人数が二名欠員だと言うのに、そのまま募集もしない方針だと聞いて、みんな怒り狂っているんですよ
だって、今までだって、ホントに少ない人数で募集かけるまでと思って頑張って来たのに、これじゃあ、どうしようもないじゃない
もう募集はかけないって言われて、仕事内容が私たちはかなりキツいから、無理なんですよ
しかも、重度なお年寄りしか来ない様に介護報酬が変わって業務そのものは尚キツい事になってしまったんですよ
☆経営者はあちこちに私たちが稼いだ信用で新しい施設を建て、ポルシェを乗り回し、だけど、頑張って来た私たちには何にもしないどころか、後足で砂をかける様な酷い仕打ちなんだよ
もう、ポルシェボコボコでいいでしょう
利用者さんの方がそう言ってますよ
「アンタたちの仕事はホントに大変だ」
って
「ポルシェボコボコにしたれよ」
って
政府ってどうして役に立たないお金の使い方をするのでしょうか?
以前派遣切りに対処するため、非正規雇用者を正規採用したら一人につき100万の助成金(もちろん税金)支給するっていう虚しい雇用政策を思い出しました。こんなんで派遣切りが減るわけがないと思うのですが。
介護報酬増やして経営者に入るお金を少々増やしたところで、その分を経営者が即、労働者の給与アップに回せるでしょうか?
中には彼女のデイケア施設経営者のように、職員をないがしろにして自分のポルシェに化けることだってあります。
職員にも利用者にも還元されない介護報酬アップってなんなんだろうと思います。
彼女の施設には特に重度のお年寄りが来ます。
胃に直接チューブを通した寝たきりの人、
てんかんが酷くて一寸たりともそばを離れられない人
信じられないほど血圧が高くトイレに連れて行くにも細心の注意を払わねばならない人
皆どう考えてもデイケアでなく病院に行かねばならない人達です。
職員が二人も欠員のまま常時こんな重症患者30人あまりをかかえ、昼食もろくにとれずに過酷な激務をこなさなければなりません。
何かあったら施設は看護士である彼女に責任を押しつけるでしょう。
彼女は母子家庭です。母子加算も切られました。
でも給料は増えません。増えるのは仕事のハードさ、サービス残業の時間のみです。
彼女は過労からついに吐血してしまったのですが、それでも仕事を休むことは出来ませんでした。
医療崩壊のしわ寄せがデイケアに来ています。
本来なら専門医の元で入院治療が必要な重症の患者さんが入院できずに家にいる。すると家族の負担となるため、デイケアに押しつけられ、介護職員の方に全ての負担がのしかかってくるのです。
現代の蟹工船は介護施設ではないだろうか、という彼女の言葉が胸に響きます。
人間誰しも必ず老いはやってきます。
それまで社会を支えてきたのですから、人生の最後には社会から豊かな介護にに支えられて、老後を過ごす権利があるはずです。
しかし経済大国といわれるこの国でむかえる最後の場所、介護の現場は「蟹工船」なのです。
厚生労働大臣の舛添さん、年金も最初の勢いだけで尻すぼみ、インフルエンザでは役に立たない水際戦隊防護服レンジャーで笑い者、結局何も成し遂げた実績がありません。
でも次期自民党幹事長という話もあるそうですね。
浮かれた話ですが、厚生労働大臣でいるうちに、一度介護の現場で体験学習でもしてみたらどうかと進言したくなる今日この頃です。
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