今年上半期「お前が言うな」ベスト10編をやろうかと過去の垂れ込み部屋を見ていたのですが、この半年間で満杯の垂れ込み部屋が6個もありました。かなりな量ですが、それでも読み返してるとネタが出るわ出るわ、ザクザクと・・(^^;
とても絞りきれないので、2012年上半期キングオブ「お前が言うな」を一つだけをご紹介することに予定変更しました。
橋下大阪市長「今回の(増税)話は完全な白紙委任で、ヒトラーの全権委任法以上だ」
(東京新聞6月23日 リンク切れ)
大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は二十二日夜、民主党が二〇〇九年の
衆院選マニフェストに盛り込まなかった消費税増税を目指す政府について
「今回の話は完全な白紙委任で、ヒトラーの全権委任法以上だ」と辛辣(しんらつ)に
批判した。衆院解散・総選挙が必要との考えも重ねて示した
(引用ここまで)
「今回の(増税)話は完全な白紙委任で、ヒトラーの全権委任法以上だ」
おわかりですよね?
皆さんご記憶のことと思いますが、こちらが橋下氏が
今年2月の朝日新聞インタビューでの発言です。
弁護士は委任契約書に書いてあることだけしかやってはいけないけれど、政治家はそうじゃない。すべてをマニフェストに掲げて有権者に提起するのは無理です。あんなに政策を具体的に並べて政治家の裁量の範囲を狭くしたら、政治なんかできないですよ。
選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ
な、なんだってーーーーーーー!?
かつてここまでクリーンなブーメランヒッツがあったでしょうか。
府知事のときに「今の日本の政治に必要なのは独裁」発言(後で言い訳にもならない言い訳してましたが)も相まって、もう何も解説する必要がないほどの素晴らしい「おまえがいうな」です。
「おまえがいうな」大賞受賞をツイッターで報告しに行きたいくらい(笑)
橋下氏の民主党批判についてもう少し発言を見てみましょう。
増税せずと言っていた…橋下氏、民主を痛烈批判
2012年6月26日(火)21:34
(リンク切れ)
消費税率引き上げ関連法案が衆院本会議で可決したことを受けて、地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は26日、報道陣に、「民主党は政権交代の前に『4年間は増税はしない』とはっきり言っていた。政治のプロセスとして、これが許されるなら、選挙前の政策討論や公約は全部いらなくなってしまう」と、民主党政権を痛烈に批判した。
橋下市長は「(政権公約の)重要な部分についてやることはやる、やらないと言ったことはやらない。これを守らないと国民はついてこない」と強調した
(引用ここまで)
http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/topics/news/20120703-OHO1T00099.htm?より
(引用開始)
橋下市長は「税を上げるのは政治の一番の根幹部分」と強調。その上で「民主党は(任期の)4年間は消費税を上げないと言って政権交代した。統治の王道は国民をだまさないこと」と野田政権を批判し、増税の前に衆院解散・総選挙が必要との持論を繰り返した。
(引用ここまで)
いやはや、これも「どの口が言う」「おまえが言うな」としか。
市長選の時には
「敬老バスはね、守りますよ。市バスが民営化したからといって敬老バスの制度がなくなるなんて事はありえません」といってたくせに
(敬老パスがなければ)「地下鉄に乗らずに歩くことで健康になる人はいっぱいいる」
と自己負担有料化を打ち出したのは「公約違反」と言わないんですか?
「統治の王道は国民をだまさないこと」
だそうですが、そもそも
「政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ。自分の権力欲を達成する手段として、嫌々国民のため、お国のために奉仕しなければいけないわけよ。(略)
ウソをつけない奴は政治家と弁護士にはなれないよ!」と、説いてらっしゃったのはどなたでしたっけ?
大飯原発再稼働は反対、関電とは自分がしっかり折衝するからと原発の住民投票を認めず、その後あっさり原発再稼働容認に転じたのは、住民を騙したとは言わないんですか?
市長選のビラには都構想で「大阪市は解体しません」と書いてありましたが、都構想が通れば政令指定都市と周辺市町村の総人口が200万人以上の地域は市町村を廃止して特別区を設置する対象となりますから、大阪市が無くなることはほぼ確実です。
そして、「24区が24色に輝くようなそういう区政を」「住民サービスを拡充します」と公約しながら、実際に出してきたPT案は市民生活を直撃するものばかり(市民プールや区民センターの統廃合、国保料値上げ、水道福祉減免廃止、等々。
こちらを参照)
そしてこのPT案にパブコメが寄せられましたが、そのうち実に94%がPT案に反対でした。
しかし橋下氏は自らパブコメを公募しときながら「数の問題じゃない」「統計的に意味なし」とまったく取り合おうとはしません(じゃあはじめから公募するなよって言いたくなります)
また、汚染瓦礫受け入れも、もう受け入れ決定ありきで住民の反対意見を聞き入れようとはしませんでした。
普段あれほど「ミンイ、ミンイ」と蝉のように連発してるクセに、どこがミンイを尊重してるんですか、これ?
これでは「統治の王道は住民を騙すこと」としかいえませんね。
さて、この「おまえがいうな」には皆さんご存じの通り続きがあります。
打倒民主党宣言(?)から一ヶ月もたたない今月10日には、橋下氏はこんなことを。
橋下市長:一転して野田政権評価 政界再編も期待
http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20120710k0000e010189000c
大阪市の橋下徹市長は10日、消費増税法案を巡る野田佳彦首相の政権運営について「当初言っていたことを着実に進めている。民主党の支持率は急回復すると思う」と述べ、これまでの政権批判から一転、評価する姿勢を示した。「自民党や民主党の中で、考え方が近い人で再編することを期待する」とも述べており、将来の政界再編を見据え、自民や民主との連携も視野に入れた発言とみられる。
橋下市長はこれまで「民主党はマニフェストで『4年間増税しない』と言って政権交代した。国民は一体何を信じて投票するのか」と野田政権を批判していた。しかし、この日は「野田首相はすごい。税を上げて、社会保障の議論もしていく。確実に『決める政治』をしている」と手放しで評価。さらに「首相の考えに近い自民党の中堅、若手がいっぱいいる。このまま進めば新しいグループができて、ものすごい支持率が上がると思う」と政界再編を期待した。一方、新党結成を進めている小沢一郎氏については「小沢先生のお考えだから、いろんな考え方で、そういう行動を取られたと思う」と評価を避けた。【原田啓之】
(引用ここまで)
な、なんだってーーーーーーー!?
なんなんでしょ、この変わり身は!
消費税増税は「公約違反」だからいけないことなんですか?
それとも「当初言っていたことを着実に進め、確実に決める政治をしている」からいいことなんですか?
どっちなのこの人。
普通だったらもう二度と政治の表舞台に立てなくなるほどの恐ろしい手のひら返しなんですけど。
ところが、野田首相も野田首相、これに呼応して、歯の浮くようなお世辞の返礼してるではありませんか。
野田首相、橋下大阪市長との連携について「切磋琢磨できる」
フジテレビ系(FNN) 7月17日(火)2時42分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120717-00000602-fnn-pol
(引用開始)
10日、大阪市の橋下 徹市長は「野田首相、すごいですよ。着実に一歩一歩、決める政治をされてるというふうに思いますけどね」と述べていた。
突如、野田首相をべたぼめし始めた橋下大阪市長。
政界再編をにらみ、「大阪維新の会」を率いる橋下市長との連携はあるのか。
野田首相は「切磋琢磨(せっさたくま)できるのかなという印象を持ちました。(切磋琢磨というのは手をつなぐということ?)悪いことは悪い、良いことは良いと、率直に認めていただける方」と述べた。
関西テレビ・神崎 博記者が「価値観があえば、次の総選挙で橋下市長の大阪維新の会と連携したい?」と質問すると、「切磋琢磨という言葉を言ったが、どこかと連携ということよりも、今やるべきことをきちっとやると」と答えた。
また野田首相は、「(政治家としての評価は?)なかなか独特な方。本質をよくわかりやすい言葉で話をされるとか、素晴らしい資質を持ってらっしゃるんじゃないでしょうか。(エールの交換?)この間、ほめていただいたから」と述べた。
(引用ここまで)
最低最悪の首相と最低最悪の首長が互いに褒め合ってる絵って、笑えません。
首相を筆頭に、民主党、自民党、公明党、みんなの党、小沢党、皆橋下氏に媚びを売って擦り擦り。これらの政党は票集めのことしか考えていませんから、橋下はよりどりみどりのハーレム状態。
これらの政党は皆、民主主義を破壊し、憲法違反だらけの政治をごり押しする橋下氏の共犯と言っていいでしょう、政界がこれほど腐りきってるのはかつて無いほどだと嘆きたくなります。
それにしても、これほどの「おまえがいうな」ネタをマスコミや、共産党を除く野党がもっと突っ込まないのなら、国民が突っ込み続けるしかないと思うのです。
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